大野忍 : ウィキペディア(Wikipedia)

大野 忍(おおの しのぶ、1984年1月23日 - )は、神奈川県座間市出身の元女子サッカー選手、現サッカー指導者。神奈川県立栗原高等学校卒。ポジションはフォワード・ミッドフィールダー。日本女子サッカーリーグ歴代最多得点記録保持者。

経歴

小学1年生の時に2人の兄の影響でサッカーを始め、小学4年生の時に神奈川県横須賀市にある女子サッカーチーム「横須賀シーガルズFC」に加入Jリーガーたちの原点 番外編「大野 忍(INAC神戸レオネッサ)」 サカママ.2016.3.1、2016年5月22日閲覧。。中学に上がる時に読売西友メニーナ(現日テレ・メニーナ)のセレクションを受け合格。高校時代の1999年にベレーザへ昇格し、5試合に出場した。

2003年、サッカー日本女子代表に初招集され、1月12日にサンディエゴで行われた国際親善試合アメリカ戦が代表デビュー戦となった米国戦“初勝利”の背景にあるもの 日本女子代表 1−0 米国女子代表 SportsNavi.2012.3.6、2016年5月22日閲覧。。

2005年にはリーグで全21試合に出場し、24得点をあげてMVP(最優秀選手賞)を受賞した2005 L・リーグ全記録 なでしこ公式サイト、2016年5月24日閲覧。。

2007年シーズンには23得点を挙げてリーグの得点王とMVPの2冠を獲得したモックなでしこリーグ2007 なでしこリーグ公式サイト、2016年5月24日閲覧。。

東アジアサッカー選手権2008では3得点で得点王を獲得【東アジア女子サッカー選手権2008 決勝大会】MVPに澤が、得点王に大野が輝く!(08.02.24) 日本サッカー協会公式サイト.2016年5月24日閲覧。。

2008年、日テレ・ベレーザからプロ契約を締結大野忍選手プロ契約締結のお知らせ JLeague.jp. 2008.6.14、2016年5月24日閲覧。。

2010年、なでしこリーグでベレーザのエースとして13ゴールを記録し2年ぶり3回目の得点王を獲得、リーグ史上最多となる3度目のMVPに選出された日テレFW大野が3度目なでしこMVPに ニッカンスポーツ.2010.11.3、2016年5月24日閲覧。。

2011年1月、経営難の日テレからプロ契約の打ち切りを宣告され、澤穂希近賀ゆかり・南山千明とともにINAC神戸レオネッサに移籍した選手移籍のお知らせ 日テレ・ベレーザ公式ホームページ 2011年1月5日付。

2011年7月、2011 FIFA女子ワールドカップでは右サイドのMFとして全試合スタメン出場し、グループリーグ第2戦のメキシコ戦でゴールを決めるなど優勝に貢献。FIFAが発表した大会優秀選手21人にも選出された。大野「流れの中で取れた」/女子W杯 ニッカンスポーツ.2011.7.2、2016年5月24日閲覧。大野「個人では納得できない」/女子W杯 ニッカンスポーツ.2011.7.18、2016年5月24日閲覧。FIFA選定のW杯オールスター21選手に澤、海堀、宮間、大野が選出!! ゲキサカ.2011.7.19、2016年5月24日閲覧。 なでしこリーグでは同僚の川澄奈穂美と並び12得点で2年連続4度目の得点王を獲得した川澄&大野、仲良く得点女王/なでしこL ニッカンスポーツ.2011.11.12、2016年5月24日閲覧。。

2012年はINACの主将に指名されたINAC大野新主将でV2へ始動 ニッカンスポーツ.2012.1.24、2016年5月22日閲覧。。4月15日に行われたスペランツァFC大阪高槻戦でゴールを決め、リーグの歴代通算得点記録を更新大野、FK弾でリーグ新記録/なでしこL ニッカンスポーツ.2012.4.15、2016年5月24日閲覧。。このシーズンは主にトップ下で起用されながらも18試合で13得点(得点ランキング3位)、14アシスト(アシストランキング1位)の成績を残した。

