大日琳太郎 : ウィキペディア(Wikipedia)
大日 琳太郎(だいにち りんたろう、1960年3月10日 - )は、日本の劇作家、演出家、作曲家、俳優。ふるさとの物語制作委員会の芸術監督。宮城県芸術協会会員。
来歴
宮城県仙台市出身。宮城県仙台第一高等学校、東北大学卒業。
作曲を佐藤真に師事。1988年第12回神奈川芸術祭作曲コンクール入選。その後、20年にわたり東京で俳優として活躍し、能や義太夫も学びながら多くの舞台作品を上演した。Don Kenny、小川七郎と共に英語狂言も度々演じている。
2009年12月より郷里の仙台に拠点を移し、2011年の東日本大震災を機に「ふるさとの物語制作委員会」を設立、郷土に材を採った作品や復興を祈念する作品を毎年制作している。2015年1月には、震災時の支援に感謝を表するため台湾の台北を訪れ、国立国父紀念館にて台湾の市民との合作「星空のコンチェルティーノお琴」を上演。また、同年10月には、宇和島伊達400年祭特別記念公演「天の赦すところ」を、愛媛県宇和島市を皮切りに、東京、仙台と巡業した。
朗読や一人芝居も得意としており、小泉八雲、泉鏡花、真山青果、近松門左衛門らの作品において聞かせる日本語の美しさは他の追随を許さない。特に東北弁で朗読する斎藤隆介作「八郎」は彼の十八番とも言えるものであり、2014年3月11日にNHKのラジオ深夜便にて日本全国に放送され、2015年9月には韓国の大邱でも披露し大絶賛を浴びた。
せりふ術においても定評があり、言葉を音楽として分析し、独特の記譜法を以て教えるユニークな指導法に定評がある。その他、海外からの留学生を積極的に舞台に起用したり、英語狂言、中国語狂言のワークショップを行ったりして、海外との文化交流に積極的に取り組んでいる。
2017年6月、仙台市のクリスロード商店街にある「あくと塾」にて「市民劇団・杜の都の演劇部」を開講した。宮城県芸術協会会員。
出演作品
テレビ番組
- 日中合作テレビ日本語講座 「旅遊在北京」(1996年、CCTV)
- 実録・世にも不思議な事件簿2 “マルサの男”役(1996年、フジテレビ)
- 三面記事デカ “税関査察官”役(1998年、フジテレビ)
- 三面記事デカ2 “刑事”役(1998年、フジテレビ)
CM
- AGFコーヒー・ギフト 「星空ウォッチング編」 共演:三國連太郎(1999年)
映画
- 釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇 監督 本木克英(2001年、松竹)
- Everlasting Escape 監督 福島亨(2008年)
舞台(主催)
- 神男女狂鬼91 "作・構成・演出・出演"(1991年、東京バリオホール)
- 星空のコンチェルティーノ "お琴 作・演出・出演"(1992年、東京シアターV赤坂)
- ひとり語り「女殺油地獄」原作:近松門左衛門 "構成・作曲・主演"(2002年、東京草月ホール・仙台)
- 近松譚詩抄・父と子 "構成・作・演出・出演"(2003年、京都・伊豆・東京)
- バイリンガルひとり歌舞伎「女殺油地獄」日英版 "構成・主演"(2003年、第四回桐生有鄰館演劇祭・横浜にぎわい座)
- 三島由紀夫 近代能楽集 「弱法師」「卒塔婆小町」 "演出・出演"(2005年、東京銀座小劇場)
- 三島由紀夫 近代能楽集 「熊野」「葵の上」 "演出・出演"(2006年、青山草月ホール・エルパーク仙台)
- 六十二万石 嵐に立つ花 "構成・作曲・演出・出演"(2007年、第六回桐生有鄰館演劇祭・仙台孝勝寺・大河原えずこホール)
- 星空のコンチェルティーノ お琴 改定再演 "作・演出・出演"(2008年、東京あうるすぽっと)
- 古劇と現代音楽「近松と青果」 "構成・演出・作曲・出演" (2009年、第七回桐生有鄰館演劇祭・東京グランドアーク半蔵門・エルパーク仙台)
- 夜明けを夢見た男たち 原作:真山青果 "構成・作曲・演出・出演"(2010年、エルパーク仙台・東京グランドアーク半蔵門・名取市民会館)
- 星空のコンチェルティーノ お琴 改定再演 "作・演出・出演"(2011年、仙台電力ホール・東京スペース107)
- 父恋狂想譚 附・英語狂言 原作:真山青果 "作曲・演出・出演"(2012年、東京自由学園明日館・仙台メディアテーク)
- 復興コンサート「男伊達 天赦の音詩」 "構成・作曲"(2012年、グランドヒル市ヶ谷・仙台サンプラザホテル)
- 「希望の灯火」「天の赦すところ」 "作・演出・朗読"(2013年、仙台電力ホール・東京日本橋公会堂・韓国大邱文化芸術会館)
- 年忘れ 笑いと涙の福袋 "作・補綴・演出"(2013年、 仙台らららホール)
- What a Wonderful World "作・演出・作曲"(2014年、仙台電力ホール・東京日本橋公会堂・韓国大邱文化芸術会館)
