マッコイ・タイナー : ウィキペディア(Wikipedia)
マッコイ・タイナー(、1938年12月11日 - 2020年3月6日)は、アメリカ合衆国のジャズ・ピアニスト。よくはねる演奏スタイルで知られた。よくはねる演奏スタイルが特徴的だった。ジョン・コルトレーンのレギュラー・カルテットでの活動や、リーダーアルバムでも知られた。
人物・来歴
タイナーは1938年に、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれた。マッコイタイナー ザ・ピアニスト NPR 8 July 2024閲覧。母の勧めで、13歳の時にピアノを始める。地元ジャズ・クラブのハウス・ピアニストとして演奏し、来訪する多くのアーティストと共演した。その後、近所にバド・パウエルが引っ越してきて、大きな影響を受けた。
1955年にジョン・コルトレーンと出会い、1960年にコルトレーンのバンドに加入した。ジミー・ギャリソン(ベース)やエルヴィン・ジョーンズ(ドラム)と共にコルトレーンを支え、『コルトレーン』『バラード』『至上の愛』『アセンション』など多くの作品に参加。また、1962年にはバンド・リーダーとしてインパルス!レコードと契約し、初のリーダー・アルバム『インセプション』を発表した。しかし、コルトレーンがフリー・ジャズに傾倒する為、音楽的な方向性の違いから1965年12月にグループを脱退。
1967年、ブルーノートと契約し、『ザ・リアル・マッコイ』などのリーダー・アルバムを発表した。ブルーノートからの2作目『テンダー・モーメンツ』(1967年)は、他界したコルトレーンに捧げた曲「モード・トゥ・ジョン」を収録している。
1971年後半には、ソニー・フォーチュン(サックス、フルート)、カルヴィン・ヒル(ベース)、アルフォンス・ムゾーン(ドラム)を従えたレギュラー・カルテットを編成し、同年マイルストーン・レコードに移籍した。1972年10月末には来日公演を行い、この折にソロ・アルバム『エコーズ・オブ・ア・フレンド』を録音した。マッコイがリーダーとして残したライヴ・アルバムの傑作は1970年代に集中しており、『エンライトメント』『アトランティス』『ザ・グリーティングス』『パッション・ダンス』などが挙げられる。
『The Turning Point』(1992年)で第35回グラミー賞(最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・パフォーマンス)を受賞した。ヴァーヴ・レコードから発表した『ジャーニー』(1993年)には、ダイアン・リーヴスが参加した。
2020年3月6日、ニュージャージー州の自宅で死去。。
ディスコグラフィ
- 1960年代
- 『インセプション』 - Inception(Impulse!)1962年
- 『リーチング・フォース』 - Reaching Fourth(1962年録音)(Impulse!)1963年
- 『バラードとブルースの夜』 - Nights Of Ballads And Blues(1963年録音)(Impulse!)1963年
- 『トゥデイ・アンド・トゥモロウ』 - Today And Tomorrow(1964年録音)(Impulse!)1964年
- 『ライヴ・アット・ニューポート』 - Live At Newport(1963年録音)(Impulse!)1964年(ライヴ)
- 『プレイズ・エリントン』 - McCoy Tyner Plays Ellington(1964年録音)(Impulse!)1965年
- 『ザ・リアル・マッコイ』 - The Real McCoy(1967年録音)(Blue Note)1967年
- 『テンダー・モーメンツ』 - Tender Moments(1967年録音)(Blue Note)1968年
- 『タイム・フォー・タイナー』 - Time For Tyner(1968年録音)(Blue Note)1968年
- 『エクスパンションズ』 - Expansions(1968年録音)(Blue Note)1968年
- 1970年代
- Cosmos(1968年~1970年録音)(Blue Note)1976年
- 『エクステンションズ』 - Extensions(1970年録音)(Blue Note)1973年
- 『アサンテ』 - Asante(1970年録音)(Blue Note)1974年
- 『サハラ』 - Sahara(1972年録音)(Milestone)1972年
- 『ソング・フォー・マイ・レディ』 - Song For My Lady(1972年録音)(Milestone)1972年
- 『エコーズ・オブ・ア・フレンド』 - Echoes Of A Friend(1972年録音)(JVC, Milestone)1972年
- 『ソング・オブ・ザ・ニュー・ワールド』 - Song Of The New World(1973年4月録音)(Milestone)1973年
- 『エンライトメント』 - Enlightenment(1973年7月録音)(Milestone)1973年
- 『サマ・ラユーカ』 - Sama Layuca(1974年録音)(Milestone)1974年
- 『アトランティス』 - Atlantis(1974年録音)(Milestone)1975年(ライヴ)
- 『トライデント』 - Trident(1975年録音)(Milestone)1975年
- 『フライ・ウィズ・ザ・ウインド』 - Fly With The Wind(1976年録音)(Milestone)1976年
- 『フォーカル・ポイント』 - Focal Point(1976年録音)(Milestone)1976年
- 『スーパートリオズ』 - Supertrios(1977年録音)(Milestone)1977年
- 『インナー・ヴォイセズ』 - Inner Voices(1977年録音)(Milestone)1977年
- 『ザ・グリーティングス』 - The Greeting(1978年録音)(Milestone)1978年(ライヴ)
- 『パッション・ダンス』 - Passion Dance(1978年録音)(Milestone)1978年(ライヴ)
- 『カウンターポインツ:ライブ・イン・トーキョー』 - [[:w:Counterpoints (McCoy Tyner album)|Counterpoints: Live in Tokyo]](1978年録音)(Milestone)2004年(ライヴ)
- Together(1978年録音)(Milestone)1979年
- 『ホライゾン』 - Horizon(1979年録音)(Milestone)1980年
- 1980年代
- 『フォータイムス・フォー』 - Quartets 4 X 4(1980年録音)(Milestone)1980年
- 13th House(1980年録音)(Milestone)1981年
