ネイト・ロビンソン : ウィキペディア(Wikipedia)
ナサニエル・コーネリアス・ロビンソン(Nathaniel Cornelius Robinson, 1984年5月31日 - )は、アメリカ合衆国ワシントン州シアトル出身の元プロバスケットボール選手、プロボクサー。NBAのニューヨーク・ニックスなどに所属していた。公称身長175cm、体重82kg。ポジションはポイントガード。2020年に36歳でプロボクシングデビューを果たした。
経歴
ワシントン州の高校時代は、バスケットボールとアメリカンフットボールの二刀流の万能選手として有名で、フットボールのポジションはQBだった。 ワシントン大学にアメリカンフットボールの奨学生として入学したが、その後バスケットボールに専念、主にシューティングガードとしてプレイし、2005年のNCAAトーナメントではチームのスウィート16(ベスト16)進出に貢献し、自身は2年連続でパシフィック・テン・カンファレンスのファーストチーム入りを果たした。
2005年のNBAドラフトでフェニックス・サンズから1巡目21位指名を受け、直後に交渉権がニューヨーク・ニックスに譲渡された。NBAではリーグでも特に低身長であるため、ミスマッチを避けるために控え選手としてプレイし、抜群の身体能力を武器にスコアラーとして活躍している。垂直飛びは90.2cmを記録し、2006年のスラムダンクコンテストでは元NBA選手で元スラムダンク王のスパッド・ウェブ(168cm)を飛び越えてダンクを決めて優勝を果たした(他の年度でも優勝経験あり【スポーツ科学研究所】ダンクシュートとジャンプ力との関係は!? J SPORTS)。また2006年11月20日のヒューストン・ロケッツ戦ではリーグ最長身のプレイヤーである姚明 (229cm)のダンクをブロックするという離れ業をやってのけた(身長差は50cm以上である)。2005年にはチームメイトのジェローム・ジェームス(チーム最長身のプレイヤー)と諍いを起こし、2006年12月16日のデンバー・ナゲッツとの乱闘騒ぎでは、乱闘に参加した主要メンバーの1人として10試合の出場停止処分を受けるなど、プレイでもプレイ以外でも話題が絶えない。
2010年2月、マーカス・ランドリーと共に、エディ・ハウス、J.R・ギデンス、ビル・ウォーカー、そして年度未定の条件付きドラフト2巡指名権と交換で、ボストン・セルティックスへ移籍した。 プレーオフでは控えPGとして活躍を見せ、特にイースタン・カンファレンス決勝第6戦では 第2Qだけで13ptを取りチームを勝利に導く活躍を見せた。 この活躍を報道陣に聞かれロビンソンは「ドックのおかげだ」と語り ドック・リバースHCから「気持ちを持ち続けるんだ。そのうち、君のおかげで試合に勝つときが必ずくるから」 との言葉に耳を傾き続けたからだ、と答えた。
2011年2月24日、ケンドリック・パーキンスと共に、ネナド・クリスティッチ、ジェフ・グリーンとの大型トレードに伴い、オクラホマシティ・サンダーへ移籍。2011年オフにNBAロックアウトが敢行された際、ロビンソンにNFL挑戦の噂が流れた。
2011-12シーズン開幕前日にサンダーを解雇されると、1月4日にゴールデンステート・ウォリアーズと1年107万ドル(約8200万円)で契約した。
2012年7月31日、シカゴ・ブルズと契約を結んだ。
2013年7月26日、デンバー・ナゲッツと契約した。サッカー選手のリオネル・メッシにちなんで背番号10をつけることになった。
2015年1月13日、ジャミーア・ネルソンとの交換でボストン・セルティックスに放出されBoston Celtics Complete Trade With Denver Nuggets、1月15日にバイアウトが成立し、解雇された。
2015年3月7日、ロサンゼルス・クリッパーズと10日間契約を結びロースター入りしたが、シーズン終了までの契約は更新されず解雇された。 2015年10月16日、ニューオーリンズ・ペリカンズと1年契約を結んだが、10月29日に解雇された。その後中国でのプレーを希望しているという噂も流れたが実現せず、2016年には再びNFL挑戦を希望しているという噂が報道されたNate Robinson wants to play in the NFLNate Robinson: Playing in the NFL it's a big-time dream。
プロボクシングデビュー
2020年11月28日、36歳でカリフォルニア州カーソンにて、マイク・タイソンvsロイ・ジョーンズ・ジュニアの前座でプロボクシングデビュー戦を行い、人気YouTuberのジェイク・ポールとクルーザー級6回戦で対戦し、2回KO負けを喫した。
人物
父親のジャック・ロビンソンもワシントン大学でRBとして活躍、オレンジボウルのMVPに選ばれ、その後NFLのフィラデルフィア・イーグルスでもプレーした。
アスリート一般レベルで見ても小柄な体格ながら、攻撃的なスタイルを得意とする。ポイントガードでありながらそのスタイルは完全にシューティングガードである。スラムダンクコンテストを3度制する超人的な身体能力を秘め、ビッグマン相手に果敢にアタックをしかける強気な性格が売り。 また、幼いころからトレーニングを積んでおり、14歳のときにダンクに成功した。
個人成績
NBA
レギュラーシーズン
|- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"rowspan=5| NYK | 72 || 26 || 21.4 || .407 || .397 || .752 || 2.3 || 2.0 || .8 || .0 || 9.3 |- | style="text-align:left;"| | 64 || 5 || 21.2 || .434 || .390 || .777 || 2.4 || 1.4 || .8 || .1 || 10.1 |- | style="text-align:left;"| | 72 || 17 || 26.2 || .423 || .332 || .786 || 3.1 || 2.9 || .8 || .0 || 12.7 |- | style="text-align:left;"| | 74 || 11 || 29.9 || .437 || .325 || .841 || 3.9 || 4.1 || 1.3 || .1 || 17.2 |- | style="text-align:left;"rowspan=2| | 30 || 2 || 24.4 || .452 || .375 || .778 || 2.4 || 3.7 || .9 || .2 || 13.2 |- | style="text-align:center;"rowspan=2| BOS | 26 || 0 || 14.7 || .401 || .414 || .615 || 1.5 || 2.0 || .8 || .0 || 6.5 |- | style="text-align:left;"| | 55 || 11 || 17.9 || .404 || .328 || .825 || 1.6 || 1.9 || .5 || .1 || 7.1 |- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"| OKC | 4 || 0 || 7.5 || .267 || .250 || .750 || .3 || 1.5 || .0 || .0 || 3.3 |- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"| GSW | 51 || 9 || 23.4 || .424 || .365 || .832 || 2.0 || 4.5 || 1.2 || .0 || 11.2 |- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"| CHI | style="background:#cfecec;"| 82* || 23 || 25.4 || .433 || .405 || .799 || 2.2 || 4.4 || 1.0 || .1 || 13.1 |- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"rowspan=2| DEN | 44 || 1 || 19.7 || .428 || .377 || .835 || 1.8 || 2.5 || .8 || .1 || 10.4 |- | style="text-align:left;"rowspan=2| | 33 || 1 || 14.1 || .348 || .261 || .650 || 1.2 || 2.3 || .4 || .1 || 5.8 |- | style="text-align:center;"| LAC | 9 || 0 || 14.0 || .333 || .350 || .833 || 1.2 || 2.2 || .7 || .0 || 5.1 |- | style="text-align:left;"| | style="text-align:center;"| NOP | 2 || 1 || 11.5 || .000 || .000 || .000 || .0 || 2.0 || .5 || .0 || .0 |- class="sortbottom" | style="text-align:center;" colspan="2" |通算 | 618 || 107 || 22.5 || .423|| .360 || .796 || 2.3 || 3.0 || .9 || .1 || 11.0
プレーオフ
|- | style="text-align:center;"| | style="text-align:center;"| BOS | 17 || 0 || 7.5 || .375 || .333 || .800 || .8 || 1.1 || .4 || .1 || 4.2 |- | style="text-align:center;"| | style="text-align:center;"| OKC | 3 || 0 || 4.0 || .286 || .333 || 1.000 || .0 || .3 || .0 || .0 || 2.7 |- | style="text-align:center;"| | style="text-align:center;"| CHI | 12 || 8 || 33.7 || .436 || .338 || .756 || 2.7 || 4.4 || 1.0 || .2 || 16.3 |- class="sortbottom" | style="text-align:center;" colspan="2" |通算 | 32 || 8 || 17.0 || .415 || .337 || .776 || 1.4 || 2.3 || .6 || .1 || 8.6
1試合記録
統計 | 最高 | 相手 | 日付 |
---|---|---|---|
得点 | 45 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | |
リバウンド | 10 | 3回 | – |
アシスト | 15 | ロサンゼルス・クリッパーズ | |
スティール | 5 | 5回 | – |
ブロック | 3 | シャーロット・ボブキャッツ | |
フィールドゴール成功数 | 18 | アトランタ・ホークス | |
スリーポイント成功数 | 8 | ポートランド・トレイルブレイザーズ | |
フリースロー成功数 | 15 | インディアナ・ペイサーズ | |
戦績
プロボクシング
関連項目
- アメリカ合衆国のバスケットボール選手一覧
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/03 10:32 UTC (変更履歴)
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