スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃 : インタビュー

2002年4月2日更新

「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」

第3回 ヘイデン・クリステンセン インタビュー

「好きなのはジャンゴ・フェット。クールなキャラクターだから」

小西未来

「エピソード2」で誰もが気になるのが新アナキン。しかし心配は無用、今回のアナキンはむっちゃ評判がいい。そしてその素顔は、アナキンなみに邪悪さを隠し持つ?

――「スター・ウォーズ」のファンだったんですか?

「うん。でも、ぼくより兄のほうが熱狂的なファンだったんだ。オリジナルが出た時には、ちょうど年頃だったからね。地下室でミレニアムファルコン号とかで一緒に遊ばされたんだけど、当時のぼくはそれほどの興味はなくて(笑)。でも、数年前に特別篇が公開されたとき、ちゃんと3作とも映画館で観て、大好きになった。だから、遅咲きのファンってとこだね」

――アナキン役には、有名俳優の名前も噂されてました。無名のあなたがいったいどうやってこの役を取ったんですか?

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「別に変わったことはしてないよ。みんなと同じようにオーディションで通ったんだ。カナダのバンクーバーでテレビドラマに出演していたとき、『スター・ウォーズ』のオーディションをやるっていう話を聞いて、ロサンゼルスに行ったんだ。オーディションでは、キャスティングディレクターと会って、演技のこととか、プライベートのこととか30分ぐらい話して。そのあとで、オーディション風景を撮ったビデオをジョージ(・ルーカス監督)が観て、会いたいって言ってくれて。で、スカイウォーカーランチで、ジョージとの面接を受けて、その次にナタリー(・ポートマン)とスクリーン・テストをやって、決まったというわけ」

――いきなりの超大作で、しかも、演技はほとんどブルースクリーンの前でやらなくてはいけなくて、大変じゃありませんでしたか?

「たしかに大変だったけど、ぼくにとってははじめての映画体験だったから、案外すんなりと受け入れることができたんだ。それに、もともと舞台劇出身だから、想像力を働かせることには慣れているし。ほら、舞台の上には張りぼてしかないから、想像力に頼らなければいけないじゃない? その点では、舞台とブルースクリーンを使っての撮影は似ていて、大変っていうよりやりがいがあって楽しかったよ」

――実際に、完成した映画を観ていかがでしたか?

「ビジュアルエフェクトのある映画をやったのは、これがはじめてだから、とにかく驚いたよ。この映画のほんとうの主役はILMだと思う。ほんとうに、ものすごい偉業を成し遂げたと思う。ヨーダの髪の毛ひとつとっても、ほんとによくできていて。ちなみに、ぼくのお気に入りのキャラクターはジャンゴ・フェット。『スター・ウォーズ』のなかでも、一番クールなキャラクターだと思うよ」

――生活は変わりましたか?

「それほど変わってないね。ただ、俳優としては、より機会に恵まれるようになったことは嬉しいよね。あとは、たまにサインを求められることがあるくらい」

――それはまだ「エピソード2」が公開されていないからですよ。

「そうなのかもしれないね。ただ、あまりまわりのことは考えないようにしてるよ。仕事をしているとき以外は、トロントの実家に戻っているから。ただ、自分の生活にこういう変化が起きると、誰が本当の友達なのかはっきりするよね。アナキン役をもらってから友達の数が減ったけど、それは仕方のないことだと思ってる」

――「エピソード3」は来年から撮影開始ですが。

「次が楽しみで仕方がないよ。きっと一番面白いエピソードになるはずだから。『エピソード1』は、新3部作の、いわゆる地ならしのような役割があって、すべてのキャラクターや状況説明をしていた。『エピソード2』も、その手の説明が多少はある。でも、『エピソード3』にこそ、純粋に楽しくて、ドラマティックな映画になると思うんだ。ほんと、楽しみだよ」

――あなたはどの程度ストーリーをご存じなのですか?

「残念ながら、きみと変わらないよ。アナキンがダース・ベイダーになるってこと以外、まったく知らないんだ。ジョージはこういうことに関しては口が堅いから。たぶん、『エピソード3』のどこかで、あの黒いヘルメットを被れることになれるんじゃないかって期待してるんだけど」

――役者として、ダース・ベイダーのイメージが定着してしまうことは、怖くありませんか?

「この役を引き受けるときも、その可能性に関しては十分考えたよ。でも、これからもずっとタイプの違った映画に出て、自分の違った部分を見せていくつもりだから。おそらく、どんなにがんばっても、きっと世界の大部分の人にとっては、『ぼく』イコール『ダース・ベイダー』になってしまうってこともわかってる。でも、ダース・ベイダーは大好きなキャラだし、変な役で記憶されてしまうよりはマシだって思ってるし」

――次の出演作は決まってますか?

「たぶん、秋から撮影に入ることになると思う。兄の製作会社が作る映画で、ぼくはジャーナリストを演じるんだ」

――え!

「きみのおかげで、今日はいい勉強になったよ(笑)」

第1回:リック・マッカラム インタビュー

第2回:ナタリー・ポートマン インタビュー

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