夏に行われたロンドンオリンピックでは2トップの一角として起用され、決勝トーナメント準々決勝ブラジル戦で1得点を挙げるなど大儀見弾!大野弾!4強!/サッカー ニッカンスポーツ.2012.8.4、2016年5月24日閲覧。、準優勝に貢献。

2012年12月28日、フランス女子サッカーリーグのオリンピック・リヨンへ移籍することが発表されたなでしこ大野が強豪リヨンへ移籍「リヨンで世界一になりたい」 SOCCER KING 2012年12月28日付。

2013年7月4日、リヨンから日本女子サッカーリーグ2部・ASエルフェン狭山FC(現ASエルフェン埼玉)へ移籍することが発表された大野忍選手の加入・原歩コーチの選手登録について ASエルフェン狭山FC インフォメーション。

2014年、アーセナルLFCへ移籍した大野忍選手 アーセナル・レディースFCへ移籍のお知らせ ASエルフェン狭山FC インフォメーション。

2015年、古巣のINAC神戸レオネッサへ復帰した近賀ゆかり選手・大野忍選手、2015シーズンプロ契約選手加入のお知らせ INAC神戸レオネッサ公式サイト 2015年1月8日付 2015年1月10日閲覧。

2016年リオデジャネイロオリンピックのサッカー女子アジア最終予選のメンバーに選出され、ベトナム戦では1得点を挙げたが、チームは予選3位となり五輪出場権を逃したなでしこ、宮間や大儀見ら20人選出 五輪最終予選 日本経済新聞、2016年3月3日閲覧。なでしこ、ベトナムに快勝も五輪出場ならず アジア最終予選 日本経済新聞、2016年3月8日閲覧。。

2017年シーズン終了後、INAC神戸レオネッサを退団することが発表された大野忍 退団のお知らせ INAC神戸レオネッサ公式サイト.2017.12.25付、2017年12月29日閲覧。。

2018年、ノジマステラ神奈川相模原へ移籍した大野忍選手(元INAC神戸レオネッサ)、加入内定のお知らせ ノジマステラ神奈川相模原公式サイト、2018年1月22日付、2018年1月22日閲覧。。

2020年2月5日、現役引退を発表。同年3月1日、古巣INAC神戸レオネッサの育成組織であるINAC東京のテクニカルコーチに就任。

2021年1月12日、INAC東京テクニカルコーチを退任、同年2月6日にWEリーグ・大宮アルディージャVENTUSコーチに就任した。

2023年7月7日、スペランツァ大阪コーチに就任した。同年10月13日、2024シーズンからスペランツァ大阪の監督に就任することが発表された。

個人成績

クラブ

|- |1999||rowspan="12"|日テレ・ベレーザ||22||rowspan="5"|L・リーグ||5||0||colspan="2"|-|||||||| |- |2000||rowspan=2|14||11||2||colspan="2"|-|||||||| |- |2001||14||10||colspan="2"|-|||||||| |- |2002||8||10||8||colspan="2"|-|||||||| |- |2003||rowspan="8"|9||20||12||colspan="2"|-||4||3||24||15 |- |2004||rowspan="2"|L・リーグ1部(L1)||14||5||colspan="2"|-||||||||| |- |2005||21||24||colspan="2"|-||5||2||26||26 |- |2006||rowspan="4"|なでしこ Div.1||16||8||colspan="2"|-||3||3||19||11 |- |2007||21||23||2||1||4||5||27||29 |- |2008||21||20||colspan="2"|-||4||3||25||23 |- |2009||21||11||colspan="2"|-||4||4||25||15 |- |2010||rowspan="3"|なでしこ||18||13||6||3||1||0||25||16 |- |2011||rowspan="2"|INAC神戸レオネッサ||rowspan="2"|10||16||12||colspan="2"|-||4||0||20||12 |- |2012||18||13||5||0||3||0||26||13

