甲賀屋敷

劇場公開日:

解説

「足を洗った男」につぐ新演伎座プロ作品で製作は「足を洗った男」につぐ清川峯輔、脚本は「小判鮫・前篇」「小判鮫・後篇」演出の衣笠貞之助が青江舜二郎と協同で当り「小判鮫・前篇」「小判鮫・後篇」についで衣笠貞之助が演出する。出演は「足を洗った男」の長谷川一夫、長谷川裕見子「無頼漢長兵衞」の河野秋武「花の日月」の山田五十鈴、浦辺粂子「鍋島怪猫伝」の黒川弥太郎などである。

1949年製作/87分/日本
配給:新演伎座
劇場公開日:1949年11月27日

ストーリー

南町奉行松平京之介は阿波藩の陰謀をさぐるため隠密甲賀世阿弥を派したが、世阿弥はとらえられて阿波剣山に幽閉された。松平の腹心鴻山の配下万吉は阿治川口で世阿弥の手紙の封じられた竹筒をひろって江戸へ下ったが鴻山の住居がわからず、世阿弥の邸宅黒屋敷に娘お千絵をたずねたが、お千絵に会えずかえって旅川周馬に追われる。法月弦之丞は鴻山と同じ松平の腹心であるが、他家と縁組せぬ甲賀家の掟にそむいてお千絵と恋におち、そわれぬ身を江戸をはなれて虚無僧姿となっていたが今や再び江戸に現われた。弦之丞のいない間甲賀家の財宝とお千絵をねらう旅川は今お千絵を黒屋敷の地下に幽閉している。万吉が竹筒をもっていることをかぎつけた阿波藩の侍お十夜たちは万吉を追って黒屋敷にやってきて、旅川と会い、万吉はお十夜と旅川の板ばさみであわやと思うときこつ然弦之丞が現われて万吉を救う。旅川は恋仇の出現により、お十夜たちと手をにぎって弦之丞を亡きものにしようとする。竹筒はやっと松平の手に入り、鴻山によって判読され阿波に金山があり、世阿弥はまだ生きていて秘録をつづっている、急ぎだれかを潜入されたいというものであることがわかり、松平は京都所司代に移って阿波藩陰謀の暴露にのりだし、阿波への潜入に弦之丞を向けることになった。お綱は旅川に裏切られ江戸を追われて二年。再び江戸へもどって、ふとしたことから万吉と知りあい、旅川を憎んで万吉に協力しその仲間となって意外にも鴻山から亡き母の遺品をもらい、開いてみると世阿弥の懐剣と亡母への手紙、お綱は世阿弥の妾腹の娘なのだ。お綱は自分の素性をほんとに知ろうと黒屋敷へしのびこんだが、仕かけの室で穴倉へ落ちこむ。ところがとなりの部屋にお千絵が幽閉されていた。二人は驚ろき協力して穴から出ようとしたが燈心に火が入り火災となってしまった。そのころ弦之丞はお千絵が黒屋敷に幽閉されていることを知って屋敷に現れたが、ちょうど火事のおこったところ、弦之丞は火の中に飛びこみからくも二人も救い出し、お千絵と弦之丞はひしと抱きあった。だが弦之丞は阿波潜入の大任がある。お千絵を鴻山にあずけ、父をたずねるお綱とともに出発する。そのあとをお十夜たちが「勝負は上方だ」と追っていく。

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