豊田道倫 : ウィキペディア(Wikipedia)

豊田 道倫(とよた みちのり、1970年2月3日 - )は、日本のオルタナティブフォークシンガー。岡山県倉敷市生まれ、大阪府豊中市育ち。父親は京都大学名誉教授の豊田昌倫。12歳のときに聴いた松山千春に影響を受け、ギターを始める。佐野元春のファンで、彼のラジオ番組に毎回のように投稿していたのだという。ファーストアルバム『ROCK'N'ROLL 1500』のライナーノーツによれば、他に好きなミュージシャンは大瀧詠一と長渕剛。2006年に写真家の徐美姫と結婚して、一男をもうけたが、2009年に離婚。長らく東京で活動していたが、2020年に故郷の大阪に戻る。多作で知られ、ディスコグラフィーにある以外にも多数の自主制作CDR、カセットテープをリリースしている。

来歴

1993年にパラダイス・ガラージとして初めて大阪でステージに立つ。パラダイス・ガラージというのは、80年代にニューヨーク・マンハッタンにあった伝説のディスコの名前で、特に深い理由もなくバンド名したそう。ノイズとサンプリングに弾き語りをミックスしたスカム・ミュージックと呼ばれる宅録音楽を展開していた。

1995年元旦、過去にカセットテープでリリースしたものから厳選した曲を収録したファーストアルバム『ROCK'N ROLL 1500』でTIME BOMBからリリース。1996年に上京して活動拠点を東京に移し、『奇跡の夜遊び』をリリース。その後、東芝EMI傘下で伊藤英嗣主宰のインディーズ・レーベルRAIL RECORDINGSに所属し、『bedroom popsinger』『豊田道倫』『SWEET 26』(豊田道倫名義)と立て続けにアルバムをリリースした。上京後しばらくは、新宿南口に近い小劇場・シアターPOOで数ヶ月に1回というペースでライブを行い、年末には渋谷o-nestでライブを行っていた。1997年1月には、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン来日公演に前座として出演し、「町の男」「逃げる男」などを演奏。15分ほどのライブであった。

1998年にEast west japanと契約。7月にアルバムからの先行シングル「I love you」リリース。制作費1800万円をかけてパラダイス・ガラージ名義のアルバム『実験の夜、発見の朝』を同年9月にリリース。しかし翌1999年に契約を破棄し、以降、一貫してインディーズで活動している。2000年12月にベストアルバム『BEST~かっこいいということはなんてかっこいいんだろう~』をリリースした後、2003年までリリースは途絶える。

2003年から豊田道倫名義で活動を再開。豊田道倫 with 昆虫キッズ、豊田道倫&ザーメンズ、豊田道倫 & mtvBAND、豊田道倫 & His band!名義でも作品をリリースしたり、ライブを行っている。2020年、50歳を迎えた事を機に東京を離れ大阪に戻る。YouTubeにカンパニー松尾がはなむけとして制作したライブ動画が公開された。以後も東京と大阪を中心に活動している。

デビューから一貫して若手写真家をアートワークに起用する事が多く、注目され始めたころのHIROMIXや、ブレイクする前の佐内正史大橋仁、梅佳代、後の妻となる徐美姫などが豊田のアルバムのジャケット写真を撮影している。また近年では逆に、川本真琴、曽我部恵一、澤部渡(スカート)、峯田和伸七尾旅人など年下のミュージシャンからレスペクトを受け、アルバムやライブで共演している。

