中村亮介 : ウィキペディア(Wikipedia)

中村 亮介(なかむら りょうすけ、1985年9月26日 -) は、将棋棋士。高橋道雄九段門下。棋士番号は252。埼玉県入間市出身。

棋歴

中学2年時代の1999年6月、13歳で奨励会に入会。以降、順調に昇級昇段を重ね、2004年4月に18歳でプロデビュー。

2006年、デビューから2回目の参加となる竜王戦の竜王ランキング戦6組で優勝。さらに、竜王挑戦権を争う本戦トーナメントでも2勝を挙げる活躍。

2007年、第38回新人王戦で決勝三番勝負に進出。村山慈明に0-2で敗れ、準優勝に終わる。

第13期銀河戦(2007年度)において、本戦(ブロック戦)で5人抜きをして決勝トーナメント進出。さらに中川大輔を破ってベスト8。準々決勝で森内俊之名人(当時)に敗れる。

2014年には第73期順位戦C級2組にて、終盤まで昇級争いに加わる。そして勝てばC級1組昇級という大一番の最終局を迎え、こちらも勝てば昇級の可能性がある村田顕弘と対局。しかし結果は敗れ、C級1組昇級を果たせなかった。

2020年度の第79期順位戦C級2組では3勝7敗と不調に終わったが、前年度順位の関係で52人中42位となり、成績下位10名に与えられる降級点を回避した。

2024年6月18日から2024年8月31日まで休場。

棋風

振り飛車党で、特に四間飛車を得意とする。「新・振り飛車党宣言!」という共著もあり、大和証券杯ネット将棋のエキシビション対局では新鋭振り飛車の一人として小林健二と対戦した。

人物

  • 女流棋士の中村桃子は実妹であり、史上2組目の兄妹棋士である(1組目は村田智弘・智穂兄妹)。
  • 奇抜なヘアースタイルにすることが有名であり、過去にはモヒカン、アフロ、金髪などで対局に臨んだことがある。2019年2月にはドレッドヘアで対局室に現れ周囲を驚かせた。比較的頻繁に変えているのは気合を入れるためであるが、髪型選びは「なりゆき」と答えている。
  • 元々は関東所属であったが、2017年度からは所属を関西に移し、2023年9月から再び関東に所属を戻した2023年10月4日の対村田顕弘戦(第17回朝日杯一次予選)での棋譜中継コメントより。。

不祥事

  • 2007年7月17日、C級2組順位戦の対・淡路仁茂戦で不戦敗をし、武者野勝巳、中田功らとともに処分され、謝罪書の提出と手当の月額30%減を求められた。
  • 2009年3月に持ち時間6時間のC級2組順位戦最終戦、対・遠山雄亮戦で対局開始時間に1時間57分遅刻し、遅刻した時間の3倍を差し引いて対局を始めるという日本将棋連盟公式戦のルールに基づき、6時間の持ち時間から5時間51分を差し引いた、残り時間9分の状態で開始となるも、91手(残り持ち時間3分・対局による消費時間は6分)で勝利した。日本将棋連盟からの処分はなかったものの、この遅刻は将棋棋士にあるまじき行為とされ、将棋世界の誌上において塚田泰明及び橋本崇載に厳しく批判された。

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 1999年6月 : 6級 = 奨励会入会
  • 2001年2月 : 初段
  • 2002年4月 : 三段(2002年度後期から三段リーグ)
  • 2004年 : 四段 = プロ入り
  • 2008年10月31日 : 五段(勝数規定/公式戦100勝、通算100勝)
  • 2016年 : 六段(勝数規定/五段昇段後公式戦120勝、通算220勝注)
(注)勝数規定(100勝)による五段昇段者が、同じく勝数規定(120勝)により六段昇段となる場合は、その時点での勝数が「通算220勝」となる。しかし中村の場合、連盟公表の対局記録に基づくと六段昇段時点の通算勝数は「通算221勝」である{{refnest| group="注"|中村亮介の「通算220勝」に該当する対局は2016年7月7日の第75期順位戦C級2組2回戦(森雞二九段との対局)である。同対局の棋譜中継コメント内でも、この日の対局前時点で「中村の通算成績は219勝183敗」と紹介している。また、2016年7月8日時点における公式集計でも「403対局 220勝183敗」通算成績(2016年7月8日対局分まで)、www.archive.orgによるアーカイブ。の通算成績としており、この時点で勝数規定による六段昇段の要件を満たすが、六段昇段扱いとなっていない。なお、同年9月1日(六段昇段日)の順位戦3回戦対局の棋譜中継コメント内では、対局前時点で「中村の通算成績は220勝183敗」(編注:放送前のテレビ棋戦の1敗を除く成績)、「中村はあと1勝で昇段」との紹介コメントが記されている。}}。

主な成績

在籍クラス

年度別成績

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率
2004 37 22 15 0.5945
2005 31 16 15 0.5161
2006 40 25 15 0.6250
2007 44 29 15 0.6590
2008 34 18 16 0.5294
2009 34 19 15 0.5588
2010 28 14 14 0.5000
2004-2010(小計) 248 143 105
2010年まで (塁計) 248 143 105
年度 対局数 勝数 負数 勝率
2011 29 15 14 0.5172
2012 32 14 18 0.4375
2013 28 15 13 0.5357
2014 30 19 11 0.6333
2015 26 9 17 0.3461
2016 29 13 16 0.4482
2017 23 8 15 0.3478
2018 34 19 15 0.5588
2019 38 20 18 0.5263
2020 30 11 19 0.3666
2011-2020(小計) 299 143 156
2020年まで (塁計) 547 286 261
年度 対局数 勝数 負数 勝率
2021 30 18 12 0.6000
2022 29 12 17 0.4137
2023 27 13 14 0.4814
2021-2023(小計) 86 43 43 0.5000
通算 633 329 304 0.5197
2024年3月31日時点

著書

  • 新・振り飛車党宣言!3(共著、2006年8月、毎日コミュニケーションズ、)
  • 中村亮介の本格四間飛車 (2010年5月) 、毎日コミュニケーションズ、)

注釈

出典

関連項目

  • 将棋棋士一覧

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/06/20 05:12 UTC (変更履歴
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