ボーン・スプレマシーのレビュー・感想・評価
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よく練られたサスペンス・アクション
マット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティ』の続編となる『ボーン・シリーズ』の第2弾。アメリカのCIAの工作員でありながら、記憶喪失となったジェイソン・ボーンが自分自身の記憶を取り戻そうと、悪戦苦闘しながら迫り来る敵と対峙していく、スパイ・サスペンス・アクション。アメリカ映画ながら、物語の舞台は殆どがフランス、イタリア、ドイツ、ロシアとヨーロッパの各地を背景にしている。
特にアクション・シーンにおいては、前作ではミニクーパーでの、狭い路地でのカーアクションだったが、本作ではロシアの大通りを、タクシーを運転するボーンと暗殺者が運転するベンツのSUVが、次から次へと車と衝突を繰り返していく、派手なカーアクションが見どころだ。
前作で、自分を亡き者と企てるCIAの上官による陰謀に巻き込まれながら、何とか逃亡を謀ったボーン。共に行動していたマリーと恋に落ち、インドで静かに2人で暮らしていたが、暗殺者の魔の手が忍びより、最愛のマリーが犠牲となってしまう。マリーとは、このまま続いていくと思っていたので、まさかのショッキングなシーンからの幕開けとなった。
一方で、ベルリンではCIAの裏切り者を暴こうとしていた工作員が殺され、その犯行現場には、ボーンの指紋が残されていた。そして、またまた警察とCIAから、事件の容疑者として、命を狙われる立場となる。
必死の逃亡劇を繰り返す中で、次第に、ボーンも自分の記憶を取り戻していく。前作からのキーワードとなっていた『トレッドストーン』の意味するところや、自分を陥れた黒幕やそのトリックにも行きつく中で、最強工作員としての片鱗を見せつけてくる。
また、ラストに、暗殺者として育てられたことを知ったボーンが、自分が暗殺した者に対する自責の念と悲哀が込められたモスクワでのシーンと、アメリカでパメラから本名を伝えられたシーンは、優しいボーンの真の姿が投影されていたのだと思う。
1作に目に続いて、どのシーンにも緩みが無く、スピーディー感と次のシーンへの期待が高まる展開で、2時間があっと言う間に過ぎていく飽きの来ない作品であった。第3作の『アルティメイタム』も、なるべく早くに、改めて鑑賞したい。
ちゃんと成功した続編
前作をDVDで見て、劇場に行かなかったことを後悔し、今作は期待満々で劇場へ。その期待は裏切られなかった。大満足。特にカーアクションがスケールアップし、劇場で大興奮したことを覚えています。
ちゃんと成功した続編だと思います。
面白かった
マットさん若いなぁ
昨日、AIRを観たばかりだから、なおさらかな。
カーアクションもハラハラドキドキ、
ストーリーも良い、俳優も素晴らしい
けど、いまいちなのは音楽。
それが残念。
さて、3作目も観ないとね
内容盛り沢山
初っ端にマリー殺されるのはビックリした。
登場人物少ないけど顔が似てる人が誰が誰だか分からない時がたまにあった。
今回笑いは少しもなかった
内容ぎっしり入ってて面白かった
逃げ方が意外と頭脳戦ですごい
パメラへの電話が毎回怖い。(君の隣にいる子だよ。や、顔が疲れてる少し休め。)当事者だったらめちゃくちゃ怖い
何と本名はジェイソン・ボーンじゃなかった!
食事するシーンはなかったけれどボーンは何を食べてたのか?
カーアクションだけでなくアクションシーンは優秀でドキドキさせられた。危機一髪で逃げるシーンはハラハラ物でホテルから逃げるシーンはまるでスパイダーマンだ。
少しずつ記憶をよみがえさせながら悪と対峙していくボーンは頭が良いだけでなく回転も速い。腕っ節も強いときたら怖い者無し。
自分にはないところばかりで自分にとってはスーパーマンだ。
ただ、命令とは言え実際、人を殺していてその子供(既に大人になっていたが)に謝りに行くところから謝るまでのシーンは自分にとっては最高でクライマックスだった。ウルウル。
ボーンがその後、どこでどの様に生きたのか興味深い。
悪い奴は内部にいることが映画の世界では多いが今回はちょっとばれるのが早かった?
