山本兼一 : ウィキペディア(Wikipedia)

山本 兼一(やまもと けんいち、1956年7月23日 - 2014年2月13日)は、日本の小説家。 京都市生まれ。京都市立紫野高等学校、同志社大学文学部文化学科美学及び芸術学専攻卒業。

概要

松尾芭蕉などを専門とする国文学者・山本唯一(大谷大学名誉教授)の長男として京都府に生まれる。先祖は代々新潟県真宗寺院の僧侶。出版社、編集プロダクション勤務、フリーライターを経て作家デビュー。

2012年10月に肺腺癌で一度入院。2013年12月中旬に病状が悪化して再入院し、病床で執筆を続けていた死去前日まで最後の原稿執筆 山本兼一さん MSN産経ニュース 2014年2月13日。2014年2月13日午前3時42分に原発性左上葉肺腺癌のため京都市の病院で死去訃報:山本兼一さん57歳=作家(2014年2月13日)、毎日新聞、2014年2月13日閲覧。「利休にたずねよ」で直木賞…山本兼一さん死去 読売新聞 2014年2月13日直木賞作家の山本兼一さん死去 「利休にたずねよ」など 47NEWS 2014年2月13日。。

雑誌『中央公論』に2013年11月号から連載していた「平安楽土」が絶筆となった。最後となった同作の第6回を編集者に送ったのは死去前日、亡くなる約5時間半前であった。

略歴

  • 1999年 - 『弾正の鷹』で小説NON創刊150号記念短編時代小説賞(佳作)
  • 2002年 - 『戦国秘録 白鷹伝』でデビュー
  • 2004年 - 『火天の城』で第11回松本清張賞を受賞
  • 2005年 - 『火天の城』で第132回直木三十五賞候補
  • 2007年 - 『雷神の筒』で第13回中山義秀文学賞候補
  • 2008年 - 『千両花嫁』で第139回直木三十五賞候補
  • 2009年 - 『利休にたずねよ』で第140回直木三十五賞を受賞
  • 2009年 - 『火天の城』が映画化
  • 2011年 - 『銀の島』で週刊朝日「2011年 歴史・時代小説ベスト10」第1位、第1回本屋が選ぶ時代小説大賞候補
  • 2012年 - 『信長死すべし』で第2回本屋が選ぶ時代小説大賞候補
  • 2013年 - 『花鳥の夢』で第3回本屋が選ぶ時代小説大賞候補
  • 2013年 - 『利休にたずねよ』が映画化

著書

小説

  • 『戦国秘録 白鷹伝』祥伝社(2002年)のち文庫(2007年)、※特記なき場合版元は同一
  • 『火天の城』文藝春秋(2004年)のち文庫(2007年)
  • 『雷神の筒』集英社(2006年)のち文庫(2009年)
  • 『いっしん虎徹』文藝春秋(2007年)のち文庫(2009年)
  • 『弾正の鷹』祥伝社(2007年)のち文庫(2009年)
  • 『千両花嫁 とびきり屋見立て帖』文藝春秋(2008年)のち文庫(2010年)
  • 『狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎』講談社(2008年)のち文庫(2011年)
  • 『利休にたずねよ』PHP研究所(2008年)のち文庫(2010年)、文春文庫(2018年)
  • 『ジパング島発見記』集英社(2009年)のち文庫(2012年)
  • 『ええもんひとつ-とびきり屋見立て帖』文藝春秋(2010年)のち文庫(2012年)
  • 『命もいらず名もいらず』(上下)、NHK出版(2010年)のち集英社文庫(2013年)
  • 『銀の島』朝日新聞出版(2011年)のち文庫(2014年)
  • 『神変-役小角絵巻』中央公論新社(2011年)のち文庫(2014年)
  • 『黄金の太刀 刀剣商ちょうじ屋光三郎』講談社(2011年)のち文庫(2013年)
  • 『赤絵そうめん-とびきり屋見立て帖』文藝春秋(2011年)のち文庫(2014年)
  • 『おれは清麿』 祥伝社(2012年)のち文庫(2015年)
  • 『信長死すべし』角川書店(2012年)のち文庫(2014年)
  • 『まりしてん誾千代姫』PHP研究所(2012年)のち文庫(2015年)
  • 『花鳥の夢』 文藝春秋(2013年)のち文庫(2015年)
  • 『利休の茶杓』文藝春秋(2014年)のち文庫(2016年)
  • 『修羅走る関ヶ原』集英社(2014年)のち文庫(2016年)
  • 『心中しぐれ吉原』角川春樹事務所(2014年)のち文庫(2016年)
  • 『夢をまことに』文藝春秋(2015年)のち文庫(上下、2017年)

エッセイほか

  • 『今は「最高」かカリスマ福永法源と「最高」教団 』砧書房(1987年)
  • 『利休の風景』淡交社(2012年)
  • 『仕事は心を叩け。 刀匠・河内國平 鍛錬の言葉』集英社(2013年)

関連項目

  • 日本の小説家一覧
  • 時代小説・歴史小説作家一覧

外部リンク

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