グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち

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劇場公開日:

解説

天才並みの頭脳を持ちながら、幼児期のトラウマが原因で周囲に心を閉ざし非行に走る青年と、妻に先立たれ人生を見失った精神分析医との心の交流を描いた感動作。本作で脚本家デビューを飾ったマット・デイモンとベン・アフレックが見事にアカデミー脚本賞を獲得したことで話題に。また、孤独な精神分析医を演じたロビン・ウィリアムズも助演男優賞を獲得している。監督は「ドラッグストア・カウボーイ」の鬼才ガス・バン・サント。

1997年製作/127分/アメリカ
原題:Good Will Hunting
配給:松竹富士
劇場公開日:1998年3月7日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第22回 日本アカデミー賞(1999年)

ノミネート

外国作品賞  

第55回 ゴールデングローブ賞(1998年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) マット・デイモン
最優秀助演男優賞 ロビン・ウィリアムズ
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映画レビュー

5.0素晴らしき数学の世界へようこそ! 才能をどう使うかは自分次第

2020年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

まず本作は脚本が凄く良く出来ているのですが、実は、これはあのマット・デイモンとベン・アフレックの2人が書いているのです。当時は2人とも無名ながら、本作でアカデミー賞の脚本賞を受賞して、この成功が今の彼らのキャリアに大きくつながっているのです。
当時の第70回アカデミー賞は、現時点でも最多受賞記録を持つ「タイタニック」があった年で、そんな中、「タイタニック」が14ノミネートに対し、本作は、作品賞、監督賞(ガス・ヴァン・サント)、主演男優賞(マット・デイモン)、助演男優賞(ロビン・ウィリアムズ)、助演女優賞など主要9部門でノミネートを果たしていたのです! そして脚本賞と共に、ロビン・ウィリアムズが初の助演男優賞を受賞しました。
本作の主人公ウィル・ハンティングは、MIT(マサチューセッツ工科大学)で清掃員をしたりして生計を立てる青年である一方で、100年に数人級の頭脳を持った人物として描かれています。本作のリアリティーの源泉には、ラマヌジャンという1900年頃のインドの数学者の存在があったりします(詳しく知りたい人は「奇蹟がくれた数式」という映画を!)。
マット・デイモンはハーバード大学にいた(中退)だけのことはあって、学問的なリサーチがしっかりしていて、主人公にリアリティーを巧みに与えているのです。
そして、そんなウィル・ハンティングを才能を見出し、その才能に惹かれ翻弄される「フィールズ賞」(いわば「数学のノーベル賞」)受賞者のランボー教授、そして、ランボー教授に頼まれてウィル・ハンティングを更生させようとする心理学者ショーンとのやり取りも深いものがあります。
なぜウィル・ハンティングは素直に能力を活かすことができないのか? その謎を追う過程において、周辺の人たちを巻き込み、思わぬ展開が続いていきます。
「エンディング以降のウィル・ハンティングはどのように生きていくのか」を想像するのも意味がありそうですし、本作には数々の名言もあります。
今この作品を見直して良かったな、と思えたのは、本作でアカデミー賞を受賞したロビン・ウィリアムズが、実社会においては、2014年に63歳で自殺してしまったのです。
当時は勝手に「パーキンソン病や、幻覚が見えたりする(レビー小体型)認知症に苦しんで亡くなってしまったのか」と記事を見て思っていましたが、ショーン(ロビン・ウィリアムズ)の
「そのことだけで私が君の気持ちをわかると思うか? 『オリバー・ツイスト』を読めば理解できるのか?」という言葉の通り、想像でしかないですし、「本当の気持ち」は誰にも解らないものなのかもしれませんね。
3月30日にCNNが、志村けんさんの訃報の際に「日本のロビン・ウィリアムズが亡くなった」と伝えていたので、「パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー」の際のロビン・ウィリアムズが被ってきたりと、さらに多くの感情が去来しました。
学問をモチーフにしながら、様々な人間関係や深層心理などを考えたりできる名作です!

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細野真宏

4.5数学の天才的才能を持つ貧しい青年が自分の殻を破って歩き出す物語。

2024年3月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

若い頃のマット・デイモンってジャガイモタイプの青年で特に美しいとか、カッコいいとか思っていませんでしたが、20数年ぶりにこの映画を観て、マットはこんなに輝いてた青春スターだったんだね、と思いました。
ジェームズ・ディーンやリヴァー・フェニックスの
デビュー当時を彷彿させる初々しさ。
この映画の脚本(マットとペン・アフレック)の素晴らしさ。
孤児で里親から暴行を受けて育ち、心の傷を負うウィル。
そしてウィルのセラピーを頼まれた心理学者のショーン
(ロビン・ウィリアムズ)は愛する妻を亡くした心の傷を抱えている。

21歳のウィルはマサチューセッツ工科大の掃除の仕事をしている。
黒板に書いてあった数学の超難問の答えをウィルが解いて板書したことから、
「天才現る!!」とジェラルド教授(ステラン・スカルスガルド)の目に止まる。
教授はこの才能を埋もれさせずに伸ばしたいと考える。

この映画は名言のオンパレード。
「ウィル、きみは宝くじの当たり券を持っているのに
・・それを現金化する度胸がないんだ」
「きみは何を聞いても、ああ言えばこう言う。
・・なのに自分が何をしたいか?
・・こんな簡単な質問に答えられない。
・・答えを知らないんだろう」

ウィルは鬱屈、不満、反骨、コンプレックス・・・
青春映画の要素がぎっしり詰まっている。
親友のチャッキー(ベン・アフレック)は言う。
「俺は50歳を過ぎても工事現場で働いていてもいい。
でももしお前が、20年経ってもまだここに住んでいたら、
ぶっ殺してやる」
本当に名言の宝庫です。

そして1988年の公開から26年を経てマット・デイモンは53歳。
ベン・アフレックは51歳。
2人はいまだに親友で仕事のパートナー。
ベンの監督作や2人の共演作では特に輝いて見える気がします。
ロビン・ウィリアムズが亡くなったのは本当に残念ですが、
本当に味わい深い名演でした。
ガス・ヴァン・サント監督作の中でも一番親しみやすい
感動の映画ではないでしょうか。

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琥珀糖

4.0マット・デイモンとベン・アフレックの共同制作の脚本、才能への嫉妬

2024年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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Don-chan(Daisuke.Y)

5.0「君にシスティーナ礼拝堂の匂いは語れない。」

2024年3月5日
スマートフォンから投稿
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マサシ
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