薄々感づいたとおりだった。
アクションが激しすぎてよく見えない
ボーンシリーズの2作目。
断片的ではあるが、少しずつなくなった記憶が蘇ってくる。
今作も飽きることなく楽しめるストーリー展開だが、アクションが激しすぎてよく見えない。
カーチェイスもどういう状況なのかよく分からない。
3作目に向け、続きが気になる終わり方だった。
監督交代で更に演出クオリティを上げた
ボーン・シリーズ第二作。
ダグ・リーマンが裏方にまわって、今作からはポール・グリーングラスが監督に抜擢。
【ストーリー】
インドでひっそりと暮らしていたボーンとマリー。
だが"組織"の手はまたも彼らに伸び、マリーが殺されてしまう。
ボーンは再び姿を消し、暗殺者に復讐を誓う。
マリーの死と同時にベルリンでも、CIAのパメラが指揮をとっていた全く別の作戦で被害が出ていた。
そしてその現場からはボーンの指紋が検出。
パメラがボーンのデータベースをあたると、トレッドストーン作戦の名前が浮上する。
直後イタリアのナポリ領事館からボーン発見の報が飛び込んでくる。
彼は無造作にそこを訪ね、そして勾留されたという。
ボーンの確保を局員に命じるも、直後ボーンに倒され、携帯から情報を抜かれてしまう。
ボーン殺害命令を受け、パメラは現地へと飛ぶ。
まずボーンのバックアップ要員だったニッキーと面談してトレッドストーンの概要を知り、パメラは彼女をスカウトする。
一方のボーンはドイツで、同じくトレッドストーン計画によって生み出された暗殺者から、マリーを殺したチームの情報を引き出す。
そしてパメラのホテルを割り出し、彼らを罠にかけてニッキーと接触する。
彼女の情報と実際のボーンの動きは矛盾しており、そこにパメラ以外の黒幕の存在を、ボーンは察知する。
果たしてトレッドストーンとはどんな計画なのか。
ボーンの正体とは。
前作に続き、手持ちカメラでのアクション演出はさらに進化し、このボーン・スプレマシーの時点でほぼ完成の域に達しています。
例えばボーン以降、スパイアクションの逃走シーンは歩いて民衆に紛れる方法を取るようになりました。
一作目では名前に触れただけのトレッドストーン計画の中身も、徐々に明らかになって観客をジェットコースターのように引きずり回し、一瞬たりとも気を抜けない工作員たちのドラマと戦いが展開されます。
ボーンシリーズ第2作。 ボーンの先の先を読み行動する速さ、能力の高...
ボーンシリーズ第2作。
ボーンの先の先を読み行動する速さ、能力の高さがさらにおもしろくさせている。
悲しい冒頭からスタートするけど、終始ハラハラの連続で最後まで飽きさせないストーリー展開は健在。
引き続きおもしろかったです。
緊迫感あるストーリー展開
アクションもいいけど、このシリーズ緊迫感あるストーリー展開が面白いなぁ~。
シェイソン・ボーン 、いつも冷静なんだけどスゴいエモーショナルな感情も持ち合わせているところも好き。前作もだったけどラストの終わり方がスゴくいい。
私は、これが一番かな。
うるさいマリーが退場してボーンが動きやすいなっている。
前作で、ボーンがCIAから狙われてることがわかったのに、ボーンの妄想だと思っているのが
残念だ。
ニキはいい役回り?
アボットも前作から引き続き。
午後ロードにて再視聴 2024年3月8日
写真は記憶を補完する
ジェイソン・ボーンは2年、マリーと暮らした。普通の人間である彼女から受けた影響は、じわじわ彼を変えたかもしれない。悲しいという気持ち、捨てられずに残した写真、戦った相手への呵責など、感情が湧き上がっている。感情がなければ、逆に苦しまずに済むかもしれないけど、ボーンが顔を歪めるからこそ、見てる側は共感できる。
NHK BSプレミアムにて。
ジェイソンの冷静とストーリーのスピード感、素晴らしい!
マリーの髪がブロンドのウェイブ・ロングヘアーになってちょっとがっかりした。ハリウッド化?アメリカ合衆国化?と思って。でも水の中で息絶えた彼女を見てそういうヘアスタイルの意味がわかった。水の中の彼女は美しかった。ウンディーネのようだった。悲しかったけれど。
それからまたヨーロッパへ。ベルリンはこういう話の舞台にピッタリだ。モスクワのトンネル内のカーチェイスが私には長くてちょっと眠くなってしまいました。
ジェイソンの記憶と過去を観客も一緒に辿っている気持ちになり、ジェイソンは知性と優しさがある人なのでこの映画はいいなと思います。
「無」に葛藤する「アイデンティティー」から「有」に葛藤する「スプレマシー」。
○作品全体
『ボーン・アイデンティティー』は「無」から始まる物語だった。記憶も居場所も信頼できる人も「無」。そこからそれぞれを手に入れ、「アイデンティティー」を再獲得し一作目は終わる。
そして『ボーン・スプレマシー』では再獲得した「アイデンティティー」たちに更に対峙する。手に入れたラストミッションの記憶に加え、脳裏に明滅するファーストミッションの記憶。手に入れた愛する人と「世界の裏側」にある安息の地、そしてその喪失。作中終盤にファーストミッションで殺害した人物の娘へ会いに行くシーンがその2つをリンクさせ、状況が変化したボーン自身の「アイデンティティー」とも向き合う状況を作り出していたのが見事だった。
