ロード・オブ・ザ・リング 特集: 「原作のスゴさ」って? [その3~5]

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映画

ロード・オブ・ザ・リング

劇場公開日 2002年3月2日
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ロード・オブ・ザ・リング

A Young Person's Guide to LOTR
第1回「旅の仲間」:トールキンのココだけは押さえる!

編集部

2-2.いまさら人に聞けない「原作のスゴさ」って?

【基礎知識その3】
「指輪物語」はキリスト教以前のヨーロッパ土着文化の復権を試みた

画像

「指輪」はもともと、キリスト教に淘汰される以前のヨーロッパ文化ではマジカルな力の象徴。そうしたエピソードは、ケルト神話や北欧神話に多数登場している。本作に登場するエルフやドワーフ、魔法使いなど民間伝承上の存在も、キリスト教に淘汰されたもの。「指輪物語」は、これらのキリスト教以前のヨーロッパ土着の存在に体系的な歴史を与え、その魅力を甦らせた物語でもある。

【基礎知識その5】
「指輪物語」はまったく新しい探求物語を創造した

「指輪物語」が画期的だったのは、こうしてあらゆる神話・伝説・歴史を踏まえて作られながら、そのテーマがそれまでにはない斬新なものだった点だ。これまでの英雄物語の主人公の目的は、何かを「手に入れる」ことだったが、本作の主人公の目的は「捨てる」こと。本作では「指輪」という至高の力は、どんな意志の持ち主が所有しても、その所有者を腐敗させる。指輪の所有を拒否すること、指輪を捨てることが英雄的な行為になる。力の所有を拒否することこそが勇気ある行為である──この、これまでにはなかった英雄像を提示し、それが世界中の読者の支持を得たことで、この物語は新たな古典となったのだ。

<参考文献>
「指輪物語」J・R・R・トールキン(評論社)
「指輪物語 追補編」J・R・R・トールキン(評論社)
「トールキン指輪物語事典」デビッド・デイ(原書房)
「トールキン」マイケル・コーレン(原書房)
「トールキン指輪物語伝説」デビッド・デイ(原書房)
「ケルト神話と中世騎士物語」田中仁彦(中公新書)
「ケルトの神話」井村君江(ちくま文庫)

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