永畑道子 : ウィキペディア(Wikipedia)
永畑 道子(ながはた みちこ、1930年(昭和5年)9月27日 - 2012年(平成24年)6月24日)は、日本の女性史家、ノンフィクション作家。
経歴
熊本市生まれ。熊本県立第一高等女学校、第五高等学校 (旧制)を経て、1953年熊本大学法文学部東洋史学科卒。熊本日日新聞社会部記者を務めたあと、福音館書店『母の友』編集部を経て、執筆活動に入る。女子美術短期大学教授を務めた。はじめ教育論が多かったが、50代以降、柳原白蓮、与謝野晶子、波多野秋子など、大正期の恋愛事件に関わる女性を描いたものが多くなった。晶子と有島武郎の間に恋愛があったとする『夢のかけ橋』と『華の乱』は、映画『華の乱』の原作となった。夫は評論家の永畑恭典。長男はピアニストの永畑雅人。姉は歌人の安永蕗子。
2012年6月24日、肺炎のために死去。。
著書
- 『お母さんと女教師』文化出版局(よつば新書)1977
- 『セピア色の本棚 わたしの選んだ五十二冊』エポナ出版 1977
- 『私の親子論』(シリーズ・現代家庭教育新書)明治図書出版 1978
- 『ひらかれたPTA』第三文明社(灯台ブックス)1978
- 『受験と非行の時代に』国土社 1979
- 『子どもの側に立つ 続私の親子論』明治図書出版 1981
- 『恋の華・白蓮事件』新評論 1982 のち文春文庫、藤原書店 2008
- 『PTA歳時記 わたしの教育論』新評論 1982 のち文春文庫
- 『炎の女 大正女性生活史』新評論 1982
- 『青春流転』新評論 1983
- 『シオンの花の恋物語』国土社(青春ノート)1983
- 『自立への序曲 私の親子論3』明治図書出版(シリーズ・現代家庭教育新書)1983
- 『新PTA読本』岩波ブックレット 1984
- 『ほんとうの学校を求めて』講談社現代新書 1984
- 『愛すればこそ 母と子の原点』毎日新聞社 1985
- 『夢のかけ橋 晶子と武郎有情』新評論 1985 のち文春文庫
- 『女感覚で生きる 仕事・子育て・老い』新評論 1986
- 『少女と戦争』(いま、子どもたちは)フレーベル館 1987
- 『華の乱』新評論 1988 のち文春文庫
- 『女が愛に向かいあうとき』海竜社 1988
- 『憂国の詩 鉄幹と晶子・その時代』新評論 1989 「鉄幹と晶子詩の革命」ちくま文庫
- 『花を投げた女たち その五人の愛と生涯』文藝春秋 1990
- 『愛に還れ 断崖に立つ子どもたち』主婦の友社 1991
- 『乱の女 昭和の女はどう生きたか』文藝春秋 1992
- 『世紀末家族 ちちははの海はどこへ』国土社 1992
- 『おんな撩乱 恋と革命の歴史』藤原書店 1993
- 『双蝶 透谷の自殺』藤原書店 1994
- 『人間の海 ある戦後ノォト』岩波書店 1994
- 『愛ひびきあう 近代日本を奔った女たち』筑摩書房 1996
- 『子育て大改革 もっと子どもに頼って!』海竜社 1996
- 『凛 近代日本の女魁・高場乱』藤原書店 1997、新版2017
- 『家族 それぞれの孤独』岩波書店 1998
- 『三井家の女たち 殊法と鈍翁』藤原書店 1999
編著
- たたかう中学生 永畑恭典共著 第三文明社 1976(灯台ブックス)
- 『PTA入門シリーズ 1 総論編 PTAとは何か』全国PTA問題研究会編 あすなろ書房 1983
- ・学校・家族 新評論 1983(シリーズプラグを抜く 緊急増刊号)
- 子どもは訴える いじめ・非行・登校拒否をどうみるか 藤田恭平共編著 労働旬報社 1986
- フェミニズム繚乱 冬の時代への烽火 尾形明子共編著 社会評論社 1990(思想の海へ「解放と変革」)
- わが道はつねに吹雪けり 十五年戦争前夜 高群逸枝 藤原書店 1995
関連項目
- 白蓮事件 - 新聞記者時代に福岡を訪れた白蓮と、事件当時に白蓮から計画のすべてを打ち明けられながら記事にしなかった上司の伊東と共に対面している。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/06/12 13:48 UTC (変更履歴)
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