ディスコグラフィ

パラダイス・ガラージ

タイトル 発表年 レーベル 備考
ROCK'N'ROLL 1500 1995 TIME BOMB タイトルの「1500」は、当時CDの価格が1500円だったことに由来。佐野元春に捧げられている。2008年にHEADZより再発売。再発盤には大瀧詠一の「Blue Valentine's Day」のカバーを収録。
奇跡の夜遊び 1996 ギター弾き語り。ライナーノーツによれば、上京直後に住んでいた高円寺のアパートの一室で、京都で4万円で購入したK.Yairiのアコギ1本で宅録。ジャケットは大阪に出張して撮影。これを気に入った伊藤英嗣の誘いで、彼が主宰していたRAIL RECORDINGSに所属することになった。2007年にHMJM RECORDSより再発売。
ベッドルーム・ポップシンガー RAIL RECORDINGS Special EPという体裁。ジャケットの撮影はHIROMIX。
豊田道倫本名をタイトルに使用。ジャケットの撮影は大橋仁
I love you 1998 east west japan 『実験の夜、発見の朝』からの先行シングル。1998年1月公開の庵野秀明監督映画『ラブ&ポップ』の予告編BGMに使用された。
実験の夜、発見の朝 2024年11月の時点で唯一のメジャーレーベルからのアルバム。プロデューサーは福富幸宏。yes,mama ok?の金剛地武志が参加。セールスは5000枚ほどで、印税は30万円だった。2010年にDVDとの2枚組のデラックス・エディションとして再発売。
ROCK DREAM 1999 BUMBLEBEE RECORDSデビュー前から豊田道倫の活動を負っている松本亀吉によると、2009年の時点で本人が1番好きだったアルバムなのだという。収録曲の「Forever Love」はカーネーション、上田ケンジ、小林賢輔にカバーされた。
愛情 2000 Oooit Recordsわりとシンプルなバンド・サウンドアルバム。加納尚樹がエンジニアを務め、埼玉県川越市のゴーゴーキング・レコーダーズスタジオにて、9日間かけてレコーディングされた。5月29日、渋谷CLUB QUATTROにて「宇田川町ブルース」に出演し、遠藤賢司、曽我部恵一、高田渡と共演した。DJはサミー前田。11月28日には下北沢CLUB Queの「BUMBLEBEEの夕べ 第一回~飛翔~」に出演し、直枝政広、棚谷祐一、上田ケンジと共演した。以後、パラダイス・ガラージ名義の作品は2018年の『愛と芸術とさよならの夜』まで途絶える。
グッバイ大阪 2006 HMJM RECORDS 未発表音源集。ライナーノーツに松本亀吉による全曲解説がある。
愛と芸術とさよならの夜 2018 HEADZ18年ぶりのパラダイス・ガラージ名義の作品。岩淵弘樹が編集したPVあり。山崎洋一郎が「豊田道倫の圧倒的の才能をあらためて知らしめる傑作」と評している。澤部渡(スカート)との対談あり。

