ゆるし

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ゆるし

解説

宗教虐待の実態を娘・母・祖母の3世代の視点からリアルに描いた人間ドラマ。自身も新興宗教で洗脳された過去を持つ平田うらら監督が、ある宗教2世が残した遺書に感化されて製作を決意し、自ら監督・脚本・主演を務めて完成させた。

新興宗教「光の塔」の信者である松田恵の娘・すずは、教えに反した言動をすると鞭で打たれるなどの虐待を受けてきた。ある日、学校で献金袋を盗まれたすずは、お金を借りるため祖母・紀子のもとを訪れる。虐待の事実を知った祖父母はすずを保護し、すずは祖父母から愛されて暮らすことで「世の人はサタンにそめられている」という光の塔の教えを疑い始める。しかしそれは彼女にとって、母との決別を意味していた。そんな中、すずは祖父母の話を通して、入信前の母の姿を知る。

平田監督が主人公すず、「八月は逃げて走る」の安藤奈々子が母・恵をそれぞれ演じた。

2023年製作/60分/日本
配給:ユーラフィルムズ
劇場公開日:2024年3月22日

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(C)ユーラフィルムズ

映画レビュー

3.5タイトルが沁みる

2024年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

扱ってるテーマの性質上、だれも救われない結末は必然だろう。
宗教は弱った者に救いや癒しを与える一方、しばしばコインの裏表の如く「弱みにつけ込む」という邪悪面を持ってしまう。さらに、迷っている人に正解のようなものを提示する事で、自分で思考する、という実存の根幹に関わる習慣を放棄させることもできる。あの母親の言動はまさにその成れの果てを示している。そういう意味で、困窮者や「考える」という営みをしない人・できない人を取り込んで勢力拡大を図る一部の政党はあまりにも「宗教的」だ。話が逸れたが、神様が、いくらでも良からぬ目的に利用可能なツールであるというのはなんと皮肉なことだろう。
信心という物は良心や道徳心の拠り所となり得るから否定するつもりは毛頭なく、評者自身高僧の言葉に心を洗われた経験もある。あのセミナーのリーダーは恐ろしく一方的・断定的な物言いであったが、真に救いを与える宗教家なら、本人が自分の頭で考え抜いて善き道を選ぶよう導くだろう。
主役母子が若干力量不足か。娘が杉咲花で母が中谷美紀だったりしたらさぞかし鬼気迫る作品になっただろうが。

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ひろちゃんのカレシ

5.0全てリアルでした。

2024年3月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

軽い気持ちで観に行きましたが、その後衝撃を受け3日連続で観てきました。
それは、あまりにもリアルで17歳の自分を実写化したのかと思うほど。
タイムマシンに乗って30年前の自分に会いに行くような感覚でした。

平田うらら監督は、3年間300人以上の宗教2世から聞き取りをし、リアルさを追求したとのこと。
当事者でなければ、着色あり、大げさ、わざとらしいと思う方もいるかもしれませんが、これは現実です。母親役の女優さんの演技も圧巻!布教中と家庭の中での信者の表情の差も良く調べてから、演技されていると思いました。

家庭という密室の中、信仰の自由という壁の中で、誰にも助けを求められず、
自由を全く与えらない子どもたちが、
(そうすずちゃんが)この日本には、まだまだたくさん存在します。
その被害者は、おそらく3桁4桁では済まされない数になると思う。

警察も親しい親族なども立ち入るのが難しく、学校などで、隣りにそういう友人がいたとしても、おそらく多くの人が見て見ぬふりをしてきた社会的な問題。

この映画は、そこに深く切り込んでくれました。

私はもうあの世界から離れましたが、ずっと心に蓋をしてきました。そういう方、多いんじゃないかな。今を生きるために。

でも、生きていて良かった。1人じゃなかった。そこに気づいてくれる人は、まだいたんだ。私は、この映画に心を救われました。

少ない予算で、様々な圧力と戦いながら制作されたと思います。映画ですから、エンタメとしての評価もあると思いますが、
こんな形で、人を救う映画もあるんだと知りました。

長年、隠されてきたこの問題…
当事者でない人たちにもぜひ観てもらいたい映画です。

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いくりん

3.0映画に出来ること。

2024年3月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

気になっていたテーマなんで見てみた。
ほとんど監督自身、または宗教二世から取材した事実で構成されている。ここは映画サイトなんできちんと評価するべきだと思うから書くが映画としての評価はあまり高くは出来ない。お母さん役の人が娘に対して役的にも技術的にも少し若過ぎたのが気になった。

がしかし監督がアフタートークでも言っていたが、こういう事が実際にある事、自死した二世がいる事を形にして残すという意味で、この映画には価値があると思う、、というか映画ってそんな役割もあるんだなと、、思った。

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masayasama

5.0映画「ゆるし」観てきました。

2024年3月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

昨日の日曜日、映画「ゆるし」観てきました。
映像から、宗教2世さんの葛藤や叫びが直に感じられます。

海を見ながら温かく繋がっていた家族でしたが、
偽りの神への愛が、人との繋がりを破壊していく怖さや悲しさに耐えられず、
懐かしい海へ温かさを求めるすずが悲し過ぎました。

映像を思い出すたびに涙が溢れてきます。

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meimei
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