北村寿夫 : ウィキペディア(Wikipedia)

北村 寿夫(きたむら ひさお、1895年1月8日 - 1982年1月3日)は、日本の脚本家、児童文学作家。

経歴

東京麹町区下六番町出身。本名・寿雄。早稲田大学中退。小山内薫に師事し、『劇と評論』同人となる。

1936年(昭和11年)NHK文芸部主事。

1947年(昭和22年)、ラジオドラマ『向う三軒両隣』の脚本を八住利雄伊馬春部、北条誠とともに交代で執筆。終戦直後の民主的で明るい人間関係を描くホームドラマは人気番組となった。

1952年(昭和27年)から「白鳥の騎士」に始まる「新諸国物語」を五年連続してラジオ放送し、「笛吹童子」「紅孔雀」などがヒットして映画化もされた。墓所は雑司ヶ谷霊園。

家族

  • 父・北村武志 ‐ 山口県士族、神奈川県足柄上郡郡長『神西清』石内徹、日外アソシエーツ、1991、p5
  • 母・のぶ(信子) ‐ 医師・岩崎衛生の娘『神西清』石内徹、日外アソシエーツ、1991、p3
  • 二男は画家の北村芳文(きたむら よしふみ、別名:花船長、1943年5月12日 - )。2018年7月にテレビ東京の番組『家、ついて行ってイイですか?』に出演し、自宅で『七つの誓い』の生原稿など父親の遺品を披露した2018年7月25日(水)放送内容テレビ紹介情報。
  • 従兄・周布兼道 ‐ 男爵。母同士が姉妹。母の長姉貞子と周布公平の子。
  • 従弟・神西清 ‐ 作家。母同士が姉妹。

代表作

  • 新諸国物語
    • 白鳥の騎士
    • 笛吹童子
      • 三日月童子
    • 紅孔雀
      • 風小僧
    • オテナの塔
    • 七つの誓い
    • 天の鶯
    • 黄金孔雀城

著書

  • 『幻の部屋』(改造社) 1924
  • 『おもちや箱』(イデア書院、児童図書館叢書 第23篇) 1925
  • 『蝶々のお手紙』(イデア書院、児童図書館叢書 第24編) 1925
  • 『淡彩の処女』(新潮社、新興芸術派叢書) 1930
  • 『源爲朝』(講談社の繪本) 1937
  • 『日本童話集 百合若大臣 外五篇』(講談社の繪本) 1937
  • 『[ こっとん爺さん物語 漫画童話集]』(岡倉書房) 1940
  • 『夢多き日に』(万里閣) 1940
  • 『髑髏党の秘密』(淡海堂) 1942
  • 『公子ホンブルグ』(健文社) 1942
  • 『古城淡月の歌 ラジオ作品集』(岡倉書房) 1942
  • 『東方の鷹』(健文社) 1943
  • 『いろはにほへと 素人に出来る脚本』(翼賛図書刊行会) 1943
  • 『素人演劇脚本集』(印刷局、公民館シリーズ) 1947
  • 『黄金十字城 伝奇冒険小説』(至元社) 1948
  • 『お猿とお芋』(麗明書院) 1948
  • 『あけぼのゝ鐘』(ポプラ社) 1949
  • 『母の湖』(ポプラ社) 1950
  • 『楽聖ベートォヴェン』(むさし書房) 1950
  • 『母の小夜曲』(ポプラ社) 1953
  • 『白骨島の秘密』(ポプラ社) 1953
  • 『三日月童子』(鶴書房) 1955
  • 『北村寿夫童話選集 初級用』(宝文館) 1955
  • 『北村寿夫童話選集 中級用』(宝文館) 1955
  • 『北村寿夫童話選集 上級用』(宝文館) 1955
  • 『マリヤ観音』(宝文館) 1956
  • 『変幻胡蝶の雨』(桃源社) 1958

新諸国物語

  • 『新諸国物語 白鳥の騎士』(宝文館) 1953
  • 『新諸国物語 笛吹童子』(宝文館) 1953
  • 『新諸国物語 紅孔雀』(宝文館) 1954 - 1955
  • 『新笛吹童子』(宝文館、新諸国物語外伝シリーズ) 1955
  • 『新諸国物語 オテナの塔 1』(宝文館) 1956
  • 『新諸国物語 白鳥の騎士』(日本放送出版協会) 1977
  • 『新諸国物語 笛吹童子』(日本放送出版協会) 1977
  • 『新諸国物語 七つの誓い』(日本放送出版協会) 1977
  • 『新諸国物語 オテナの塔』(日本放送出版協会) 1977
  • 『新諸国物語 紅孔雀』(日本放送出版協会) 1978
  • 『新諸国物語 完全版』全2巻(作品社) 2010

関連項目

  • 日本の小説家一覧
  • 児童文学作家一覧

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/12/04 06:13 UTC (変更履歴
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