全米映画ランキング : 2025年12月12日~2025年12月14日

全米映画ランキング:2025年12月15日発表(毎週月曜日更新)

全米週末興行成績:2025年12月12日~2025年12月14日
(金額・順位は確定前のもの)Box Office Essentials

順位

先週

タイトル「邦題」/配給(日本配給)

上映週

週末の興収
(単位:$)

累計興収
(単位:$)

1 2 ズートピア2

Zootopia 2
「ズートピア2」

Walt Disney
(ディズニー)

3 26,300,000 258,970,004
2 1 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2 2 19,500,000 95,481,000
3 3 ウィキッド 永遠の約束 4 8,550,000 312,145,000
4 9 Dhurandhar

Dhurandhar

Moviegoers Entertainment

2 3,450,370 7,886,767
5 5 グランド・イリュージョン ダイヤモンド・ミッション 5 2,380,000 59,340,000
6 4 劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」 2 2,102,000 14,500,000
7 Ella McCay

Ella McCay

20th Century Studios

1 2,100,000 2,100,000
8 グリンチ(2000) 1 1,850,000 264,276,000
9 7 Eternity

Eternity

A24

3 1,774,328 12,998,615
10 8 ハムネット

Hamnet
「ハムネット」

Focus Features
(パルコ)

3 1,500,000 7,015,000

「ズートピア2」公開3週目で首位に返り咲き! エマ・マッキー主演のディズニー新作は不振【全米映画ランキング】

12月第1週の北米映画市場、週末3日間(12月12~14日)の興行成績(米メディア調査会社Comscore調べ)は、ディズニーの大ヒットアニメの続編「ズートピア2」が2630万ドルを売上げ、公開3週目にして1位に返り咲きました。一方で、「セックス・エデュケーション」で知られるエマ・マッキー主演の新作「Ella McCay(原題)」は、期待以下の興収210万ドルで初登場7位に終わりました。

「Ella McCay(原題)」の製作費は、 ディズニーが通常劇場公開作品に費やす金額よりもはるかに少ない3500万ドルであり、マーベルのフランチャイズ作品や「アバター」「インサイド・ヘッド2」「リロ&スティッチ」といったファミリー向けの話題作を含め、ディズニーの映画のほとんどは通常2億ドル以上の製作費が投じられています。「Ella McCay(原題)」が利益をもたらす見込みは少ないものの、ディズニーにとって大きな問題には発展しないと見られています。

本作は、「愛と追憶の日々」で第56回アカデミー賞の監督賞と脚色賞に輝いたジェームズ・L・ブルックスが監督・脚本を務めたコメディドラマ。若手政治家の女性が予期せず州知事に就任し、家族と仕事の両立に奮闘するさまを描いています。評価は、批評家(米映画批評サイト「ロッテントマト」で平均24%)と観客(満足度を出口調査するシネマスコアで「B-」)の両方とも振るわず、ブルックス監督にとっては2004年製作の「スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと」(製作費8000万ドルに対し興収5500万ドル)や、10年製作の「幸せの始まりは」(製作費1億2000万ドルに対し興収4800万ドル)に続く成績不振となりました。

「ズートピア2」は、ユニバーサルとブラムハウス製作のホラー続編「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2」に首位を明け渡した後、3週目で前週からの減少率39%で再び首位に。北米で累計興収2億5900万ドル、全世界で11億3000万ドルを売上げており、今年のハリウッド作品で2作目となる全世界累計興収10億ドルの大台を突破しました。

一方の「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2」は、週末興収1950万ドルで2位に後退。驚異的だった初週末の興収6400万ドルから前週比70%減少という大幅な落ち込みとなりましたが、前作「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」はストリーミング配信と同時公開された後の第2週末に76.2%の急落を記録しています。とはいえ、「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2」の製作費は3600万ドルであり、すでに北米累計興収9500万ドル、全世界興収1億7300万ドルを売上げており、すでにブラムハウスにとっての成功作となっています。

ユニバーサル製作の大作ミュージカル「ウィキッド 永遠の約束」は、公開4週目で週末興収850万ドルを売上げ、前週比51%減ながら3位を維持しました。これまでに北米で累計興収3億1200万ドル、全世界で4億6700万ドルを記録しています。しかし、24年公開の前作「ウィキッド ふたりの魔女」(北米累計興収4億7400万ドル、全世界7億5800万ドルを記録)と比べ、急速に勢いが衰えています。

今週のポイントとなるのは、10位の「ハムネット」。「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督作で、749館と小さめの公開規模にも関わらず、公開3週目の週末で150万ドルを売り上げました。

また、Comscoreの調査対象外のためランキングに反映されていないものの、1980年製作の名作ホラー「シャイニング」が再上映され、興収156万ドルを記録しています。

2025年12月15日更新 飯田沙野

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