スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃 : 映画評論・批評

2002年7月3日更新

2002年7月13日より日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

ルーカス監督の心は、すでに2005年にあり?

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それにしても、驚いた。「エピソード2」を見たとたん、ヨーダのファン急増必至! と思えるくらい、フルCGのヨーダが動く、動く。クリストファー・リー扮するドラキュラ伯爵ならぬドゥークー伯爵を相手に、ライトセイバーの大立ち回りは、なんといっても本編のハイライト。それを含むクライマックスの目まぐるしいバトル・シーンの30分は「スター・ウォーズ」史上かつてないほど密度が高く、ファンならずとも、お腹いっぱいになる満足度100%の大活劇である。

見所はそればかりではないが、内容てんこ盛りの濃縮されたストーリーが、とにかくフル・スロットルで展開されるので、置いてけぼりされる観客がいても、不思議でないくらい。どうも、ルーカス監督の心は先走り、「エピソード3」完結後、つまり、「エピソード1」から「ジェダイの復讐」までを一貫した物語として見られる2005年以降を見据えてばかりいるようで、本編がジグゾー・パズルのワン・ピースに見えてしまう感は否めない。

が、だとしても、ダーク・サイドの大勝利で終わる(はずの)大悲劇の3部作、ルーカスの構想に翻弄され、われら、さまよえる魂は、もやもや心を残しつつ、「エピソード3」を待つしかないのである。

高橋良平

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