沢本忠雄 : ウィキペディア(Wikipedia)

沢本 忠雄(さわもと ただお、1935年7月2日 - 2022年6月5日)は、日本の俳優。三重県松阪市出身。白木万理は元妻にあたる。

来歴・人物

1958年、日本大学芸術学部(映画科・演出/シナリオ)卒業。日活に入社。公式のデビュー作は南田洋子主演で、南田の弟役を演じた『雌花』(1957年、阿部豊監督作品)であるが、その前に同じ南田主演の『素足の娘』でエキストラ出演している『あの人は今こうしている - 沢本忠雄』(日刊ゲンダイ 2012年11月5日発売号)参照。そのエキストラ出演で阿部に認められて『雌花』に起用されたという。

1958年に『十代の恋よさようなら』(小林桂三郎監督作品)にて初主演。以後は『嵐を呼ぶ友情』、『群衆の中の太陽』、『青春蛮歌』、『祈るひと』等、数々の作品に出演し、日活映画の顔となる。当初は小林旭川地民夫ら「三悪トリオ」として売り出されたが、沢本は小林らと違ってアクションは不得手であり、その点で苦労はあったという。

1963年、日活を退社してフリーとなる。『さよならはダンスの後で』(松竹)など映画主演38本、準主演25本。計63本に出演した。

日活退社後は『あかんたれ』や『どてらい男』など花登筺作品の常連俳優などとしても活躍した。

沢本の語るところによれば、沢本の日活入社は大学3年の時、日本大学の学生食堂に貼り出されていた日活助監督募集の広告を見て応募したのがきっかけであった。その為、沢本も俳優よりも裏方の映画制作の側になることを望んでいたという。しかし南田の弟役としてデビューを飾ると、その後も沢本は日活映画の俳優として活躍するものの、望みを捨てきれず日活の役員に相談したら「君にいくらかかっていると思うんだ!」と主演作の宣伝費の金額を告げられ、諦めざるを得なかったという。

2001年12月にリゾートトラストの会員制リゾートホテル「エクシブ鳥羽&アネックス」に企画プロデューサーとして就任し、CS(顧客満足)執行委員長を務めた。

2022年6月5日、肺炎のため死去した。。

賞歴

  • 1957年:映画スター新人賞
  • 読売テレビ賞 - 『道頓堀』
  • 大阪記者協会賞 - 『あかんたれ』

出演

映画

テレビドラマ

レギュラー出演

  • 我が青春(NHK)
  • 沓掛時次郎(NHK)
  • 判決(1962年 - 1966年、NETテレビ)
  • 月よりの使者(1966年、フジテレビ)
  • 体の中を風が吹く(1966年 - 1967年、東海テレビ)
  • 道頓堀(1968年 - 1969年、読売テレビ)
  • 帰らざる雲(1971年、東海テレビ)
  • どてらい男(1973年 - 1977年、関西テレビ)
  • あかんたれ(1976年 - 1977年、東海テレビ)
  • 続・あかんたれ(1978年、東海テレビ)
  • バブル(2001年、NHK) - 国枝正晴

単発・ゲスト出演

  • 東芝日曜劇場100回記念『襟裳岬』(1962年、北海道放送) - 芸術祭参加作品。テレビ初主演
  • 田園に死す(1962年、日本テレビ、作:寺山修司
  • キイハンター 第231話「真夜中、むごく静かに殺せ!」(1972年、TBS / 東映) - 藤田
  • テレビ指定席『下町』(1963年7月6日、NHK)
  • 暗闇仕留人 第23話「晴らして候」(1974年、ABC / 松竹) - 間宮伝九郎
  • そば屋梅吉捕物帳 第5話「夜空に消えた父娘星」(1979年、12ch / 国際放映) - 伊助
  • 連続テレビ小説(NHK)
    • よーいドン(1982年 - 1984年、NHK大阪)
    • 心はいつもラムネ色(1984年 - 1985年、NHK大阪)
    • あすか(1999年 - 2000年、NHK大阪)
  • 新・なにわの源蔵事件帳 第4話「船場の秋」(1983年、NHK大阪)
  • 火曜サスペンス劇場「母の誘拐」(1984年、日本テレビ) - 園井司郎
  • 天国への階段(2001年、読売テレビ)

テレビその他

  • ジェスチャー(NHK)レギュラー
  • 歌のグランド・ヒットショー(NETテレビ)司会
  • モーニング・スポーツ(NETテレビ)司会

舞台

著書

  • 役者人生 ひとり旅(2010年、夕刊三重新聞社) ISBN 978-4896580006

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