菱沼康介 : ウィキペディア(Wikipedia)
菱沼 康介(ひしぬま こうすけ、、1974年3月13日 - )は、日本の映画監督、映画家、脚本家、演出家、企画師、演技コーチ、俳優。もんどり.Co 所属。
来歴
- 東京都台東区浅草出身。
- 東京都立紅葉川高等学校、東京工芸大学、日本映画学校(現・日本映画大学) 各卒業。
- 1997年、脚本家の三村渉に師事し、企画業・脚本家業を開始。
- 1999年、助監督業を開始。松竹、東映、東宝の映画、NHK、民放、WOWOW、スカパーなどの映画やTV番組、CM、MVなどに携わる。
- 2001年、自主映画製作を本格的に開始。職業演出家として、田辺マモル 『ソックス』のMVとCMでデビュー。
- 2002年、映画『つづく』のPFFグランプリ受賞以後、職業映画監督としての活動を開始。この頃から映画家を名乗り、多様な形で映画制作に関わる。以来、企画・プロデューサー・舞台演出などと並行しMVや短編映画を手がけるようになる。
- 2009年、エイベックス製作の長編映画『はじめての家出』で職業映画監督として本格デビューし、国内5つの映画祭で上映、1冠を獲得するなど高評価を得る。以後NHKの番組のディレクターや舞台の演出なども務めるようになる。
- 2011年、ゾンビ映画『ライフ・イズ・デッド』を企画から立ち上げ、監督(兼脚本)し、公開。公開後一週間で劇場最大スクリーンへ移行、二度上映が延長され、スマッシュヒットを記録した。
- 2014年から、初の連作映画【犯罪×少女】シリーズ三作で監督と脚本を務める。このシリーズは英語圏のAmazonプライムにて、第2作『恐喝少女』(国際題『BLACKMAIL GIRL』)と第3作『強盗少女』(国際題『ROBBERY GIRL』)が配信されている。北米販売は『くノ一忍法帖 影ノ月』(国際題『Lady Ninja: Reflections of Darkness』)と合わせて三本になる。
- 2018年からは、商業と自主製作(監督・脚本・製作)の両輪で活動。 自主製作映画は多数の映画祭(国内40以上、海外67=加8・米8・伊6・仏5・印5・西4・葡3・英3・蘭2・豪2・韓2・伯2・独2・波2・羅・中香・不・唖・捷・阿・馬来・瑞典・瑞西・哥・馬爾太・希・越・土耳古・白耳義】の29ヵ国)に選出され、高評価を得ている。
- 商業と自主映画の監督作、脚本作、企画作は、100以上の映画祭などで選出され、グランプリ6つ含む60冠を獲得している。
- 監督作での女優と子役の演技指導で高い評価を得ており、演技コーチ(演技術講師)として定評がある。
- キャリア初期から児童向け実写映画の重要性を説いている。商業長編デビュー作『はじめての家出』も児童向け実写映画で、児童向け実写短編映画やEテレにおいても教育系番組を制作し、戯曲でも児童向け作品を手がけている。戯曲『音たまじゃくし♪』 は日本演劇教育連盟の2019年子どもが上演する劇 10選に選ばれ、『超能力がほしい』はカナダの映画祭で最優秀児童映画賞を受賞している。
- 2020年11月28日より2週間、池袋シネマ・ロサにて特集上映[四角い卵]が開催。2022年10月22・23日に大阪シアターセブンにて特集上映。(特集上映は合計4回開催)
- 2021年、【OP PICTURES 新人監督発掘プロジェクト2020】にて優秀賞(グランプリ)を受賞し、長編映画を制作中。
- 2023年1月4-12日『超能力がほしい』含むオムニバス映画『ボクらの映画』が下北沢K2にて公開。
- 2023年1月6日『菱沼康介短編集』DVDが発売(配信も)。
受賞歴
- 『つづく』(1祭にて2冠)
- ぴあフィルムフェスティバル2002 グランプリ / 観客(名古屋)賞
- 『いたこの休日』-ZONEより-(1祭)
- さっぽろ映画祭招待上映
- 『はじめての家出』(5祭1選にて1冠)
- 第1回 TAMAシネマフォーラム映画賞 最優秀新進女優賞(金澤美穂)
- 『一生で一番長い九分』(5祭にて1冠)
- ムービンピック2018 銅賞
- 『かく恋慕』(62祭19選にて45冠)
- 国内15
- ・第72回 東京月イチ映画祭 グランプリ
- ・はままつ映画祭 2019 スタッフ賞(準グランプリ)
- ・中之島映画祭2019 優秀賞
- ・第73回 東京月イチ映画祭 招待上映
- ・第6回 東京月イチ映画祭グランプリ大会2019 選出
- ・門真国際映画祭2019 優秀作品賞 / 助演女優賞ノミネート(芋生悠)
- ・第3回 ええじゃないか とよはし映画祭 入選
- ・日本芸術センター第11回 映像グランプリ 選出
- ・第19回TAMA NEW WAVE ある視点部門 選出
- ・三鷹連雀映画祭2019秋 選出
- ・ムービンピック2019 招待上映
- ・第11回 ラブストーリー映画祭 特別賞
- ・おおぶ映画祭2021 オフィシャルセレクション(映画の可能性部門)
- ・おおぶ映画祭2022プレイベント 選出