豊田道倫

タイトル 発表年 レーベル 備考
sweet 26 1997 RAIL RECORDS 初めて豊田道倫名義でリリースされた全曲弾き語りアルバム。タイトルは佐野元春の『Sweet 16』からの引用。ライナーノーツの背表紙に「寝る前の暗い部屋か首都高速で聴くと良いと思います」という本人のコメントがある。
人体実験 2003 LITTLE MORE RECORDSカセットテープによる自宅録音、スタジオ録音、ライブ・テイクをミックス。ギター1本の曲もあれば、ドラムマシンやノイズ、女の子の歌など様々な音をミックスした奇妙なサウンドもの曲も。本人からのメッセージとエンジニアの内田直之との対談あり。
アプローチ BUMBLEBEE RECORDS 初のギター・インストゥルメンタル・アルバム。1曲目の「Approach」は30分近くある大作。「21世紀に戸惑っていた」と語る本人によるライナーノーツあり。
実況の夜~スタジオライブ IN ラジオたんぱ 2002年9月8日にラジオたんぱで生放送されたスタジオライブの録音盤。「番組の司会進行には、熟女アナを希望した。若い女だと、色々意識して、流れが崩れるかもしれない」と語る本人によるライナーノーツあり。
SING A SONG 2004 HAPPENING 2枚組28曲、全曲弾き語り、全曲一発録りで、たった1日でエンジニアの内田直之と2人だけでレコーディングされた。澤部渡(スカート)が「豊田さんのアルバムの中で一番純度の高いかもしれない」と評している。豊田と澤田は2023年10月29日、代官山 晴れたら空に豆まいてで行われたライブで共演。岩淵弘樹が撮影した映像あり。
東京の恋人 2005 HEADZ 曽我部恵一、川本真琴、ヤマジカズヒデなどがゲスト参加。表題作「東京の恋人」は豊田の代表曲となっている。2013年に廉価版再発売
東京の恋人 LIVE 2006 『東京の恋人』レコ発ライブ盤+初回ライブDVD。DVDにはカンパニー松尾が撮影したライブ映像が収録されている。発売記念インタビューあり。2013年に廉価版再発売。
しあわせのイメージ 2007キーボードでソウル・フラワー・ユニオンの奥野真哉が参加。 他に小島麻由美、アチコ、川本真琴がゲスト参加。佐野元春、曽我部恵一、峯田和伸、七尾旅人などがコメントを寄せている。本人による全曲コメント、発売記念インタビュー、中川五郎との対談、エンジニアを務めた早乙女正雄のインタビューあり。
POP LIFE 2009 BUMBLEBEE RECORDS豊田が好きなプリンスに同名曲があるが、関連は不明。CORNELIUSの「Star Fruits Surf Rider」のカバーが収録されている。本人による全曲解説あり。柴那典が「タイトルの軽い言葉とは裏腹に、すごくヘヴィな感触」と評している。
ギター ROSE RECORDS 曽我部恵一全面プロデュース作品。ジャケットの撮影は徐美姫。
バイブル#街の底#長生きしたね#高相さん#真知子ちゃんのサラダ#炊飯器#豚バラ殺人事件#ちょっとだけの時#ガールズバー#僕の日々# ****ちゃん#(無題)#君はドリーマー#反抗 2010 HAPPENING 離婚後初のアルバム。完全自主制作で、全曲ギター弾き語り。40歳の記念盤としてリリースしたとのこと。離婚については「家庭の崩壊というのは、所詮アウトローを気取ったところで、本当は小市民的な生活に憧れていた自分にとっては思いがけずダメージは大きかった。アウトローだからこそ、穏やかな家庭が必要だったとは思う」と語っている。
The End of the Tour#The End Of The Tour#赤いイヤフォン#ロボットの愛#あいつのキス 2012 EP。『The End of Tour』は、宇波拓と共同プロデュース、川本真琴、佳村萌、三輪二郎が参加。その4ヶ月後にいリリースされた『幻の水族館』も宇波拓との共同プロデュースで、ゲストヴォーカルにじゅんじゅん(MAHOΩ)を迎えている。
幻の水族館#幻の水族館#10年ぶりにさようなら#ミッドナイトFM#2011
m t v#少年はパンを買いに行く#抱っこ先生#桜空港#赤いイヤフォン#3丁目9番16号#ブルーチェア#幻の水族館#あいつのキス#オートバイ#The End Of The Tour#City Lights 2039#m t v#鈍行列車に乗って 2013 HEADZソロ名義としては約3年振りのアルバム。タイトルはMy Bloody Valentineへのオマージュか。マスタリングはアビー・ロード・スタジオで、エンジニアはそのMy Bloody Valentine『mbv』を手がけたアレックス・ウォートン。川本真琴他多彩なゲストを迎えた力作。松本亀吉のブログに本人によるアルバム解説あり。佐々木敦は本作を激賞し、「本当に凄いのは最高傑作を更新し続けることだ」「豊田道倫はそれができるアーティストであり、間違いなく日本の音楽史に残る。そのことに現在進行形で立ち会っている感覚を抱かせてくれるミュージシャンはそうはいない」と述べている。岸田繁、石田英子、田我流のコメントあり。