そのシーンでボーンが話す「愛する人を失ってから見えるもの」と「真実を知りたい」という感情は相手に向けたものでもあり、自身にも向けたものだ。2つの感情は「愛する人」と「真実の探求心」がなければ起こり得ない感情であり、『ボーン・スプレマシー』はボーンが手に入れたこの2つの感情に奔走する物語だったことを考えると、「記憶の追求」と「愛する人を奪ったものへの復讐」という本作品の2つの線がここで一つになることで、「無」ばかりであったボーンの中に確かに「有る」感情を克明に刻んでいたと思う。
○カメラワーク
・アクションシーンは映していない部分が多いな、と感じた。相手を壁にぶつけたり、首を締めるアクションでは画面外でアクションしていて音だけで表現するカットもあったり。映さないことで威力を表現する、というところだろうか。
○その他
・ボーンが危機的状況を打開するとき、その場にあるものを普段使わない方法で使う、みたいなアイデアが多い。それが自分の予想の範疇を超えるものであることが多くて、その驚きが楽しかったりした。包丁を持った相手にキツく丸めた雑誌で対抗したり、人物を特定するためのホテルの内線を覗き見する段取りの多さだったり。遠回りに見えるボーンの手段が一番現実的(に見える)なのが面白かった。
続編が前作に匹敵するとか、超えてくる傑作だというのはそうありません しかし本作は続編の傑作です
ボーンシリーズ第2作
大ヒットした作品の続編は難しいもの
前作の蛇足になったり、無理やり継ぎ足したものだから、これって違う映画でしょとなってしまったりすることもよくあります
続編が前作に匹敵するとか、超えてくる傑作だというのは、ターミネーター2とかもありますが、そうそうありません
まあ、悪くはないけど、そんなもんかというのが大多数です
さらに続いてシリーズになっていくのは稀なことです
しかし本作はそれをやってのけた続編の傑作です
お話は前作とシームレスに繋がっています
原作があるにせよ、まるで最初から続編が予定されていたかのようです
しかし単独で本作から観たお客さんもそれなりに楽しめるように出来ていて、前作を観てないと何が何だかと置いてけぼりにはしない作りがお見事
本作は2004年公開、前作は2002年の公開
次回作は2007年になります
一方ミッションインポッシブルシリーズは、第1作が1996年、第2作は2000年、第3作は2006年の公開
両シリーズはどちらもCIA の非合法工作部隊のお話で、規格外のスーパー工作員を主人公にしているのも同じ
ミッションインポッシブルを反面教師として21世紀のスパイアクション映画とは何かを突き詰めてきたのがボーンシリーズだと言えると思います
特に第2作の本作はミッションインポッシブル2の惨状みたいにならないように練りに練って作られていることがヒシヒシと感じられます
ミッションインポッシブルはスパイ大作戦の実質的リブートではなく、本当はボーンシリーズを目指すべきだったことが、ようくわかります
そのミッションインポッシブルシリーズも第3作は、ボーンシリーズの大成功、特に本作を見て軌道修正を図って来ます
つまり両シリーズは互いに影響を受け合っているライバルシリーズと言うわけです
物語はベルリンからはじまり、インドのゴア、ナポリ、ミュンヘン、ベルリン、モスクワと移動します
しかも車か鉄道で移動します
スパイはこうでなくちゃ
熱帯のゴアと冬のベルリン、雪のモスクワの対比もエッジが効いています
そしてラストシーンは陽光の輝くNY です
素晴らしい終わり方で、これもヨーロッパと米国の対比が際立っており、物語をリセットしながら次回作への橋渡しになっています
今作では前作でキャラの立っていたニッキーや、CIAのやり手女性工作部長パメラ・ランディと女性を全面に押し出してきており、この時代感覚もなかなかのものです
特にパメラ・ランディのキャラ造形が素晴らしい!
年の頃は50代前半か
若い頃はすこぶるつきの美人だったのは間違いない
今でも美魔女ぽくて、本気出したらすごい綺麗なのも間違いなし
つまり20年から30年前、冷戦真っ盛りの007映画のような現場で、文字通り体を張って手柄を挙げて若くして抜擢され、出世を重ねてきた叩き上げです
その美貌を活かすだけでなく、頭も切れる、度胸もある、ガッツもある
そんな男以上の優秀さで数多くの工作を成功させ、いまでは特殊工作の部長にまで昇進している
CIAの中でも女性工作員の出世頭、伝説の女
そんな語られない彼女の背景が容易に想像できます
ラストシーンはその彼女がさらに出世しているようです
アクションも、カメラも、演出も、前作に続いて冴え渡っています
大満足です!
ますます次の作品が観たくなりました
命の危険にさらされる戸惑い
マットデイモン扮する記憶喪失のジェイソンボーンは、悪夢にうなされていた。しかし、何者かがボーンを追っていた。ボーンは、CIAの秘密の暗殺者集団トレッドストーン作戦にからんでいた。いくら記憶喪失になっていても体が見事に反応するボーンだが、最重要危険分子として抹殺命令が出ておりジョーンアレン扮するパメラランディCIA捜査官らが追っていた。マットデイモンは好きな俳優のひとりで、断片的な自分の記憶をたどりながらも命の危険にさらされる戸惑いが良く現れていたね。カーチェイスでの撃ちあいなどスリルもあってなかなか楽しめたよ。
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