|- |2012-13||オリンピック・リヨン||29||Division 1||5||0||colspan="2"|-||2||1||7||1 |-

|- |2013||ASエルフェン狭山FC||29||チャレンジ||8||2||colspan="2"|-||3||1||11||3 |-

|- |2014||アーセナルLFC||7||FA WSL1||10||0||6||2||4||1||20||3

|- |2015||rowspan="3"|INAC神戸レオネッサ||rowspan="3"|10||rowspan="5"|なでしこ1部||23||4||colspan="2"|-||4||2||27||6 |- |2016||18||7||7||1||4||0||29||8 |- |2017||14||4||9||0||2||0||25||4 |- |2018||rowspan="2"|ノジマステラ神奈川相模原||rowspan="2"|22||16||2||7||1||3||1||26||4 |- |2019||15||0||9||3||2||0||26||3 312||178||45||9|| || || || 8||2||colspan="2"|-||3||1||11||3 5||0||colspan="2"|-||2||1||7||1 10||0||6||2||4||1||20||3 335||180||51||11|| || || || |}

<!--

|2013-14||アーセナルLFC||7||2||0 |- !通算!!colspan="2"|UEFA |2||0 |}

代表

  • 2003年1月12日 - 日本女子代表初出場 - 戦(国際親善試合、アメリカ・サンディエゴ)
  • 2003年3月19日 - 日本女子代表初得点 - 戦(国際親善試合、タイ・バンコク)

選出歴等

  • 2003年 2003 AFC女子選手権
  • 2004年 FIFA女子ワールドカップUSA2003予選 プレーオフ
  • 2005年 東アジアサッカー選手権2005
  • 2007年 2007 FIFA女子ワールドカップ
  • 2008年 東アジアサッカー選手権2008 優勝
  • 2008年 北京オリンピック 4位
  • 2010年 東アジアサッカー選手権2010 優勝
  • 2010年 第16回アジア競技大会(中国・広州) 優勝
  • 2011年 FIFA女子ワールドカップ ドイツ 優勝
  • 2012年 ロンドンオリンピック 銀メダル
  • 2015年 FIFA女子ワールドカップ カナダ 準優勝

試合数

|- |2003||5||2 |- |2004||1||3 |- |2005||7||1 |- |2006||16||4 |- |2007||17||8 |- |2008||19||7 |- |2009||3||2 |- |2010||12||6 |- |2011||17||3 |- |2012||15||2 |- |2013||7||1 |- |2014||6||0 |- |2015||12||0 |- |2016||2||1 |- !通算 |139||40 |}