44blues 2014 自主制作 44歳記念7曲入りミニアルバム。松本亀吉による全曲解説あり。
SING A SONG 2DISC1#弱いカップル#行きずりの街#mtb#パンとコーヒー#軽トラ・トラ#501#39度6分#29000円#後悔#10年ぶりにさようなら#暮らしているよ#元気だよ#洗剤を買う時の気持ちはどう言えばいいのだろう#2011DISC2#ハーバーライト#SEA MAN#さようなら、こんにちは#ゴミさま#もりのねこ#11年の夏#ミルキーソング#大海原#串カツ、食べるか#忘れたbaby#サマー#素朴なあの子#グッバイ大阪#月の下、池のそばDISC3#結婚の理由#ワークソング#私のコーヒー#ライオンとカレー#FGV#覚醒剤#おっさん&おばはんイリュージョン#愛とは#幻と名付けたんだ#飲みくらべ#マーマレイドの街#新開地 FJP-TRAX 3枚組40曲、全曲弾き語り。今回も全曲一発録りで、1日でエンジニアの内田直之と2人だけでレコーディング。『SING A SONG』の十年ぶりの続編で、これまでアルバムから漏れた作品を収録したとのこと。松本亀吉による解説と本人のコメントあり。
note 自主制作 9曲入りEP。
SHINE ALL AROUND#雨の夜のバスから見える#SHINE ALL AROUND#ありふれたジャンパー#そこに座ろうか#愛したから#24時間営業のとんかつ屋#どうして男は#ともしび商店街#サイボーグの渋谷、冬#帰省#I Like You#小さな公園#Girl Like You#倒れかけた夜に#Tokyo-Osaka-San Francisco#また朝が来るなんて2015HEADZデビュー20 周年記念アルバム。本人曰く「今回は作ろうと思って作ったら、失敗しちゃった(笑)。今年20周年だから、頑張ってやろうと思ったら、ちょっと空回りした感じ」。よしもとばなな大森靖子、澤部渡(スカート)などがコメントを寄せている。松本亀吉による全曲解説あり。2015年12月29日には、 渋谷CLUB QUATTROで初のワンマンライブを敢行した。
サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト#国道沿いの#シャーク#サンシャイン・グレイブヤード#午前2時のメリー・ゴー・ラウンド#サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト#レボリューション48#19912019HEADZパラダイス・ガラージ名義の『愛と芸術とさよならの夜』からわずか3ヶ月後にリリースされた。平沢花彩によるアルバムレビュー、明山真吾によるアルバムレビュー、岩渕弘樹によるライブレポートあり。
夜路死苦ファンタジア#踊り子へ2#ラッキーストライク・シンガーソングライター#本屋の四階の喫茶店#銀河線に揺られて#油面公園,2001#私の名前はジッポ#東京のひと#My Never Ending Tour#まぶしい#夜行バスに乗ろうとしてたんだっけ2019SSW自主レーベル第1弾。弾き語りを自室、スタジオ、屋外など様々な場所でレコーディングして制作。ジャケットのイラストは漫画家の不吉霊二。岩見吉朗によるアルバムレビュー。
GRAND LOVE2020 25:00CDデビュー25周年記念4曲入りシングル。本人曰く「格好いいサウンドをただ目指した。サブスク、MVなし。CDでガツンと鳴らしてほしい」とのこと。
たくさん、ゆっくり、話したい#ミッドナイト読書会#中出し論#woman2#カナコ#365回#私の何か#場末のカモミールティー#大阪は今日も退屈です#入江のごとく#さよなら、音楽#愛人の愛#踊り場からずっと#Letter From Sweet Gotham City2021主に宅録でレコーディングされた、インストゥルメンタルを歌の間に挟み込んだ構成の全13曲を収録。tofubeatsが年間ベストディスクに選出している。
202225:00シンセサイザーによる30分のインストアルバム。宇波拓によるダブミックスを加えて全2曲収録。
大阪へおいでよ202425:00全編アコギによる弾き語り。一晩で録音。岩出拓十郎によるアルバムレビューあり。
ピアスとギター202425:001日1曲を作ってYouTubeに上げて翌日には消すという作業を1ヶ月行い、ほぼ毎日Youtubeniアップし続け、そのほとんどの曲を収録した32曲78分のアルバム。曲作りは30分〜1時間で、レコーディングにも同じくらいの時間しかかけなかった。岩出拓十郎と片岡絹人によるアルバムレビューあり。