- ・ライジングサン・シネマ・フェスティバル(東京)ファイナリスト(ロマティック・シネマ部門)
- 海外66
- ベスト・ショーツ・コンペティション(アメリカ、CA)【Award Of September2020】 Award Of Merit
- 『希望の旗』(2祭にて1冠)
- 第79回 TOKYO月イチ映画祭 選出
- 『やっと言えました』(4祭にて2冠)
- F@nTVショートムービーグランプリ 選出
- 『されど吉祥とする』(3祭にて1冠)
- ムービンピック2020 入選
- 『した ためる』(2祭にて1冠)
- つくばショートムービーコンペティション2021【自由部門】 佳作
- 『氣配』(1祭)
- 第一回 短編ホラー怪奇幻想映画祭 選出
- 『みえない幸せ』(1祭)
- 第一回 短編ホラー怪奇幻想映画祭 選出
- 『ありふれたアフレイド』(1祭)
- 第一回 短編ホラー怪奇幻想映画祭 選出
- 『烏は鳴いているか?』(1祭)
- P-LABO映画祭 選出
- 『超能力がほしい』(4祭1冠)
- TOKYO青春映画祭2022 選出
- 戯曲『音たまじゃくし♪』(1選)
- 日本演劇教育連盟の2019年子どもが上演する劇 10選
- 企画『お仕舞い』(1選)
- 鶴川ショートムービーコンテスト2020(企画部門) 選出
- 菱沼企画(1選にて1冠)
- 【OP PICTURES 新人監督発掘プロジェクト2020】 優秀賞(グランプリ)
主な作品
短編・中編映画
- 『脳イズ』<短編>(監督/脚本・1994年)
- 『したたかツバメは南下中』<短編>(監督・1996年)(脚本:中村公彦)
- 『割れない皿』<短編>(監督/脚本・1998年)
- 『つづく』<中編>(監督/脚本/撮影/録音/美術/制作/編集/プロデューサー・2001年)
- 『ビデオレター』<短編>(監督/脚本/撮影/編集/プロデューサー・2002年)
- 『いたこの休日』-ZONEより- <短編>(監督/脚本/編集・2004年)(プロデューサー:三村渉)
- 『我、鍋に閉じ蓋』<中編>(監督/脚本/撮影/編集・2005年)(プロデュース:空集合)
- 『烏は鳴いているか?』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2007年)(※オムニバス映画『フィルム・メモワール』の一本)
- 『「非女子図鑑」混浴heaven』<短編>(助監督・2008年)
- 『「遠距離デート」』<短編>(監督/脚本/編集・2009年)
- 『氣配』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2010年)
- 『ありふれたアフレイド』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2010年)
- 『みえない幸せ』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2010年)
- 『一生で一番長い九分』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2018年)
- 『かく恋慕』<中編>(監督/脚本/編集/衣装/美術/プロデューサー・2019年)(協力:TOKYO CINEMA UNION)
- 『希望の旗』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2019年)(プロデュース:MATERIAL ART)
- 『した ためる』<短編>(監督/脚本/編集/美術/プロデューサー・2020年)(タイトルデザイン:温)
- 『されど吉祥とする』完全版 <短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2020年)
- 『やっと、言えました。』<短編>(監督/脚本/編集/プロデューサー・2021年)<※『やっと言えました』(2019)の改訂版>
- 『鏡ヨ鏡』<短編>(監督/脚本/編集・2021年)(プロデュース:ACT芸能進学校)
- 『超能力がほしい』<短編>(監督/脚本/編集・2022年)(プロデュース:ACT芸能進学校)
- 『私は女優』<短編/TikTok用縦型>(監督/脚本/共同編集・2023年)(プロデュース・ERI)
- 『尻に敷く』<短編/TikTok用縦型>(監督/脚本・2023年)(プロデュース:ERI)
- 『風邪をひく』<短編/TikTok用縦型>(監督/脚本・2023年)(プロデュース:ERI)
- 『フレームイン』<短編>(監督/脚本/編集・2024年)(プロデュース:空集合)
長編映画
- 『おわり』(監督/脚本/編集/プロデューサー・2002年)
- 『キル・鬼ごっこ』(プロデューサー・2003年)
- 『最期のチャンス』(監督/脚本/編集・2006年)
- 『死づえ 呪縛病棟』(プロデューサー・2006年)
- 『はじめての家出』(監督/脚本/編集・2009年)