- 奥州戦国悲譚 花山寺 "作・演出・作曲"(2014年、東京日本橋公会堂・日立システムズホール仙台)
- 天佑台湾感恩公演「星空小夜曲 阿琴」 "構成・作・演出 "(2015年、台湾国立国父記念館)
- 七夕まつり「糸竹の夕べ」コンサート "企画構成"(2015年、仙台市民広場)
- 「天の赦すところ」宇和島伊達400年祭記念公演 (2015年、宇和島市南予文化会館・東京博品館劇場・仙台イズミティ21)
- 天佑台湾感恩公演「星空のコンチェルティーノお琴 "企画・作・演出"(2016年、東京エレクとローンホール宮城)
- 第一回ふるさとの春まつり 市民参加ミュージカル「オルゴーランド」 "構成・演出・作曲"(2017年、仙台電力ホール)
舞台(外部出演)
- 明治座七月坂本冬美座長公演 「夜桜お七」(1996年)
- 東京ギンガ堂公演 「KAZUKI~ここが私の地球」(1999年、シアターVアカサカ)
- FOCOプロデュース公演 三島由紀夫近代能楽集「熊野」(1999年、ビプランシアター)
- 遊戯空間公演 シェークスピア 「十二夜」(2000年、六行会ホール)
- 板橋演劇センター公演 シェークスピア 「恋の骨折り損」(2002年、東京芸術劇場小ホール2)
- 劇団まがりかど 「振り向けばそこに~ニコニコ生命 戸越銀座支店物語その1~」(2002年、銀座小劇場)
- So-netプロデュース ブロードバンドシアター「ROOF TOP」(2003年、SOMIDOホール)
- 芸大オペラ 「ヘンデルのパスティッチョ」(2003年、東京芸術大学奏楽堂)
- 劇団まがりかど 「ふり向けばそこに」(2003年、銀座小劇場)
- 主婦劇団FMCミュージカル 「オルゴーランド」 "作曲"(2004年、下北沢タウンホール)
- ぼっくすおふぃすプロデュース 「水野家のテーブル」(2004年、下北沢「劇」小劇場)
- 東京オールウエストカンパニー 「ビューティフル・サンデイ」(2004年、中目黒ウッディシアター)
- アンサンブル東風 オペラ 「電話」 メノッティ作曲(2004年、上野公園内・旧東京芸術大学奏楽堂)
- 劇団まがりかど 「シルバーホスト 黄色い太陽」(2007年、銀座小劇場)
- 東京オペレッタ劇場「メリーウィドウ」ニェーグス役(2013年、東京内幸町ホール)
- 東京オペレッタ劇場「伯爵令嬢マリッツァ」執事役(2015年、東京内幸町ホール)
- 高橋裕作曲オペラ「双子の星」"演出" (2015年、東京文京シビックセンター・日立システムズホール仙台)
- 高橋裕作曲オペラ「双子の星」"演出" (2016年、盛岡市民文化大ホール)
司会・朗読
- 明の星短期大学同窓会 東京支部コンサート (2003年)
- 「ピアノデュオグループ ムジカ・ピノ コンサート」 (2004年、きららホール)
- 「プレミアムサロン」(2004年、ホテル ザ・エルシィ町田)
- 「スプリングコンサート」(2005年、御瀧不動尊)
- 「コンチェルト・ディンベルノ」(2005年、北トピアつつじホール)
- 「冬のトゥインクル・コンサート」(2006年、北トピアつつじホール)
- 朗読「鏡花幻想譚」“絵本の春” “縁結び”(2007年、ストライプハウスギャラリー)
- 「夏の夜のコンサート」(2008年、青森明の星短期大学)
- 「冬のトゥインクル・コンサート」(2009年、すみだトリフォニーホール小ホール)
- 仙台七夕まつり前夜祭 朗読「八郎」(2011年、仙台市民広場)
- 朗読ヘンデルオラトリオ「メサイア」(2012年、東京オリンパスホール)
- 朗読「八郎」(2013年、韓国大邱文化芸術会館)
- 朗読「八郎」(2014年、NHKラジオ深夜便)
- 朗読・小泉八雲「雪女」「葬られた秘密」「守られた約束」(2015年、伊豆高原フェスティバル)
- 第十回有鄰館演劇祭 朗読「八郎」「花咲き山」他(2015年、桐生市[有鄰]館)
英語狂言
- フルブライト奨学基金主催 日本の古典を紹介するプログラムでの公演(2007~2008 春と秋)
- 上智大学夏期特別講座(2007~2008 8月)
- 慶応義塾大学日吉校 大学祭参加(2008 11月)
- 白石市傑山寺にて英語狂言の夏期ワークショップを開催(2012~2015 8月)
学校出前講座
- 出前演目「表現力を高めよう!」(2002~2011年、岩沼北中、岩沼中、岩沼西中、玉浦中、角田中、増田中、八軒中、富沢中、月見が丘小、ゆりが丘小、那智が丘小、連坊小、船越小、利府小、東船岡小、大衡小、秋保小 千葉商科大学)
- 大東文化大学特別講義 -近松作品にみる父子の愛情-(2004)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2022/07/06 03:44 UTC (変更履歴)
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