配信限定シングル

発売日タイトルレーベル備考
2020年5月22日 明るい夜 HEADZ2015年の『SHINE ALL ROUND』以来のバンド編成による作品。本人のコメント「出来上がったMVを見て、デビュー25年、50歳。でもおれは、本当に赤ん坊やと思った。歌うこと以外、何をやってきたんだろう」
2020年8月7日 ケダモノの涙エレキギターによる弾き語り。本人のコメント「録音して、うたえてなかったし、ギターも最後チューニングは狂った。でも、もう、うたう気力はなかった。でも『うたえなかった』歌の方が、うたえてたのかもしれない。そんな曲を配信シングルとして、夏に届ける理由とは?獣に訊け。」
2021年12月24日 ストロングゼロ♥ガール 25:00バンド編成による曲。3曲入りEPもリリースされ、「あの人が描いた絵(キム・ギドクに捧げる)」「 25時・収録。本人のコメント「軽薄でチープで、なんでふっとこんな曲ができたのか覚えていないのですが、これは録音したいと思ってなんとかみんなの力を借りてやれました」
2022年2月14日 戦火の中を-2022畑下マユをゲストボーカリストとして、豊田道倫 & His Bandのメンバー・みのようへいがベーシストとしてが参加。配信ジャケットの撮影は倉科直弘。
2022年6月18日 私の歌豊田道倫 & His Bandのメンバーの角矢胡桃、みのようへいが参加。
2022年7月16日 BAD LOVE9分3秒の長尺。録音はリハスタと自宅で自分で行ったとのこと。
2022年8月15日 戦争を忘れて ぼくらは生きてる終戦記念日の8月15日にリリース。本人のコメント「サブスク解禁。日曜に曲を書いて、火曜に録音して、次の月曜に配信。早かった。良かったら聴いてみてください」
2023年8月25日 kiss & hit3曲入りEP。
2023年9月2日 アンダーグラウンド・ビーチ本人のコメント「ふと、聴きたくなった。ドラム岡山健二と初スタジオ入った日に録音。ベース:みのようへい。ギター:冷牟田敬。それぞれ自宅で録音したデータで。MV出てくれたキスギャン、フジロック出演おめでとう!」

コンピレーション

+タイトル発表年レーベル備考
かっこいいということはなんてかっこいいんだろう2000Oooit Recordsパラダイス・ガラージ名義。初のベスト盤CD+映像集DVD。DVDはカンパニー松尾が撮りだめたライブ映像に過去2年のMV(松尾作)を加えて編集したものが収録。
ポップロックパンクノイズスカムフォークスウィート202325:00パラダイス・ガラージ名義。選曲は豊田自身。ジャケットは大阪・平野郷の知的障害者のある人たちのプライベートアトリエ・アトリエひこの金昌裕。ダウンロード音源には、2019年発表の作品「居酒屋たよこ / 大阪で一番長い詩を書いた」収録の「2019年2月4日」が追加収録されている。
結婚出産離婚引越し戦争入院創造202325:00豊田道倫名義。選曲は豊田自身。2019年頃からライブで披露されていた「ペットサウンズ殺人事件」が初音源化。ジャケット写真に森山大道の写真集「OSAKA」からの1枚を使用。ダウンロード音源には新曲「note」を収録。