ゴール

# 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会 出典
1.2003年3月19日THA バンコク rowspan="2"|rowspan="2"|○ 9-0上田栄治国際親善試合
2.
3.2004年12月18日JPN 東京 国立西が丘サッカー場 rowspan="3" |rowspan="3"|○ 11-0大橋浩司キリンチャレンジカップ2004
4.
5.
6.2005年7月23日JPN 東京国立西が丘サッカー場○ 4-2東アジア女子サッカー大会2005壮行試合
7.2006年7月21日AUS アデレードハインドマーシュ・スタジアム○ 11-12006 AFC女子アジアカップ
8.2006年11月19日JPN 千葉フクダ電子アリーナ○ 1-0第15回アジア競技大会壮行試合
9.2006年11月23日GER カールスルーエ● 3-6国際親善試合
10.2006年12月4日QAT ドーハアル・ガッラーファ・スタジアム○ 4-0第15回アジア競技大会
11.2007年2月9日CYP ニコシア○ 1-0国際親善試合
12.2007年4月15日THA バンコク rowspan="2"|rowspan="2"|○ 4-0北京オリンピックアジア最終予選
13.
14.2007年6月3日JPN 東京○ 6-1
15.2007年6月10日KOR 富川富川総合運動場△ 2-2
16.2007年8月4日VIE ハイフォン ラックチャイ・スタジアム rowspan="2" |rowspan="2"|○ 8-0
17.
18.2007年8月12日JPN 東京国立霞ヶ丘競技場陸上競技場○ 5-0
19.2008年2月21日CHN 重慶永川体育中心○ 2-1佐々木則夫東アジアサッカー選手権2008
20.2008年2月24日 rowspan="2" |rowspan="2"|○ 3-0
21.
22.2008年3月10日CYP ○ 3-1キプロス・カップ2008
23.2008年7月29日JPN 東京国立霞ヶ丘競技場陸上競技場○ 2-0キリンチャレンジカップ2008
24.2008年8月12日CHN 上海上海体育場○ 5-1北京オリンピック
25.2008年8月18日CHN 北京北京工人体育場● 2-4
26.2009年8月1日FRA モンタルジFRA フランス○ 4-0国際親善試合
27.2009年11月14日JPN さいたまさいたま市駒場スタジアム○ 2-1国際親善試合
28.2010年2月13日JPN 東京東京スタジアム○ 2-1東アジア女子サッカー選手権2010
29.2010年5月8日JPN 松本 松本平広域公園総合球技場アルウィン rowspan="2" |rowspan="2"|○ 4-02010 AFC女子アジアカップ壮行試合
30.
31.2010年5月11日JPN 新潟東北電力ビッグスワンスタジアム○ 3-0
32.2010年11月14日CHN 広州黄埔体育中心○ 4-0第16回アジア競技大会
33.2010年11月20日越秀山体育場○ 1-0
34.2011年3月4日POR FIN フィンランド○ 5-0アルガルヴェ・カップ2011
35.2011年7月1日GER レバークーゼンFIFA女子ワールドカップスタジアム・レーヴァークーゼン○ 4-02011 FIFA女子ワールドカップ
36.2011年9月3日CHN 済南済南オリンピックスポーツセンター○ 2-1ロンドンオリンピックアジア最終予選
37.2012年3月2日POR エスタディオ・ムニシパル○ 2-0アルガルヴェ・カップ2012
38.2012年8月3日WAL カーディフミレニアム・スタジアム○ 2-0ロンドンオリンピック
39.2013年6月29日GER ミュンヘンアリアンツ・アレーナ● 2-4国際親善試合(欧州遠征)
40.2016年3月7日JPN 大阪キンチョウスタジアム○ 6-1リオ五輪サッカーアジア最終予選

タイトル

代表

  • JPN 日本代表
    • FIFA女子ワールドカップ:1回 (2011)
    • アジア競技大会:1回 (2010)
    • 東アジア女子サッカー大会:2回 (2008、2010)

クラブ

  • JPN 日テレ・ベレーザ
    • 日本女子サッカーリーグ:5回 (2005、2006、2007、2008、2010)
    • 皇后杯全日本女子サッカー選手権大会:5回 (2004, 2005, 2007, 2008, 2009)
    • なでしこリーグカップ:1回 (2007)
    • なでしこスーパーカップ:2回 (2005, 2007)
  • JPN INAC神戸レオネッサ
    • 日本女子サッカーリーグ:3回 (2011, 2012, 2013)
    • 皇后杯全日本女子サッカー選手権大会:4回 (2011, 2012, 2013, 2015)
    • なでしこリーグカップ:1回 (2013)
    • 日韓女子リーグチャンピオンシップ:1回 (2012)

個人

  • なでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)
    • 最優秀選手 (MVP):3回 (2005、2007、2010)
    • 得点王:4回 (2007、2008、2010、2011) ※2011年は川澄奈穂美とのW受賞
    • ベストイレブン:9回 (2001、2002、2005、2006、2007、2008、2009、2010、2011)
  • なでしこジャパン(日本女子代表)
    • 東アジアサッカー選手権2008:大会得点王
    • 2011 FIFA女子ワールドカップ:オールスターチーム(優秀選手)

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/02/17 10:00 UTC (変更履歴
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