Mr.インクレディブル

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

元スーパーヒーローとその家族が繰り広げる冒険を描いたピクサー・アニメーション・スタジオによる長編アニメーション。政府によってヒーロー活動が禁止され、すべてのヒーローが引退に追い込まれた世界。かつての人気ヒーロー、Mr.インクレディブルことボブは、現在は保険会社に勤務しながら、同じく元ヒロインの妻ヘレンや3人の子どもたちと一緒に普通の生活を送っていた。そんな彼のもとに、謎の人物から任務の依頼が舞い込む。再びヒーローとして活躍することをずっと夢見てきたボブは、家族に内緒で任務へと向かうが……。「ポルターガイスト」のクレイグ・T・ネルソン、「ピアノ・レッスン」のホリー・ハンター、「パルプ・フィクション」のサミュエル・L・ジャクソンが声の出演。「アイアン・ジャイアント」のブラッド・バードが監督を務めた。

2004年製作/115分/アメリカ
原題:The Incredibles
配給:ブエナビスタ
劇場公開日:2004年12月4日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 アカデミー賞(2005年)

受賞

長編アニメーション賞  
音響編集賞  

ノミネート

脚本賞 ブラッド・バード
音響録音賞  

第62回 ゴールデングローブ賞(2005年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
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映画レビュー

3.5普通の人間の悪役

2018年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

様々な力を持ったヒーローが一堂に会して戦う映画は、アベンジャーズなど今では珍しくないが、それを家族にして描くというのが本作のユニークな点。家族であることで、日常生活描写にも重点が置かれ、ヒーロー活動と、日常生活が等価に描かれた点が新鮮だった。

本作で特徴的ななのは、悪役のあり方だ。ヒーロー一家は生まれつき特殊能力を持った超人だが、悪役はかつてヒーローにあこがれていた普通の少年だった人物で、テクノロジーの力でヒーロー一家に対抗しようとする。

生まれつきの才能のない者が才能ある者に挑むという構図なのだが、それが悪人側なのだ。日本の漫画だったらむしろ逆の構図のが共感されそうだが、お国柄によるヒーロー観の違いだろうか。

それからテクノロジーを駆使する悪役、というのは続編にも受け継がれている本作の特徴だ。技術の悪用を生まれつきのスーパーパワーで粉砕するという構図の物語を2作にわたって踏襲しているが、ただしく技術を使っていれば、悪役にならずにヒーローになれたのにな、などと個人的には少し切ない気分にもなる作品だ。

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杉本穂高

5.0認めて欲しくて暴走する男たち

2024年1月31日
PCから投稿

昼休み返上で働いても評価されず、パワハラに耐え、家のドアを力任せに閉めたことある方は必見。超ド級の痛快アクションムービー!
見直すタイミングやその時の立場で、感情移入できるキャラが変わるリトマス紙のような作品。

【 認めて欲しくて暴走する男たち 】
ボブのスーパーパワー行使を、ヘレンは家族のためにならないから我慢してと厳しく抑えつける。
逆らえず居心地悪そ~にふるまうボブが、前に観た時は笑えたが今はなんかツラい(^^;)。
力を発揮しようとする度に「余計な事するな」と全否定され、承認欲を満たせずに暴走する男たちがストーリーを加速させてゆく仕掛け。生々しくてリアルだ。
特にインクレディボーイの、相手の迷惑や状況を省みない善意は、被災地難民などの迷惑行為を思い起こさせ、強く憤りを感じる。
(この描写をどうして「才能ない奴は何もするな」と解釈する人がいるかなぁ?(--;)邪険に扱ったことはボブも謝ってるし、そもそも自分勝手な努力で損害を生じたら罰されて当然)

【耐えられないほど耐えているのが普通】
この不快度指数80%の家庭において、長女ヴァイオレットの抱える悩みはさらに深刻だ。
母親の言いつけ通り普通の生き方をしていても、ちっとも幸せじゃないという不満でアタマの中がいっぱい。
おそらく、特殊な身体に産んだことを恨んでもいる。彼女がこれまで傷付けられ、周りから負わされてきた痛みを想うと悲しくなる。
「普通のフリするんじゃなくてわたしは普通になりたいの!」
あ。危ないなこの子、とピリついた。昨今の悲劇的な母子問題が頭をよぎる。
大荒れなディナーの場面、アニメだからドタバタで楽しいけど、実写だったら殺伐としすぎて観られない。

・・・そんな、言いつけ通りに生きていることを言い訳にして人生から逃げているヴァイオレットが、あるアクシデントを受けて萎縮してしまい、母親の期待に応えられなかった罪悪感から、自らの意志で歩き出し、事態を好転させてゆくまさかの展開を起こす。両親への反抗を示さずに自分らしい生き方を歩み始めるところ、オトナでかっこいい。

【家族それぞれの成長が導くハッピーエンドに激納得!】
ボブの浮気を疑った彼女が自分を責めて泣き伏すのは、家族を想うあまり抑え込むことしかしてこなかった不甲斐なさからだ。
独善的で無神経な悪妻&毒親じゃない。それがヘレンの表情を通して観客にも伝わるので、終盤の彼女の心境変化を素直に祝福できる。
自分/家族を守るための"力の抑止"から"力の行使"へと価値観が変わり、自分や家族を奮い立たせる様がとても素敵。惚れなおすわ(☆。☆)
一方のボブも、自分は特殊だが万能ではないという絶望を経て、ヘレンや家族の力を信じられるよう成長する。
ダッシュに 「ウチの家族大好き・・・!」なんて言われて、ボブもヘレンも嬉しいだろうね(^^)。

見直す時々で感想が変わるので、面白いしすごい映画だ。
「とがりすぎた長所に翻弄される苦労」が肌に馴染む人なら本作がハマるだろうし、
「どうにもできない短所を逆に利用して生きてゆく強さ」に涙する人はニモやドリーも訪れて欲しい。

・・・どうしよう、CGすごいってコトぜんぜん書けてない(・・;)
音楽が素晴らしいってことも、大好きなフロゾンやエロすぎるミラージュのことも、
人の話聞かないエドナが説明台詞要員として大発明なことも、
レトロフューチャーなデザインも、あぁぁぁ賛美し足りないッ!

あと1つだけ。
ディズニーの伝説的アニメータ、フランク・トーマス(八奈見乗児)とオリー・ジョンストン(瀧口順平)が登場し、「やっぱりああでなきゃ!昔みたいに」とほたほた喜ぶシーンが味わい深いですよ(^^)。

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雨丘もびり

4.0家族愛

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア

3.5パパのヒーローファミリア。 ヒーロー/ヴィラン必要論にもっと踏み込んでも良かったのかも。

2023年11月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

萌える

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たなかなかなか