その他の名義

タイトル 発表年 レーベル 名義備考
ABCD 2009 MY BEST! RECORDS 豊田道倫 with 昆虫キッズ昆虫キッズとの共作。かなりハイテンションなロック。松本亀吉はこの時点で豊田の最高傑作と絶賛している。昆虫キッズのギタリストだった冷牟田敬とは、その後も頻繁に共演している。
アンダーグラウンドパレス 2011 BUMBLEBEE RECORDS 豊田道倫&ザーメンズ(三輪二郎《G》、久下惠生《Dr》、柳沢一誠《B》)。急遽集めたメンバーでリハーサルを数回やっただけで、一発録りしたアルバム。
FUCKIN' GREAT VIEW 2014 HEADZ 豊田道倫 & mtvBAND(久下惠生《Dr》、宇波拓《B》、冷牟田敬《G》)mtvツアーのバンドメンバーを、そのままmtvBandとして制作。松本亀吉による全曲解説あり。佐々木敦の激賞コメントあり。
I Like You 2015 なりすレコード 豊田道倫 & mtvBAND『豊田道倫』に収録されている「ボートに乗って」という曲に酷似。セルフリメイク?『SHINE ALL AROUND』に収録。
viva! Rock and Roll / A子B子C子D子202425:00豊田道倫 & His band!(岡山健二《ds》、中川昌利《b》、冷牟田敬《g》、宇波拓《key》)3曲入り両A面シングル。川本真琴がコーラスで参加。「viva! Rock and Roll」では、生前に交流があった加地等、bun(西堀文啓)、弓場宗治、野村麻紀ら故人の分まで歌うとシャウトしている。

映画のサウンドトラック

タイトル 発表年 レーベル備考
ほんとにあった!呪いのビデオ 8~102001ブロードウェイサントラは未発売だが、音楽を担当。この縁か、構成・演出を務めた松江哲明が、豊田の『グッバイ・メロディ』と『カップルシート』のMVの監督を務めている。
赤い文化住宅の初子タナダユキ監督作品。 オリジナル・サウンドトラック 2007 自主制作音楽を担当。
あんにょん由美香松江哲明監督作品。 Original Sound Track 2009 SPOPOLYRHYTHM松江哲明が監督した急死したAV女優・林由美香のドキュメンタリー。主題歌の「ほんとうのはなし」は豊田の作詞作曲で、川本真琴が歌っている。

オムニバスアルバムへの参加

タイトル 発表年 レーベル 収録曲 参加名義
Sweeter Than Suite 1996 SUITE SUPUESTO(東芝EMI) レモンの恋 パラダイス・ガラージ
RICETONE CIRCLE VOL.1 クアトロ・ライストーン 仕事
HOW TO BE BIG面影ラッキーホールプロデュースの矢沢永吉トリビュート・アルバム。 1997 SONY Yes My Love
OKHOTSK PUNCH EP 1999 BUMBLEBEE RECORDS AUDIO ONE, AUDIO TWO VAMPIRE KISS
墨堤夜景 audio one, audio two VAMPIRE Kiss
暗い夜 パラダイス・ガラージ
A BREACH OF ETIQUETTE VOL.1 2000 ETIQUETTE RECORDING LOVE BREAK
natural born errors 2001 UKP 軽蔑大人になれば 豊田道倫
Oooit BEST 99-02 2002 UKP Oooit サマー・ソフト パラダイス・ガラージ
ニャンでもない日には 2009 KEBAB RECORDS 散歩道 豊田道倫
カセット・レボリューション vol.1 2014 浅草橋天才算数塾 FUCKIN' GREAT VIEW
かしぶち哲郎トリビュート・アルバム~ハバロフスクを訪ねて P-VINE オールド・レディ

プロデュース作品

+
アルバムのタイトル 歌手 発表 レーベル
ALBUM AZUMI 2008 BUMBLEBEE RECORDS
レモンサワー 三輪二郎 2010 MY BEST! RECORDS
明るみ 北村早樹子 warabisco舎
出会ったとき~オクノ修、高田渡を歌う~ オクノ修 2011 MY BEST! RECORDS
カオリーニョ藤原の真実 カオリーニョ藤原 2014 FJP-TRAX
ヤングランド中嶋ブブン2015U.B.Killing
いってる北朝鮮ep月亭可朝2017年7月ハプニング

映像集

タイトル 発表年 レーベル監督 備考
豊田道倫 映像集 2000 不明カンパニー松尾
豊田道倫 映像集 II 2005 HMJM RECORDSカンパニー松尾 ライブ映像集第2弾+MVのDVD
豊田道倫 映像集 3 2011カンパニー松尾 DVDはリリースされず、映画館で上映された。映像の一部がYoutubeにアップされている。

