スコット・ヒックス : ウィキペディア(Wikipedia)

スコット・ヒックスScott Hicks, 1953年3月4日 - )はオーストラリア出身の映画監督。

略歴

ウガンダでイギリス人の港湾・鉄道土木技術者の父とスコットランド人の母の下に生まれる。家族で住まいを転々とし、10歳までケニヤのナイロビ郊外に暮らし、イギリスを経て14歳の時にオーストラリアのアデレードに落ち着いた。現在でもアデレードに住んでいる。

フリンダース大学で映画制作を学び、数本の短編映画を製作(1997年に大学から名誉博士号を授与される)。卒業後はオーストラリアを代表する映画監督であるピーター・ウィアーブルース・ベレスフォードのもとでスタッフとして働いた。1979年のウィアー監督『ザ・プラマー/恐怖の訪問者』では第二アシスタントディレクターを務めた。

1989年天安門事件直前の中国を撮ったテレビドキュメンタリー作品『鉄壁・万里の長城』で高い評価を得た。

1995年、ピアニストデヴィッド・ヘルフゴットの伝記映画『シャイン』がアカデミー賞7部門にノミネートされ、世界的な知名度を得る。続く『ヒマラヤ杉に降る雪』、アンソニー・ホプキンス主演の『アトランティスのこころ』も好評を博した。

その後しばらくは仕事をセーブし、オーストラリアでテレビ・コマーシャルの制作などを担当した。そのうちの一つはニューヨーク近代美術館の永久コレクションになっている。

6年後の2007年、ラブコメディ『幸せのレシピ』で復帰。同年作曲家フィリップ・グラスをテーマにしたドキュメンタリー長編『Glass: A Portrait of Philip in Twelve Parts』を制作し、トロント国際映画祭で絶賛された。

現在は商業映画より主にドキュメンタリー作品の製作に戻っている。

主な監督作品

  • 鉄壁・万里の長城 (1989)
  • シャイン Shine (1995)
  • ヒマラヤ杉に降る雪 Snow Falling on Cedars (1999)
  • アトランティスのこころ Hearts in Atlantis (2001)
  • 幸せのレシピ No Reservations (2007)
  • 一枚のめぐり逢い The Lucky One (2012)

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2022/08/18 17:13 UTC (変更履歴
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