「もう一度、泣けた。」東京タワー オカンとボクと、時々、オトン fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もう一度、泣けた。

2018年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

私が今までで一番泣いた、大切な小説です。なので、イメージと違ったらやだなあと観ていませんでした。

原作2005年、映画2007年。もう10年以上経ったので、もう大丈夫だろうと思って観ました。

やっぱり泣けた。

最初は炭鉱の町で過ごす少年時代の話と、大人になってからの話が交互していて。
ちょっとわかりづらい所はあるのですが。
それぞれのエピソードが、地味ながらも最後につながっていく所が、ほろり。

私が原作を読んだ時にツボったのは、おかん=自分の母親に重ねていたんです。
それを今作では見事に再現してくれていました。
おかんの若いころに来ていた洋服、子供の時にうっすら覚えている母の服にすごく似てたし。

部屋にあった扇風機だって、一緒のような気がしてなりませんでした。

おかんからの仕送りをギャンブルに使ってしまうような、トホホな主人公。
オダジョーさんがぴったり。落ち着いた語り方もナイス。
そしてやっぱりおかんの樹木希林さんが、もうおかんそのもの!。

この話の裏主人公は、おかんなのです。子供が大きくなったって、おかんはおかん。
子供が落ち込んでいる時には、一番の味方になって励ましてくれる。
おかんの深い愛情をヒシヒシ感じたなあ。

監督は松岡錠司さん。他の出演者に小林薫さん、安藤玉恵さん、光石研さん、小島聖さん・・・?!。
「深夜食堂」(2015)のメンバーが何人も。他にもいたかもしんない。
他にもチョイ役がとっても豪華でした。リリーさんつながりかな。

母に捧ぐ、1本になりました。私の子供の時の事、もっと聞いておけばよかったな。
もっともっと、いろんな話をしたかったな。

ゆき@おうちの中の人