フアン・ゴンザレス : ウィキペディア(Wikipedia)

フアン・アルベルト・ゴンサレス・バスケスJuan Alberto Gonzalez Vázquez, 1969年10月20日 - )は、プエルトリコ出身の元プロ野球選手(外野手)。右投右打。

経歴

6歳から7歳の頃に野球を始め、同じ町に住んでいたイバン・ロドリゲスと一緒にリトルリーグでプレイしていた。5月、16歳のゴンザレスはテキサス・レンジャーズと契約。9月1日のロイヤルズ戦で10代でメジャーデビューを果たし、はシーズン終盤にメジャーで25試合に出場。にレギュラーの座を掴み27本塁打・102打点をマークした。

に43本塁打を放ち、最多本塁打のタイトルを獲得し、翌も46本塁打を放ち、2年連続で本塁打のタイトルを獲得。打率.310と昨年より5分上昇。オールスターに初めて選出され、試合前日に行われたホームランダービーでケン・グリフィー・ジュニアと共に7本を記録し、プレーオフでグリフィーを破り優勝している。しかし、は19本塁打と前年の半分以下の本塁打しか放てず、にはヘルニアのため50試合以上を欠場。

は5月に故障者リスト入りとなったが、134試合に出場し、出場試合数を上回る144打点を記録。MVPの投票ではゴンザレスが290に対しロドリゲスは287と3ポイント差でMVPを受賞した。ニューヨーク・ヤンキースとのディビジョンシリーズではチームは1勝3敗で敗退となったが、ゴンザレスはケン・グリフィー・ジュニアの同シリーズ記録に並ぶ5本塁打を記録した 。

シーズン終了後にウィンターリーグに出場したが、左手親指の靱帯を切ったため、の開幕を故障者リスト入りで迎えた「28球団レギュラー・シーズン回顧 テキサス・レンジャーズ/誤算だらけの投打に補強策も空回りして3位へと転落」『月刊メジャー・リーグ』1997年11月号、ベースボールマガジン社、1997年、雑誌 08625-11、92頁。。5月から出場し、7月15日から8月1日にかけて自己ワーストとなる17試合連続で本塁打を放てずにいたが、最終的に42本塁打を記録した。もし、シーズン当初から出場していたらロジャー・マリスのシーズン最多本塁打記録61を更新したのではと騒がれた。

は開幕から打点を量産。4月に35打点を挙げ、ティノ・マルティネスが持つ4月の打点の月間記録34を更新しインタビュアー 鉄矢多美子「パワーヒッター革命 ホワン・ゴンザレス[レンジャーズ]」『月刊メジャー・リーグ』1998年7月号、ベースボールマガジン社、1998年、雑誌 08625-7、3 - 7頁。、1935年のハンク・グリーンバーグ以来史上2人目となるオールスター開催までに100打点を達成。ハック・ウィルソンのメジャーシーズン打点記録191を更新するのではと言われたが、後半失速し157打点でシーズンを終え、2年ぶりにMVPを受賞。

はシーズン中から問題が絶えず、オールスター戦を前に先発に起用されたくないから出たくないと言ったため問題となった。野球殿堂の奉納試合ではユニフォームのパンツが体にフィットしないことを理由に出場拒否した。プレイオフでは昨年に続けてディビジョンシリーズでヤンキースに3連敗に終わり、打線も3試合で1点しか挙げられずにいた。ゴンザレスはシリーズ第2戦で本塁打を放ち、チーム唯一の得点を記録したが、走者を得点圏に置いた場面で6打数0安打に終わり、やり玉に挙げられた。年俸総額を7,650万ドルから6,500万ドルへ削減しようと、11月2日にレンジャーズとタイガースで3対6の大型トレードでタイガースへ放出。

タイガースはから8年総額1億4,000万ドルの契約延長を打診されたが、シーズン終了後にFA宣言をし、1月9日にクリーブランド・インディアンスと契約。

しかし、ホセ・カンセコの暴露本 『禁断の肉体改造』で名指しで「筋肉増強剤のアナボリックステロイド使用をした」、と書き立てられたり、故障が多発したりで踏んだり蹴ったりの状態である。には、故障からメジャー復帰を果たしたその試合で、故障を再発させたというエピソードも残っている。は北米独立リーグでプレイしている。

2月、セントルイス・カージナルスとマイナー契約。

2019 WBSCプレミア12ではプエルトリコ代表の監督を務める。

詳細情報

年度別打撃成績

TEX246860693011570020600174.150.227.250.477
259590112671447120101202182.289.316.522.838
14259554578144341272611024403427511810.264.321.479.800
15563258477152242433091090108351514316.260.304.529.833
140587536105166331463391184101377139912.310.368.6321.000
1074634225711618419199856404301076618.275.330.472.802
90374352571042022720982000517306615.295.324.594.918
13459254189170332473481442003451238210.314.368.6431.011
133579533871582434231413100010337310712.296.335.589.924
1546696061101935024538215721011469612620.318.366.630.996
1446295621141833613933812833012517410510.326.378.601.979
DET115496461691333022223367120132328413.289.337.505.842
CLE14059553297173341353141401001641569418.325.370.590.960
TEX702962773878211812535200117115611.282.324.451.775
8234632749961712418770110114147310.294.329.572.901
KC33138127173541556170101911193.276.326.441.767
CLE1110000000000000000.000.000.000.000
MLB:17年168971556556106119363882543436761404261927845774621273184.295.343.561.904
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

年度球団左翼(LF)中堅(CF)右翼(RF)
試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率
1989TEX10000----2454020.964-
1990110001.00012270001.000430001.000
199192112120.98393192531.98586010.857
19923168320.973123309682.975120001.000
1993129266540.985--
1994107223922.991--
1995561001.000--
1996--102161620.988
1997--64126641.971
1998--116210842.982
1999--131223743.983
2000DET--66118210.992
2001CLE--1192141033.987
2002TEX--62117911.992
2003--579810021.000
2004KC--2952331.948
MLB36667619102.98625258211133.9797591330612313.984
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル 

  • 本塁打王 2回:1992年、1993年
  • 打点王 1回:1998年

表彰 

  • シーズンMVP 2回:1996年、1998年
  • シルバースラッガー賞 6回:1992年、1993年、1996年 - 1998年、2001年
  • MLBオールスターゲーム選出 3回:1993年、1998年、2001年

関連項目

  • メジャーリーグベースボールの選手一覧 G
  • プエルトリコ出身のメジャーリーグベースボール選手一覧
  • シルバースラッガー賞受賞者一覧 (外野手)
  • メジャーリーグベースボールのドーピング問題
  • ミッチェル報告書に記述された選手一覧
  • アナボリックステロイド
  • ドーピング

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/03/22 15:52 UTC (変更履歴
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