ミュージックビデオ

タイトル発表年収録作品監督備考
うなぎデート2005『東京の恋人』堀内ヒロシ
グッバイマイメロディー2005『東京の恋人』松江哲明
カップルシート2007『しあわせのイメージ』松江哲明
Life2007『しあわせのイメージ』カンパニー松尾
14センチの靴2009『ギター』堀内博志
ゴッホの手紙、オレの手紙2009『ABCD』岩淵弘樹
覚醒剤2010『SING A SONG 2』堀内博志
飲みくらべ2010『飲みくらべ EP』
The End Of The Tour2013『mtv』岩淵弘樹Youtubeに岸田繁石橋英子のコメントが寄せられている。
少年はパンを買いに行く2013『mtv』岩淵弘樹
Heavenly Drive2013『FUCKIN' GREAT VIEW』カンパニー松尾
オレンジ・ナイト2013『FUCKIN' GREAT VIEW』ほうのきかずなり
I Like You2015『SHINE ALL AROUND』岩淵弘樹
そこに座ろうか2015『SHINE ALL AROUND』カンパニー松尾撮影:カンパニー松尾、岩淵弘樹
ありふれたジャンパー2015『SHINE ALL AROUND』西光祐輔モデル:イチジョウリヲ
シャーク2019『サイケデリック・ラブリー・ラスト・ナイト』岩淵弘樹出演:のもとなつよ
明るい夜2020シングル小池茅
ケダモノの涙2020シングル豊田道倫
ストロングゼロ♥ガール2021シングル小池茅
東京のSSW2021岩淵弘樹撮影:岩淵弘樹、カンパニー松尾ゲスト・ヴォーカルに麓健一を迎えている。
戦火の中を-20222022シングル小池茅
私の歌2022シングル小池茅
2022シングル小池茅
アンダーグラウンド・ビーチ2023シングル小池茅
大阪へおいでよ2024『大阪へおいでよ』小池茅出演: 沼、みのようへい、豊田道倫
A子B子C子D子2024シングル小池茅

書籍

+発行年出版社備考
東京で何してる?2011河出書房新社本人による小説集。2011年6月12日に本書の発売を記念した、カンパニー松尾とのトークイベントが開催された。
たった一行だけの詩を、あのひとにほめられたい2013晶文社本人による歌詞とエッセイ集。
キッチンにて1~32020~2022自費出版の雑文、日記、未発表歌詞集。
午前三時のサーチライト2024ケンエレブックスNeWORLDで連載していた小説。 書き下ろし4作を含む全20篇の短編小説集。

その他

  • サン出版発行の風俗情報誌『Night Walker』で写真とエッセイを連載していたことがある。
  • 『スーパーダイアローグ」(2004年、リトルモア)- 福田和也の対談集で、豊田も対談相手の1人として登場。パンク好きだった福田だが、豊田の歌詞を高く評価していた。

