アパートの鍵貸します

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劇場公開日:

解説

 ビリー・ワイルダーの代表作ともいえるシチュエーションコメディ。10年温めたアイデアで、時代の流れにあわせてようやく映像化にこぎ着けた。出世と上司へのゴマスリのため、自分のアパートを愛人との密会場所として重役に提供するバクスター。お調子者の彼は出世街道に乗り意気揚々とするが、思いを寄せていたエレベーターガールまでもがアパートを出入りするひとりと知り、愕然とする。ワイルダーはこの作品で念願のアカデミー監督賞を手にした。

1960年製作/125分/G/アメリカ
原題:The Apartment
劇場公開日:1960年10月8日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第18回 ゴールデングローブ賞(1961年)

受賞

作品賞(コメディ)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ジャック・レモン
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) シャーリー・マクレーン

ノミネート

最優秀監督賞 ビリー・ワイルダー
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映画レビュー

3.0目を覚ませ!、人であれ!

2024年4月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 君が荒んだ瞳で強がるのが とても痛い
 憎むことでいつまでも あいつに縛られないで
 ここにいるよ 愛はまだ
 ここにいるよ うつむかないで
 空と君との間には 今日も 冷たい雨が降る
 君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる
        中島みゆき 「空と君とのあいだに」

 やっぱり思うんです。古い映画の、違うなーと思う場面と、変わんないなーと思う場面。実は、違うなーの場面は、今の時代が、それだけ改善したってことだと思います。で、変わんないなーの場面は、先代からの宿題が、未だに解決していない。むしろ、悪化していたり。
 離婚を撒き餌にする、恋する殿方が不変なのは、自分のDNAをバラ撒きたがる本能。今後も変わらんでしょう。一方で、簡単に手に入るもの欲しくない、興味ない。その代わり、マスカラが使えない恋に恋い焦がれ、身を焦がす。男と女の間には、今日も冷たい雨が降る。誰もが、みゆき姐さんや、瀬戸内寂聴さん並みの生き仏になれるわけじゃないからね。悟りを拓く前に、目を覚まし、人でありましょう。間違えていいんです。迷い続けていいんです。口先だけの愛は不要。目の前の人を、ちゃんと大切にできるなら。
 それにさ、格好いいじゃないですか。好きな人のために泥被るって。好きなヒトの前では、格好つけなくちゃ。報われぬ恋だとしても、見栄を切る切なさ。それが自分を救うことだってある…かも。
 観たことないですけど、確か「イエスマン」って映画。人生の選択で、ひたすらイエスと答え続けたら、こうなりました、みたいなお話。どんな結末か知りませんが、アパートの鍵貸したら、何か変わるかもね。ヒトはあまねく、結末の知れぬストーリーの真っ只中にいます。ひとりひとりが、主人公です。脇役には、なれません。次のアクション、始まってますよ。
 この前のクリスマスは、如何お過ごしでしたか?。次のクリスマスまで、まだ時間があります。この映画観てから、次のクリスマスを迎えてみては如何?。きっと、何かが…。
 私のアパートの鍵、貸しませんけど。

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機動戦士・チャングム

5.0和田誠展に行ったので

2024年3月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

映画のイラストが楽しく大満足の展覧会でした。和田誠さんはアパートの鍵貸しますが大好きだったと書かれたコラムとシャーリーマクレーンが笑顔でジャックレモンに花をつけてるイラスト
無性にこの映画が見たくなりました。
(ずっと昔は深夜に昔の映画やってたのに、この頃ないですね)
シャーリーマクレーンは本当にキュートなのは知ってたけど
ジャックレモンって声も素敵で。
「物事は成り行きだからね」
日々を正直に生きてれば、夢みたいな事あるのかなぁ幸せな気分になる映画でした。

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yorizow

4.5【”人間に戻ります!と出世するために手段を選ばなかった男は元上司に決然として言った。”今作は人間の愚かさ、可笑しさ、ヒューマニズムを全て取り入れた脚本とW主演の二人が素晴しき逸品である。】

2024年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 9件)
NOBU

4.0台詞回しと演出が絶妙に上手い舞台喜劇。

2023年8月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

内容は、主人公のアパートメントの鍵を会社の上司にラブホテル代わりに貸し出す事で出世しようとする男と男運の悪い道ならぬ恋をする職場のエレベーターガールとの恋話。印象的な台詞は『物事は全て成り行きだね』色んな意味合いの混ざる思い言葉は、甘くて苦い胸打たれる台詞でした。キャストの表情や間合いで表現される場面はみてい観ていて惹きつけられました。印象的な場面では、最後の空白のクリスマスからの年越しのシーンです。上手く観客の心を惹きつけて落とし所を確保する辺りは上手いなあと感心します。毎回様々な伏線が張られており予想できる安易さも丁度よかったですし、狭い舞台で繰り広げられる人間模様は素晴らしいものがあります。印象的なアイテムは、割れたコンパクトで『割れてるね』『知ってるわ。この方がいいの!私の心を写してる様で…』三幕構成の第一幕終わりでの3人の関係性を知る場面には、演出の妙が巧みに繰り広げられ、ビリーワイルダーの真骨頂を魅せられた様な気になりました。個人的には『He's taker(奪う奴)』との第三者の台詞が好きです。会社の重役との不倫に悩んでいた時に聞かされるとは目も覚めます。正しく宮沢賢治『洞熊学校を卒業した三人』が好きな自分は、思わず現実社会でもアルアルだと思いました。なので、この歳になり周りに友達がいない現実に激しく納得しました。この事件後、主役二人の距離と二人の精神的な成長がハッキリとみられ応援したくなります。そして最後にはハッピーエンド。エンターテイメントでお決まりですが、何故幸せな結末が必要か否か理解出来る様に感じました。テンポの良さと映像伏線の素晴らしさと音楽との相性には映画を見ていて良かったなと思える部分が多分にあり何回も見たい凄い作品です。

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コバヤシマル
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