ニック・バレロンガ : ウィキペディア(Wikipedia)

ニック・ヴァレロンガNick Vallelonga, 1959年9月13日 - )は、アメリカ合衆国の俳優、脚本家、映画監督、プロデューサーである。

人物

脚本・製作を務めた映画『グリーンブック』(2018年)により第91回アカデミー賞作品賞と脚本賞を獲得した。監督映画には『』(1995年)、『Choker』(2005年)、『ベルベット・スパイダー』(2008年)などがある。

生い立ちとキャリア

ニューヨークで俳優のトニー・リップのもとに生まれる。最初期は父と共に『ゴッドファーザー』、『スプラッシュ』、『グッドフェローズ』、『女と男の名誉』などに端役で出演した。クリストファー・コッポラ監督の『』で脚本家デビューを果たす。以降は俳優を続けつつ映画製作者としても活動する。

2018年にヴァレロンガは父とピアニストのドン・シャーリーの友情を描いた映画『グリーンブック』で共同脚本、製作を務めて多数の賞を獲得したが、一方でシャーリーの遺族からは事実誤認のある内容だと非難を浴びた。『バラエティ』でヴァレロンガは「(シャーリー家が)認知していない多くの情報があり、そして私が彼らと話さなかったことで彼らは傷つけられてしまった。しかし正直に言うと、ドン・シャーリーは私に誰にも話さないようにと言った。そして彼は自分の人生の特定の部分だけを望んでいた(中略)だから私が彼らに連絡をしなかったと言われても、約束を破りたくはなかったのでそれは困難だった」と語った。

論争

2015年にヴァレロンガは9・11事件を喜ぶムスリムを目撃したと主張する話を肯定するツイートを投稿していた。2019年1月にそのツイートがやり玉に挙がると彼は「謝罪したい。私は自分の人生を通し、違いを克服して意気投合するという物語をスクリーンに持ち込もうとしたのであり、『グリーンブック』に関係する全ての人々に非常に申し訳ないと思う」と答えた。

フィルモグラフィ

映画

作品 役職 役名 備考
1972 ゴッドファーザーThe Godfather 出演 結婚式のゲスト クレジット無し
1984 スプラッシュSplash 出演 ニュースカメラマン クレジット無し
パッショネイト 悪の華The Pope of Greenwich Village 出演 スティックボール選手 クレジット無し
1985 女と男の名誉Prizzi's Honor 出演 放火魔 クレジット無し
1990 グッドフェローズGoodfellas 出演 ヘンリーの背後に座る受刑者 クレジット無し
1993 サイコ・コップ/戦慄のパーティーPsycho Cop 2 出演 マイク
プロフェッショナルDeadfall 脚本
1994 A Brilliant Disguise 出演・監督 ブライアン
1995 ダブルクロス/陰謀In the Kingdom of the Blind, the Man with One Eye Is King 出演・監督・脚本・製作 アル
1997 The Corporate Ladder 出演・監督・脚本 フランキー
2000 コヨーテ・アグリーCoyote Ugly 出演 警官
2005 Choker 出演・監督・脚本・製作 フランク・ルッソ
2006 オール・イン/エースの法則All In 出演・監督・製作 トニー
Machine 出演・製作 サント
2007[[:en:A Modern Twain Story: The Prince and the Pauper>A Modern Twain Story: The Prince and the Pauper]] 製作 テレビ映画
2008 ベルベット・スパイダーStiletto 監督・製作
2011 Yellow Rock 監督
2012 ジョーズ・リターンJersey Shore Shark Attack 出演 ヴィニー テレビ映画
2016 ザ・ヴィジランテ 世界最強の私設軍隊Vigilante Diaries 出演・製作 ドアガイ
リベンジ・リストI Am Wrath 製作総指揮
2018 グリーンブックGreen Book 出演・脚本・製作 オーギー
2020 カムバック・トゥ・ハリウッドThe Comeback Trail 出演 ギャングのボス

テレビシリーズ

作品 役名 備考
2003 ER緊急救命室ER コーラー 第10シーズン第9話「去りし者」
2013 New Girl / ダサかわ女子と三銃士New Girl オーナー 第2シーズン第13話「オヤジは詐欺師」

受賞とノミネート

部門 作品 結果
アカデミー賞 2018 作品賞 グリーンブック
脚本賞
英国アカデミー賞 2018 作品賞
オリジナル脚本賞
ゴールデングローブ賞 2018 脚本賞
サテライト賞 2018 オリジナル脚本賞
クリティクス・チョイス・アワード 2018 オリジナル脚本賞
サンディエゴ映画批評家協会賞 2018 オリジナル脚本賞
デトロイト映画批評家協会賞 2018 脚本賞
ハリウッド映画賞 2018 脚本賞
ワシントンD.C.映画批評家協会賞 2018 オリジナル脚本賞
全米製作者組合賞 2018 劇場映画賞

参考文献

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/10/09 17:45 UTC (変更履歴
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