- 『くノ一忍法帖 影ノ月』(監督/共同脚本・2011年)(原作:山田風太郎)
- 『ライフ・イズ・デッド』(監督/脚本/編集・2012年)(原作:古泉智浩)
- 『フジミ姫 あるゾンビ少女の災難』(監督/脚色/編集・2013年)(原作:池端亮)
- 『誘拐少女』(監督/脚本/編集/プロデューサー・2014年)
- 『眼 まなこ』(監督/脚本/編集/プロデューサー・2014年)
- 『恐喝少女』(監督/脚本/編集・2015年)
- 『強盗少女 ROBBERY GIRL』(監督/脚本/編集・2016年)
連続シリーズ(テレビ番組)
- 『大人のジョーシキ大学』(メイン演出・2009年)
- 『光の偉人、陰の偉人』(企画)
- 『夏木マリの、それはパニックの後で』(サブ演出/構成台本/ショートコント台本/映画監修・2015年)
- 『手レビジョン』(演出/脚本・2015年)
- 『100万円の女たち』(企画・2016年)
- 『親愛なる僕に殺意をこめて』(企画・2021年)
演劇作品
- 『お別れの日』(演出・2007年)(脚本:吉川菜美)
- 『駅オーバー・ザ・ヘヴン』(演出・2008年)(脚本:真木)
- 『0点、もしくは満天の星』(演出/脚本・2009年)
- 『ラッキー・どストライク』(脚本・2012年)
- 『イアーズ みみみの耳の道』(脚本・2012年)
- 『笑う角(つの)にはナニ来たる?』(脚本・2013年)
- 『足りない足』(脚本・2013年)
- 『ラッキー77』(脚本・2013年)
- 『姫スクリーム』(演出/脚本・2013年)
- 『That's衝突』(演出/脚本・2013年)
- 『ジ・エンド おしまい』(演出/脚本・2013年)
- 『負ん部に抱っ娘』(脚本・2014年)
- 『音(おん)たまじゃくし♪』(脚本・2014年)
- 『ピンチでピント!』(脚本・2014年)
- 『ゴローを待ちながら』(脚本・2014年)
- 『卯月、嘘つき、運のつき』(脚本・2015年)
- 『ハローハロウィン・バイバイルーズ』(脚本・2015年)
- 『クリカエシマス「メリークリスマス」』(脚本・2015年)
- 『秘めごとバレンタイン』(脚本・2016年)
- 『甘い薬』(演出/脚本・2016年)
- 『いききれない二人』(演出/脚本・2016年)
- 『レイも過ぎたら』(演出/脚本・2016年)
- 『ブラック・バイト/ホワイト・クリスマス』(脚本・2016年)
- 『ファンキィ・ヤンキー・オブ・ザ・バッド』(脚本・2017年)
- 『ままマネキン』(脚本・2017年)
- 『語りつむり』(脚本・2017年)
- 『ビートたけし ほぼ単独ライブ』(映像と画像担当・2016年、2018年、2019年)
- 『俺たちにアースはない』(脚本・2022年)
- 『いききれない2人』(女性版) (脚本・2022年)
- シン朗読ライブ『読みせ聞かせ』(演出他色々・2023年)
- 『わたしのはなし』(作・2023年)
- 『あなたと今日も』(作・2023年)
- 『漱石の飼い猫』(作・2023年)※2024年に改訂し再上演
俳優での出演
- 『みすゞ』(ラジオアナウンサー役・2001年)
- 『北条時宗(大河ドラマ)』(蒙古兵突撃隊長役・2001年)
- 『死づえ 呪縛病棟』(患者役・2006年)
- 『シェイキングTOKYO』(黄ヘルメットの男役・2008年)
- 『インテリア・デザイン』(通行人役・2008年)
- 『ナイト・トーキョー・デイ』(ビジネスマン役・2009年)
- 『夏木マリの、それはパニックの後で』(配達員役・2015年)
- 『強盗少女 ROBBERY GIRL』(男優役・2016年)
- 『希望の旗』(演出家役・2019年)
- 『読みせ聞かせ』(本人・2023年)
- 『歌こそすべて』(助監督役・2024年)
小説
- 『幸せの渓谷』<短編>(『1分で泣ける素敵な話 心ゆさぶる感動ストーリー18』収録)
- 『空のチューブ』<短編>(『1分で泣ける素敵な話 心ゆさぶる感動ストーリー18』収録)
- 『天使の輪っか』<短編>(『1分で泣ける素敵な話 心ゆさぶる感動ストーリー18』収録)
海外版映画
- 『Lady Ninja: Reflections Of Darkness』(『くノ一忍法帖 影ノ月』)
- 『BLACKMAIL GIRL』(『恐喝少女』)
- 『ROBBERY GIRL』(『強盗少女』)
- 『Hide&Sniff』(『かく恋慕』)
注釈
出典
外部リンク
- 日本映画学校 週刊コラム
- ブログ「菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。」
- - 公式プロフィール
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/12/12 01:48 UTC (変更履歴)
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.