山田洋次監督「家族はつらいよ」第3弾製作決定!“妻の反乱”で平田家が大混乱
2017年10月8日 06:00
[映画.com ニュース] 山田洋次監督が手がけた喜劇映画「家族はつらいよ」シリーズの第3弾が、「妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII」のタイトルで製作され、2018年5月に公開されることがわかった。続編を希望する熱い声援に応え、平田家が三度結集する。
シリーズ第1弾「家族はつらいよ」(16)は興行収入13億円のヒットを記録したほか、第40回日本アカデミー賞の優秀作品賞と優秀脚本賞を戴冠した。17年5月27日に第2弾「家族はつらいよ2」が公開されると、封切り直後から「続編もお願いします」「次回も見たくなる」と多くの声が寄せられていた。
シリーズ第3弾でも、「東京家族」(12)から“家族”として過ごしてきた面々が出演。橋爪功&吉行和子が平田周造と妻・富子、西村まさ彦&夏川結衣が長男夫婦、中嶋朋子&林家正蔵が長女夫婦、妻夫木聡&蒼井優が次男カップルを演じる。さらに風吹ジュン、笹野高史、木場勝己、藤山扇治郎、徳永ゆうき、笑福亭鶴瓶も登場し、映画ファンとして知られる落語家・立川志らくが山田組初参加を果たしている。物語の主軸となるのは、“妻”。ダメ夫を持つすべての女性が笑って共感し、しみじみ泣けて励まされる、山田ワールド全開の喜劇が繰り広げられる。
史枝(夏川)は、育ち盛りの息子2人と夫・幸之助(西村)、そしてその両親と暮らす主婦。ある昼下がり、家事の合間にまどろんでいた隙に泥棒に入られ、冷蔵庫に隠しておいたへそくりを盗まれてしまう。幸之助から「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか」と嫌味を言われ、たまっていた不満が爆発した史枝は家を飛び出していく。家事を司る主婦が不在となった平田家は、大混乱かつ崩壊寸前。具合の悪い富子(吉行)に代わり、周造(橋爪)が掃除、洗濯、食事に挑戦するが悪戦苦闘を続け、家族そろって史枝の偉大さを痛感する。しかし史枝が帰って来る気配は一向になく、またもや家族会議が緊急招集される。
10月3日にクランクインしており、撮影は都内近郊、広島県、長野県で11月下旬まで予定。山田監督は撮影開始時に、スタッフ・キャストに「今回は妻への賛歌です。専業主婦の家事という仕事がどれだけ大変か、家族にとって主婦の存在がどれだけ重要な意味をもっているか。前回の作品(『家族はつらいよ2』)は周造の友人が巻き起こす騒動で、老人の貧困がテーマだったけれども、今回は(家族の)内側に内在していた夫婦の問題が噴出し、それに対して家族たちがどう対応し、オロオロしながらどう乗り越えていくか、そこが前とは大きな違いです。このテーマは、ある種の重みを持っているので、そこをきちんと押さえて、楽しくも味わい深いどっしりとした喜劇をつくりたいと思います」と伝えた。
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