- 『ザ・リジェンド・オブ・ジ・アワー』 - La Leyenda de La Hora(1981年録音)(Columbia)1981年
- 『ルッキング・アウト』 - Looking Out(1982年録音)(Columbia)1982年
- エルヴィン・ジョーンズと共同名義, 『ラヴ&ピース』 - Love & Peace(1982年録音)(TRIO、AMJ)1982年
- 『ディメンションズ』 - Dimensions(1983年録音)(Elektra)1984年
- ジャッキー・マクリーンと共同名義, 『イッツ・アバウト・タイム』 - It's About Time(1985年録音)(Blue Note)1985年
- Just Feelin'(1985年録音)(Palo Alto)1985年
- 『ダブル・トリオ』 - Double Trios(1986年録音)(DENON)1986年
- フランク・モーガンと共同名義, Major Changes(1987年録音)(Contemporary)1987年
- 『ボン・ヴォヤージュ』 - Bon Voyage(1987年録音)(Timeless)1987年
- [[:w:Blues for Coltrane: A Tribute to John Coltrane|Blues for Coltrane: A Tribute to John Coltrane]](1987年録音)(Impulse!)1987年
- Live At The Musicians Exchange Cafe(1987年録音)(Who's Who in Jazz)1987年(ライヴ)
- Revelations(1988年録音)(Blue Note)1988年(ライヴ)
- Uptown/Downtown(1988年録音)(Milestone)1988年(ライヴ)
- Live At Sweet Basil(1989年録音)(KING)1989年(ライヴ)
- Things Ain't What They Used To Be(1989年録音)(Blue Note)1989年(ライヴ)
- 1990年代
- ステファン・グラッペリと共同名義, One on One(1990年録音)(Milestone)1990年
- Blue Bossa(1991年録音)(LRC)1991年
- Autumn Mood(1991年録音)(Laserlight)1991年
- Soliloquy(1991年録音)(Blue Note)1991年(ライヴ)
- 『リメンバリング・ジョン』 - Remembering John(1991年録音)(Enja)1991年
- 『ニューヨーク・リユニオン』 - New York Reunion(1991年録音)(Chesky)1991年
- 44th Street Suite(1991年録音)(Red Baron)1991年
- 『キー・オブ・ソウル』 - Key Of Soul(1991年録音)(AMJ)1991年(ライヴ)
- [[:w:Solar: Live at Sweet Basil|Solar: Live at Sweet Basil]](1991年録音)(Sweet Basil)1991年(ライヴ)
- スティーヴ・グロスマンのリーダー作品, The Turning Point(1991年録音)(Verve)1991年(ライヴ)
- Live In Warsaw(1991年録音)(Who's Who in Jazz)1991年(ライヴ)
- 『ターニング・ポイント』 - The Turning Point(1991年録音)(Birdology)1992年(第35回グラミー賞(最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・パフォーマンス)受賞)
- 『ジャーニー』 - Journey(1993年録音)(Verve)1993年
- ボビー・ハッチャーソンと共同名義, 『マンハッタン・ムーズ』 - Manhattan Moods(1993年録音)(Blue Note)1994年
- Prelude And Sonata(1994年録音)(Milestone)1995年
- 『インフィニティ』 - Infinity(1995年録音)(Impulse!)1995年
- 『アルフィー:ザ・ミュージック・オブ・バート・バカラック』 - [[:en:What the World Needs Now (McCoy Tyner album)|What The World Needs Now: The Music Of Burt Bacharach]](1996年録音)(Impulse!)1997年
- 『マッコイ・タイナー・プレイズ・ジョン・コルトレーン:ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』 - [[:en:McCoy Tyner Plays John Coltrane: Live at the Village Vanguard|McCoy Tyner Plays John Coltrane: Live at the Village Vanguard]](1997年録音)(Impulse!)2001年(ライヴ)
- McCoy Tyner & The Latin All-Stars(1998年録音)(Telarc)1999年
- スタンリー・クラークおよびアル・フォスターと共同名義, McCoy Tyner With Stanley Clarke & Al Foster(1999年録音)(Telarc)2000年
- 2000年代
- [[:en:Jazz Roots|Jazz Roots:McCoy Tyner Honors Jazz Piano Legends Of The 20th Century]](2000年録音)(Telarc)2000年
- Land of Giants(2002年録音)(Telarc)2003年
- 『イルミネーションズ』 - Illuminations(2003年録音)(Telarc)2004年
- Quartet(2006年録音)(McCoy Tyner Music)2007年(ライヴ)
- Guitars(2006年録音)(McCoy Tyner Music)2008年
- [[:w:Solo: Live from San Francisco|Solo: Live from San Francisco]](2007年録音)(McCoy Tyner Music)2009年(ライヴ)
テレビ出演
- 『東京JAZZ 2009』 (NHK BShi)2009年9月30日, 10月1日
注釈・出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/14 10:36 UTC (変更履歴)
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.