杉山昌三九 : ウィキペディア(Wikipedia)
杉山 昌三九(すぎやま しょうさく、1906年8月6日 - 1992年3月17日日外アソシエーツ『芸能人物事典』)は、日本の俳優である。現代劇から転向し、剣戟俳優となり、戦後も時代劇に出演した。
人物・来歴
1906年(明治39年)8月6日、東京市本郷区向ヶ丘弥生町(現在の東京都文京区弥生)に生まれる#外部リンク欄、「杉山昌三九」リンク先、キネマ旬報、2009年10月27日閲覧。。
1927年(昭和2年)、日活現代劇部に入社。当時京都の大将軍撮影所にあった現代劇部で、1928年(昭和3年)公開の溝口健二監督の『娘可愛や』に出演した#外部リンク欄、「杉山昌三九」リンク先、日本映画データベース、2009年10月27日閲覧。。同年、当時のヒット曲『アラビヤの唄』を主題歌にした木藤茂監督の『砂漠に陽が落ちて』で、滝花久子の相手役に抜擢された。同撮影所は同年に太秦に移転となり、杉山も日活太秦撮影所現代劇部所属となった。
1933年(昭和8年)、上層部の命令により、時代劇部に異動となり、渡辺邦男監督の『白浪れんじ格子』に主演した。1934年(昭和9年)、荒井良平監督の『任侠二筋道』に主演したのを最後に、新興キネマに移籍した。新興キネマでは、阪東妻三郎や嵐寛寿郎、片岡千恵蔵ら、当時の剣戟映画のスーパースター映画の脇を固めた。
1936年(昭和11年)、大都映画に移籍、1941年(昭和16年)の第二次世界大戦開戦による戦時統制によって、同社が大日本映画製作(のちの大映)に統合されるまで在籍し、主役を張った。
戦後は、大映京都撮影所、新東宝の時代劇映画に出演した。1953年(昭和28年)、宝塚映画制作、東宝配給、野淵昶監督の映画『千姫』に出演して以降、1956年(昭和31年)までは大映京都と宝塚をいったりきたりで出演していたが、同年以降は、大映京都撮影所に固定的となった。1964年(昭和39年)、『風雲児半次郎』で初めてテレビ映画に出演したテレビドラマデータベース、「杉山昌三九」検索結果、2009年10月27日閲覧。。
1970年(昭和45年)、マキノ雅弘監督の『玄海遊侠伝 破れかぶれ』が最後の映画出演となった。テレビ映画の時代劇には、1974年(昭和49年)まで出演していた。
1992年(平成4年)3月17日、結腸癌で死去した。満85歳没。
おもなフィルモグラフィ
映画
- 娘可愛や (監督溝口健二、1928年)
- 砂漠に陽が落ちて (監督木藤茂、1928年)
- 海のない港 (監督村山実、1931年)
- 白浪れんじ格子 (監督渡辺邦男、1933年)
- 任侠二筋道 (監督荒井良平、1934年)
- 長崎留学生 (監督野淵昶、1935年)
- 太閤記 藤吉郎出世飛躍の巻 (監督渡辺新太郎、1936年)
- 赤西蠣太 (監督伊丹万作、1936年)
- 大前田英五郎 (監督大伴龍三、1938年)
- 鞍馬天狗 雨中の騎士 (監督白井戦太郎、1941年)
- 鞍馬天狗 銀河の美女 (監督山口哲平、1941年)
- 透明人間現わる (監督安達伸生、1949年) - 「杉山剛」名義
- 千姫(監督野淵昶、1953年)
- 阿波おどり狸合戦 (監督加戸敏、1954年)
- 丹下左膳 こけ猿の壺 (1954年)
- 千姫(監督木村恵吾、1954年)
- 桃太郎侍 (監督三隅研次、1957年)
- 忠臣蔵(監督渡辺邦男、1958年)
- 続・座頭市物語 (監督森一生、1962年)
- 長脇差忠臣蔵 (1962年)
- 桃太郎侍 (監督井上昭、1963年12月19日)
- 座頭市喧嘩旅 (監督安田公義、1963年)
- 新・座頭市物語 (監督田中徳三、1963年)
- 妖僧 (1963年)
- 乞食大将 (1964年、大映)
- 無宿者 (1964年)
- 博徒ざむらい (1964年)
- 剣鬼 (1965年)
- 新・鞍馬天狗 五条坂の決闘(1965年)
- 大魔神 (監督安田公義、1966年4月17日)
- やくざ坊主(1967年、大映)
- 妖怪百物語 (監督安田公義、1968年3月20日)
- 笹笛お紋(1969年)
- 玄海遊侠伝 破れかぶれ (監督マキノ雅弘、1970年2月21日)
テレビ
- 風雲児半次郎 (監修松田定次、監督安田公義 / 井沢雅彦、1964年 - 1965年)
- 素浪人 月影兵庫 (1967年)
- 第2シリーズ 第19回「櫛の色は赤かった」 (監督小野登)
- あゝ忠臣蔵 (監督倉田準二、1969年)
- 素浪人 花山大吉 (1969年 - 1970年)
- 第104回「男は笑って別れていた」 (監督小野登)
- 水戸黄門(第1部) (1970年)
- 第28回「隠密無情」 (監督山内鉄也) - 磐城平藩城代家老・堀江外記
- 徳川おんな絵巻 (1970年 - 1971年)
- 第15回「幻の姦通」、第16回「愛と野望と」、第42回「怨霊おはぐろどぶ」、第43回「呪いの剃刀」
- 柳生十兵衛 (1970年 - 1971年)
- 第15回「長崎の唄が聞こえる」 (監督鳥居元宏)
- 唖侍鬼一法眼 (1973年 - 1974年)
- 第2回「くちなしの子守唄」 (監督安田公義、1973年)
- 長谷川伸シリーズ『越後獅子祭』 (監督佐々木康、1973年)
- 必殺仕置人 第4話「人間のクズやお払い」(1973年、ABC / 松竹) - 吉五郎
- いただき勘兵衛 旅を行く 第19話「空家に花が咲いたとさ」(1974年) - 黒沼精一郎
註
外部リンク
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