相沢沙呼 : ウィキペディア(Wikipedia)

は、日本の小説家・推理作家・ライトノベル作家・漫画原作者。男性。埼玉県生まれ。聖学院大学人文学部日本文化学科中退。日本推理作家協会会員。

経歴

2009年『午前零時のサンドリヨン』で東京創元社主催の第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー鮎川哲也賞 歴代受賞作 |東京創元社。選考委員の山田正紀は「とにかく達者な印象で、文章もいちばん練れていた。ポップでとてもいい作品」と評した東京創元社|鮎川哲也賞・ミステリーズ!新人賞。2011年3月「原始人ランナウェイ」が第64回日本推理作家協会賞(短編部門)候補作となる2011年 第64回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会。近年では、ライトノベル(『緑陽のクエスタ・リリカ』)の執筆や漫画原作なども行っている。

2019年刊行の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』にて、『このミステリーがすごい! 2020年版』国内編1位、『2020本格ミステリ・ベスト10』国内ランキング1位、Apple Books「2019年ベストブック」ベストミステリー、第20回本格ミステリ大賞小説部門の4冠を達成した。また、同作は第41回吉川英治文学新人賞の候補、第17回本屋大賞ノミネート作品となった。

2020年『小説の神様』が映画化。

デビュー作で扱われているマジックは作者本人もたしなんでおり、鮎川哲也賞の贈呈式や、デビュー作刊行時に行われたトークイベント(2009年10月 三省堂書店大宮店)では、実際にマジックを実演してみせた。

ミステリ・ランキング

  • 週刊文春ミステリーベスト10
    • 2019年 - 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』5位
    • 2021年 - 『invert 城塚翡翠倒叙集』12位
  • このミステリーがすごい!
    • 2018年 - 『マツリカ・マトリョシカ』18位
    • 2020年 - 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』1位
    • 2022年 - 『invert 城塚翡翠倒叙集』6位
    • 2023年 - 『invert II 覗き窓の死角』28位
  • 本格ミステリ・ベスト10
    • 2013年 - 『ココロ・ファインダ』27位
    • 2018年 - 『マツリカ・マトリョシカ』14位
    • 2020年 - 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』1位
    • 2022年 - 『invert 城塚翡翠倒叙集』9位
  • ミステリが読みたい!
    • 2022年 - 『invert 城塚翡翠倒叙集』9位
  • MRC大賞
    • 2022年 - 『invert II 覗き窓の死角』7位

作品リスト

酉乃初の事件簿シリーズ

  • 午前零時のサンドリヨン(2009年10月 東京創元社 / 2012年10月 創元推理文庫)
    • 収録作品:空回りトライアンフ / 胸中カード・スタッブ / あてにならないプレディクタ / あなたのためのワイルド・カード
  • ロートケプシェン、こっちにおいで(2011年11月 東京創元社 / 2015年1月 創元推理文庫)
    • 収録作品:アウトオブサイドじゃ伝わらない / ひとりよがりのデリュージョン / 恋のおまじないのチンク・ア・チンク / スペルバウンドに気をつけて / ひびくリンキング・リンク

マツリカシリーズ

  • マツリカ・マジョルカ(2012年3月 角川書店 / 2016年2月 角川文庫)
    • 収録作品:原始人ランナウェイ / 幽鬼的テレスコープ / いたずらディスガイズ / さよならメランコリア
  • マツリカ・マハリタ(2013年8月 角川書店 / 2016年8月 角川文庫)
    • 収録作品:落英インフェリア / 心霊ディテクティブ / 墜落インビジブル / おわかれソリチュード
  • マツリカ・マトリョシカ(2017年8月 KADOKAWA / 2020年3月 角川文庫)

小説の神様シリーズ

  • 小説の神様(2016年6月 講談社タイガ)
  • 小説の神様 あなたを読む物語 (上) (2018年8月 講談社タイガ)
  • 小説の神様 あなたを読む物語 (下) (2018年9月 講談社タイガ)

城塚翡翠シリーズ

  • medium 霊媒探偵城塚翡翠(2019年9月 講談社 / 2021年9月 講談社文庫)
  • invert 城塚翡翠倒叙集(2021年7月 講談社 / 2023年11月 講談社文庫)
    • 収録作品:雲上の晴れ間 / 泡沫の審判 / 信用ならない目撃者
  • invert II 覗き窓の死角(2022年9月 講談社)
    • 収録作品:生者の言伝 / 覗き窓の死角

