松浦だるま : ウィキペディア(Wikipedia)

松浦 だるま(まつうら だるま、1984年 - )は、日本の漫画家。神奈川県横浜市在住。2009年と2012年の「イブニング新人賞」でそれぞれ優秀賞を受賞し、2013年に『累 -かさね-』で連載デビュー。2014年には同名のペンネームで小説家としてもデビューした。

来歴

1984年に出生。漫画好きの親の影響で幼少期から漫画作品に触れて育ち、小学生の頃には漠然とした夢として「漫画家」になることを望むようになる。その後も漫画家になるという夢は抱きつつも、ほかの選択肢も広げるためとして美術系の大学への進学を決意。数年の浪人生活を経て入学し、油絵を専攻する。

大学を中退後、漫画作品の投稿を開始。2009年に『イブニング』(講談社)主催の「第12回イブニング新人賞」において、初投稿作『チョコレートミントの初恋』で「ゆうきまさみ大賞 優秀賞」を受賞。2012年にも同誌主催の「第19回イブニング新人賞」において、投稿二作目の『雪女と幽霊』で「宇仁田ゆみ大賞 優秀賞」を受賞。その後、青木幸子や国広あづさらのアシスタント経験を経て、2013年に『イブニング』掲載の『累 -かさね-』で連載デビュー。同作は実写映画化もされることとなった。また、2014年には『累 -かさね-』の前日譚となるスピンアウト小説の執筆も担当し、小説家としてもデビューした。

人物

  • ペンネームの「松浦だるま」は、小学生のときに考案したもの。語感のみで決めており、「だるま(達磨)」に特別な意図があったという訳ではないということと、「松浦」は本名であるということを述べている。
  • 父の影響で手塚治虫水木しげるの作品に触れ、影響を受けた漫画家としてこの2人を挙げている。このほかに好きな作品として『あしたのジョー』や『巨人の星』などを挙げ、「自分が生まれる以前のマンガが大好き」だと語っている。また、絵のルーツとしては『きんぎょ注意報!』を挙げている。

作品リスト

連載漫画

  • 累 -かさね-(講談社『イブニング』2013年10号 - 2018年17号)全14巻
  • 今/渦子 往く琥珀色のはて(講談社『イブニング』2019年2号 - 2019年5号) - 全4話構成の短期連載
  • 今/渦子 ゆく琥珀色のはて(講談社『イブニング』2019年20号, 22号) - 『今/渦子 往く琥珀色のはて』のシリーズ連載化。上記と合わせて『いまかこ』のタイトルで単行本化された。
  • 太陽と月の鋼(小学館『ビッグコミックスペリオール』2020年13号 - )既刊9巻
  • 激紅のレッドアイ(コンテ:花林ソラ、漫画:月山可也、LINE Digital Frontier『LINEマンガ』2024年2月27日 - )※MYRIAGON STUDIOとともに原作担当

読み切り漫画

  • ヒーローの憂鬱(小学館『月刊!スピリッツ』2016年2月号) - ゆうきまさみの『鉄腕バーディー』のオマージュ作品。

小説

  • 『誘 -いざな-』(星海社〈星海社FICTIONS〉2014年)
  • 『漣の糸』(講談社『累 -かさね-』13巻特装版に付属)

その他

  • 『幽』(KADOKAWA〈カドカワムック〉2015年27号) - エッセイの寄稿。
  • 『松浦だるま「累」画集 紅虹』(講談社)
  • 『めしにしましょう』(作:小林銅蟲・講談社) 単行本第1-2巻巻末での次巻予告
  • 『半身』(作:サラ・ウォーターズ・訳:中村有希・東京創元社〈創元推理文庫〉) 創元推理文庫60周年フェア期間限定表紙イラスト
  • 『月刊プリンセス』(秋田書店、2021年10月号) - 『薔薇王の葬列』トリビュートイラスト企画
  • 映画『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021年11月) - イラスト寄稿

関連人物

青木幸子
漫画家。デビューまでの期間にアシスタントを務めた。
国広あづさ
同上。
小林銅蟲
漫画家。『累 -かさね-』にアシスタントとして参加している。
霧隠サブロー
同上。

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/09/30 11:27 UTC (変更履歴
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.

「松浦だるま」の人物情報へ