美しい暦(1963)

劇場公開日:

解説

石坂洋次郎原作“美しい暦”より「伊豆の踊子(1963)」の三木克巳が脚色、「交換日記」の森永健次郎が監督した青春ドラマ。撮影も「交換日記」の松橋梅夫。

1963年製作/88分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年8月11日

ストーリー

矢島貞子は高校三年生で明るい質屋の娘。学校には、若くてハンサムな赴任したばかりの武井先生や、尊敬する化学の村尾先生がいて楽しい毎日である。今日も昼間、貞子たちの前で武井と村尾は授業法についてモウレツな議論を闘わした。若い二人の先生の間にほのぼのとしたものが芽生えているのをかぎつけたのも、敏感な貞子達であった。そうした貞子にも、ふと思い出す顔がある。一ケ月前登山で知りあった高校生、田村邦夫の姿である。しかしその夜、店番をする貞子の前に現れたのは、思いがけない田村の姿であった。カメラを出して授業料千三百八十円を借りたいというのだ。娘が山で世話になったことに好意をもっていた母の千絵は、やさしく、さとして貸してやるのだった。そんなある日A高の生徒五人が、校長に会いに来た。その代表は田村だった。田村の口から出る訪問の理由は、女教師朝川が田村たちの学校の生徒は不良だと公言したというのだ。辞表を提出するとオロオロする朝川に、うんざりした田村はひきあげていった。しかし田村達のデモンストレーションは功を奏し、田村の学校の演劇部と貞子たちの演劇部との合同公演が実現することになった。芝居はロミオとジュリエットだった。やがて田村のロミオと春枝のジュリエットで、合同公演は成功のうちに終った。武井、村尾の両先生をリーダーにサイクリングに出かけた、目的地に着くと村尾は武井に結婚を申しこんだ。一方木の上に登った田村にプロポーズする貞子に「ボクたちはまだ子供にすぎない」という声が返ってきた。「私は子供じゃない!」と言い返す貞子の顔に青春の甘さがただよっていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5最後にサイクリングするところが、青春映画らしくて良い

2020年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画で、印象深い場面を6ケ所あげると、

1.矢島(吉永小百合)が、同級生の相川(松岡きっこ)に、
  「今に、変な男に騙されるから」と言われ、
  「男なんかに騙されてたまるかい。 男なんてこうよ。
  寄せ来る男をバッタバッタとなぎ倒し」と言いながら
  ガリ版刷りのローラーを振り回す姿が最高。 → 1番 面白い。

2.武井先生(長門裕之)が、校長室を覗いてた女生徒の尻を
  テニスのラケットで、軽く叩くところが、2番目に面白い。
  → 昭和の頃は、先生と生徒の、こんな風景あったなあ。

3.矢島が、同級生の吉村(白木栞)宅で、日本酒を飲み酔っ払う場面。
  演技が上手で、シャックリしながら、文句を言う所が面白い。
  → 観てるこちらも、楽しい。

4.合同演劇の後、慰安会を兼ね、先生2人を含め、両校合同のサイクリング
  → これぞ青春映画、 若さと行動力と、男女交際が羨ましい

5.矢島には、吉村と田村(浜田光夫)が、演劇部のキャプテン同志で仲良く見えた。
  それ等に嫉妬し、休憩中の場所から1人で抜け出す。 追いかけて来た田村に
  「あなたは、ジュリエットとくっ付いていればいいのよ」と言ったら、
  田村に、「くっ付いています。 あなたが僕のジュリエットです」と言われ、
  矢島の顔が、笑顔に急変。
  → 若者のこんな告白と、急変する笑顔。 観てても楽しい。

6.最後の場面、田村が樹の上で唄いだし、同級生や、矢島も途中から合唱
  稜々山は聳え立ち、古城の松の風騒ぐ・・・・
  曲名は不明だが、これを唄う場面も印象的。
 なお、吉永小百合は、映画の前年、1962年レコード大賞の受賞者で、声も最高。

吉永小百合(1945.3生)、映画作成時、18歳。 羨ましい若さ。
  吉永小百合と浜田光夫が、若い時、仲良くしている映画は、
  どれを観ても楽しい。

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KEO

3.0爽やかな学園...

2017年7月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

爽やかな学園ドラマ。
あり得ないほど先生と生徒の距離が近い。

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さゆっこ
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