その他

  • ココロ・ファインダ(2012年4月 光文社 / 2014年9月 光文社文庫)
    • 収録作品:コンプレックス・フィルタ / ピンホール・キャッチ / ツインレンズ・パララックス / ペンタプリズム・コントラスト
  • 卯月の雪のレター・レター(2013年11月 東京創元社 / 2016年3月 創元推理文庫)
    • 収録作品:小生意気リゲット / こそどろストレイ / チョコレートに、躍る指 / 狼少女の帰還 / 卯月の雪のレター・レター
  • 雨の降る日は学校に行かない(2014年3月 集英社 / 2017年3月 集英社文庫)
    • 収録作品:ねぇ、卵の殻が付いている / 好きな人のいない教室 / 死にたいノート / プリーツ・カースト / 放課後のピント合わせ / 雨の降る日は学校に行かない
  • スキュラ&カリュブディス 死の口吻(2014年9月 新潮文庫nex)
  • 緑陽のクエスタ・リリカ 魂の彫塑(2015年10月 MF文庫J) - イラスト:so-bin
  • 教室に並んだ背表紙(2020年12月 集英社 / 2023年6月 集英社文庫)
    • 収録作品:その背に指を伸ばして / しおりを滲ませて、めくる先 / やさしいわたしの綴りかた / 花布の咲くころ / 煌めきのしずくをかぶせる / 教室に並んだ背表紙

アンソロジー

「」内が相沢沙呼の作品

  • 放課後探偵団 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー(2010年11月 創元推理文庫)「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」
  • ザ・ベストミステリーズ 2011 推理小説年鑑(2011年7月 講談社)「原始人ランナウェイ」
    • 【分冊・改題】Shadow 闇に潜む真実 ミステリー傑作選(2014年11月 講談社文庫)
  • ベスト本格ミステリ2014(2014年6月 講談社ノベルス)「狼少女の帰還」
  • 謎の放課後 学校の七不思議(2015年8月 角川文庫)「フレンドシップ・シェイパー」
  • 小説 魔法使いの嫁 銀糸篇(2017年10月 マッグガーデンノベルス)「ウォールド・アビーの階下で」
  • 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 小説アンソロジー(2019年11月 星海社FICTIONS)「夏帆」
  • 小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー(2020年4月 講談社タイガ)「神様の探索」
  • 彼女。 百合小説アンソロジー(2022年3月 実業之日本社)「微笑の対価」

単著未収録短編

  • 愛をささやくもの(講談社『メフィスト』2011 VOL.3) - 英国妖精学シリーズ(仮)
  • Drop by drop(徳間書店『読楽』2012年4月号)
  • イソカン・センシティヴ(光文社『ジャーロ』2012年秋冬号) - シンパセティック・レフレックス第1話
  • 正しさの初期起動(角川書店『小説 野性時代』2013年7月号)
  • グリッター・デベロッパー(光文社『ジャーロ』2013年夏号) - シンパセティック・レフレックス第2話
  • フレンドシップ・シェイパー(角川書店『小説 野性時代』2014年12月号)
  • ギガくらりの殺人(東京創元社『紙魚の手帖』vol.05 JUNE 2022) - 城塚翡翠シリーズ
  • 春の佩帯(講談社『小説現代』2022年10月号) - 城塚翡翠シリーズ

共著

  • 円居挽のミステリ塾(2022年6月 星海社新書) - 円居挽、青崎有吾、斜線堂有紀、日向夏、麻耶雄嵩との共著。円居挽との対談を収録。

漫画原作

  • 現代魔女の就職事情(画:はま、KADOKAWA『月刊コミック電撃大王』2015年6月号 - 2018年2月号、電撃コミックスNEXT 全5巻)

朗読劇

  • Kiramune Presents リーディングライブ 『密室の中の亡霊 幻視探偵』(2019年10月19日 - 27日) - シナリオ

 * Kiramune Presents READING LIVE 2024『密室の中の亡霊 幻視探偵』(再演)(2024年4月13日 - 14日) - シナリオ

  • Kiramune Presents READING LIVE 2024『幻視探偵 -笹嘉神島の殺人-』(2024年10月19日 - 27日) - 原作・脚本

テレビドラマ

  • 霊媒探偵・城塚翡翠(2022年10月16日 - 11月13日) - 原作・脚本・脚本協力
  • invert 城塚翡翠 倒叙集(2022年11月20日 - ) - 原作・脚本・脚本協力

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/04/14 17:16 UTC (変更履歴
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