高松信司 : ウィキペディア(Wikipedia)

高松 信司(たかまつ しんじ、1961年12月3日 - ) は、日本の男性アニメーション演出家、アニメーション監督、脚本家、音響監督。栃木県宇都宮市出身。

来歴

栃木県立宇都宮東高等学校卒高校時代より8ミリで自主制作映画、アニメを作っていた。自主制作上映会「アウトラインフェスティバル」の中心的人物の一人。自主制作映画『宇宙防衛軍ジェットマン』(後年放映されたスーパー戦隊シリーズ第15作『鳥人戦隊ジェットマン』とは無関係)で第4回グリーンリボン賞短編の部グランプリと大林宣彦監督賞を受賞。、法政大学文学部中退。

1983年、日本サンライズへ入社笹川ひろしがタツノコプロ出身のサンライズのプロデューサー長谷川徹を紹介した。。高橋良輔監督の下で『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』などの制作進行を務めた後、1985年、富野由悠季監督の下で『機動戦士Ζガンダム』の設定制作を経て同作品の第31話「ハーフムーン・ラブ」で演出デビュー、『機動戦士ガンダムΖΖ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』とガンダムシリーズに携わる。1989年、OVA『SDガンダム』シリーズ「SD百科」(廉価版ビデオ「〇得スペシャル」のおまけショートアニメ)で初監督。ショートアニメ以外の本格的な監督デビューは1990年の「SDガンダム猛レース」だが、これは現在諸般の事情により「封印作品」となっている。

勇者シリーズには1990年第1作目の『勇者エクスカイザー』のスタート時から参加した。第3作目の『伝説の勇者ダ・ガーン』では谷田部勝義監督を補佐する演出チーフを務める。翌年の1993年から「高松三部作」と呼ばれる第4作目の『勇者特急マイトガイン』、第5作目の『勇者警察ジェイデッカー』、第6作目の『黄金勇者ゴルドラン』と3作品連続で監督を務めた。

1995年から放送された『新機動戦記ガンダムW』では監督の池田成が突然途中降板した為、サンライズのプロデューサー植田益朗の要請でノンクレジットで監督代行を務めた。『黄金勇者ゴルドラン』と並行した後、1996年には後番組の『機動新世紀ガンダムX』の監督を務めた。

1998年にサンライズを離れ、高橋良輔の紹介でスタジオぎゃろっぷにて『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、『こち亀』)の監督を三沢伸より引き継ぎ、3代目監督に就任し、テレビシリーズを約6年間、劇場版を2作品監督した。

2002年には『こち亀』と並行して同じくぎゃろっぷにて短編アニメ『きっかけはラフくん』の監督も務め、全話自ら絵コンテと演出を行い、初めて音響監督も兼任した。

2004年、長年監督を務めていた『こち亀』を離れ、スタジオコメットにて『スクールランブル』を監督。

2005年の『銀盤カレイドスコープ』に関しては「タカマツシンジ(半角カナ表記)」名義となっており、最終回(第12話「シンデレラ」)にはクレジットされなかった。

また、同年には『銀魂』のジャンプアニメツアーの上映作品として制作された「何事も最初が肝心なので多少背伸びするくらいが丁度良い」の監督を務めた。

2006年、『銀魂』が放送開始。同作では、監督の他に録音演出やエリザベス役で声優「そのへんにいたオッさん」「アニメをつくってるオッさん」「監修やっているオッさん」「そのへんにいた主婦」と表記。も務めている。第100話「好かれないものほど愛おしい」から藤田陽一と共同監督となり、第105話「何事もノリとタイミング」で降板。第106話「恋愛ってたいていサドンデス方式」から『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』までは監修・録音演出となった。2014年に制作された「布団に入ってから拭き残しに気付いて寝るに寝れない時もある」以降は監修の座を藤田に譲り、代わりに小林克良から音響監督の座を引き継いだ。

2009年の『宙のまにまに』、2012年の『男子高校生の日常』、2016年の『坂本ですが?』では全話の脚本を担当した。

2012年10月期には『イクシオン サーガ DT』(監督・音響監督)、『超速変形ジャイロゼッター』(総監督・音響監督)、『銀魂' 延長戦』(監修・録音演出)の3作品を併行して担当した。

人物

ペンネームを使用することが多く、『機動戦士Ζガンダム』で演出デビューした際には「妻方仁」の名義を使用し、以降も各話絵コンテや演出をする際には「握乃手紗貴」「矢立おわり」「青柳弐階」などの名義を使用していることが多い。また『ちみも』では「ぴのあると」名義で監督を務めた。

監督を務めた作品ではまれに顔出しで出演することがあり、『銀魂』ではエリザベスの口から高松が顔を見せるという演出が度々行われた他、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』では星逃田の登場回(第100話と第245話)にてワイプでの出演をしている。

参加作品

テレビアニメ

劇場アニメ

OVA

注釈

出典

参考資料

  • 「外から見たサンライズとは!? 監督高松信司」『動画王 VOl.10』(キネマ旬報社、2000年)
  • 「この人に話を聞きたい」『アニメージュ』(徳間書店、2005年7月号)

関連項目

  • アニメ関係者一覧

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/12/15 17:48 UTC (変更履歴
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