インタビュー・対談

  • 豊田道倫が語る4days「ミッドナイト自由研究」予習編(Web Dice:2012年8月6日)
  • 年の差17歳の危うい対談 豊田道倫&大森靖子(CINRA:2013年4月13日)
  • 「1秒でも歌でイリュージョンが生まれれば成功だ」鬼才・豊田道倫が語るポップ論(Real Sound:2014年1月14日)
  • 藤圭子から松山千春、半野田拓まで……豊田道倫が最近聴きこんでいる「名盤」6選(Real Sound:2014年1月15日)
  • 峯田和伸と豊田道倫が語る、音楽の生まれる場所「街は静かだけど、心のノイズは増えている」(Real Sound:2014年3月14日)
  • “答え”よりも“謎”のある作品をーー銀杏BOYZ峯田と豊田道倫が見据える「2040年の音楽」(Real Sound:2014年3月14日)
  • 豊田道倫+カンパニー松尾が語る、2014年の言葉と音楽「皆のモヤモヤしたエネルギーを感じる」(Real Sound:2014年8月4日)
  • 豊田道倫×テンテンコが語る、ロックとアイドルのイリュージョン(Real Sound:2015年4月17日)
  • 【新春放談】曽我部恵一×豊田道倫が語る20年の交友、そして2016年の音楽(Real Sound:2016年1月4日)
  • 「芸術は乞食の恐喝。ライブは心の賭博」豊田道倫のことば、まとめ。(2016年1月)
  • 豊田道倫インタビュー(withどついたるねん)(岩渕弘樹:2018年8月2日)
  • パラダイス・ガラージ、18年ぶりの新作に見る48歳のドリームとイリュージョン(OTOTOY:2018年11月8日)
  • 豊田道倫×澤部渡が語る、パラダイス・ガラージのポップ性「ドキドキする感覚が久々に戻ってきた」(Real Sound:2018年12月7日)
  • 豊田道倫が選ぶ〈コロナ時代の1曲〉(Mikiki:2021年8月25日)
  • Japanese Pop(お気に入りのアルバム紹介)(Jetset Records:2021年12月17日)
  • 豊田道倫 『BAD CITY POP 2022』を終えて、メールインタビュー(by 麓健一)(osaka 25:00:2022年8月23日)
  • タイダン!曽我部恵一+豊田道倫(パラダイス・ガラージ)(Sunny Day Service / Keiichi Sokabe Youtubeチャンネル:2024年3月)

交友関係

  • 弓場宗治 - 奈良県明日香村に在住し、Aska Templeというバンドをやっており、デビュー前から豊田と交流があった。『ROCK'N'ROLL 1500』にも参加している。2013年死去。追悼コンサートには豊田も参加した。松本亀吉がインタビュー映像をアップしている。
  • 松本亀吉 - ライター。『溺死ジャーナル』というミニコミを発行していた。デビュー前から豊田と交流があり、現在でもブログで取りあげている
  • カンパニー松尾 - AV監督。豊田を10年以上撮り続けており、映像集やCD付属のDVDでその作品を観ることができる。対談あり。
  • 加地等 - シンガーソングライター。豊田とライブで共演したり、豊田が加地の曲をプロデュースしたことがある。豊田は、加地のアルバム『僕はフォークシンガー』に「女と暮らしていた時、加地等を聞くと、女はひどくいやがった。おれはひとり、深夜に近所のファミレスでCDウォークマンで加地等を聞いていた。女が出ていって、今、おれは加地等を聞いていないが、次、また、愛する女に加地等を聞かせるだろう。ひどくいやがる女がいい」というコメントを寄せている。2011年にアルコール過剰摂取で死去。死後、公開されたドキュメンタリー『加地等がいた-僕の歌を聴いとくれ-』には豊田も出演し、『The Essential KAJI HITOSHI』のリリースにも尽力した。豊田は「(加地等の死については)音楽誌の端っこにも載らなかったけどね。そのことに関しては、音楽ライターたちはアホやと思ってますよ」と述べている。
  • 曽我部恵一 - 豊田のアルバムをプロデュースしたり、ライブで共演している。対談も頻繁に行っている。
  • 雨宮まみ - ライター、作家。豊田のファンで交流があった。カンパニー松尾が監督した『映像集3』をレビューしている。2016年死去。
  • 川本真琴 - 豊田のアルバムにゲスト参加したり、ライブで共演している。
  • 工藤冬理 - Maher Shalal Hash Bazという不定形ユニットをやっている。一時期頻繁にライブで共演していた。
  • 三輪二郎 - シンガーソングライター。ライブで共演し、豊田は三輪の『レモンサワー』というアルバムをプロデュースしたことがある。豊田道倫&ザーメンズとして一緒に『アンダーパレス』というアルバムを制作した。
  • 冷牟田敬 - 昆虫キッズのギタリスト。豊田のmtv Band、His band!のメンバーでもある。
  • 岩渕弘樹 - 映像作家。豊田のMVやライブ映像を多数撮っている。

外部リンク

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