カール・フランクリン : ウィキペディア(Wikipedia)
カール·フランクリン(Carl Franklin, 1949年4月11日 - )は、アメリカの俳優、脚本家、映画監督、テレビドラマ監督。
人物
カリフォルニア大学バークレー校、AFIコンセルバトワールで学び、演出の修士号を1986年に取得。
代表作は1995年映画『青いドレスの女』で、主演はデンゼル・ワシントンとドン・チードルだった。
生い立ち
カリフォルニア州サンフランシスコ郊外リッチモンドで生まれる。生まれる前に実父が死に、母親と継父により育てられた。継父について「愛情の深い人」と語っているが、虐待傾向があり、酒に酔って暴れることがあったCarl Franklin: Biography from Answers.com。家庭の問題に加えて治安の悪い地区で育ったせいで、「家族で初めて大学に入る」という野心を持った。高校では勉学にはげみ、カリフォルニア大学バークレー校への奨学金を得た。
教師か弁護士になろうと思い、歴史を学んだがEasing Into Old L.A.: With 'Devil in a Blue Dress,' director Carl Franklin checks out postwar black Los Angeles, where cool jazz flows from steamy nightspots and corruption t...、2年後に舞台芸術へ専攻を変えた。女の子が目当てだった。
バークレー校で俳優としてのキャリアが始まった。1960年代の政治デモの時代だったが、あまり積極的に参加はしなかった。
初期
卒業してニューヨークに行き、シェイクスピア祭に参加した。『十二夜』『アテネのタイモン』『シンベリン』に出演している。オフブロードウェイの「パブリック・シアター」にも出た。リンカーン・センター、ジョセフ・パップ・パブリック・シアター(ニューヨーク)、アリーナステージ(ワシントンD.C.)の舞台にも立ったCarl Franklin | Biography, Photos, Movies, TV, Credits | Hollywood.com。
1973年、映画『Five on the Black Hand Side』に出演する。テレビドラマ『ロックフォードファイル』『グッド·タイムズ』『カリブ』『超人ハルク』『マクレインの法則』『サンフランシスコ』にゲスト出演した。
警官や軍人の役が多かった。1983年から1985年の『特攻野郎Aチーム』でのキャプテン・クレーン役で人気が出た。この後演技に飽き、満足できなくなった。
脚本や製作を手伝い映画製作を学んだ。「演技が僕を監督にした」と『週刊LA』に語っている。
37歳、1986年に学校に戻ることを決意する。AFIコンセルバトワールでヨーロッパや日本の映画監督を研究した。1986年に演出の修士号を取得した。
卒業制作で30分の短編映画『Punk』を1989年に撮った。家族からのストレス、社会からのプレッシャー、性的目覚めに直面する黒人少年の物語だったCarl Franklin Biography - Yahoo! Movies。この製作で破産の危機におちいったが、業界から注目された。
コンコルド・フィルム
1989年にロジャー・コーマンのもとで働く。コーマンは『パンク』を認めており、以前にも自分の会社コンコルドでマーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、ロン・ハワード、ピーター・ボグダノヴィッチなどを育てていた。コーマンからは低予算映画の作り方を学び、2年で6本に関わる。また、1989年から1990年に映画『Nowhere to Run』『Eye of the Eagle 2: Inside the Enemy』『Full Fanthom Five』を監督した。
キャリア後半
1980年代の終わりにプロデューサーのジェシー・ビートンは『One False Move』という脚本のための監督を物色していた。この脚本はエッジの効いたものだったので、新鮮で大胆な監督が必要だった。短編映画『パンク』のことを思いだしたビートンは、フランクリンを呼び出し話し合った。
同作は3人の麻薬売人の物語で、ビリー・ボブ・ソーントン、シンダ・ウィリアムズ、マイケル・ビーチが演じた。シェリフ役はビル・パクストンだった。
それまでは低予算でやっていたが、200万ドル(6億円)の予算でクリエイティブになれた 。
映画『One False Move』は口コミで広まり、複数の賞を獲た。
フィルモグラフィー
俳優
- 黒い手側でのファイブ(1973年)
- サンフランシスコの街(1エピソード、1974年)
- それはよりよい人には起こりませんでした(1974年)
- カリブ(13話、1975年)
- グッド・タイムス(2話、1975年 - 1976年)
- ビジョン(1エピソード、1976年)
- 最重要指名手配(1エピソード、1976年)
- ファンタスティックジャーニー(10話、1977年)
- ルースチェンジ(1978年)
- 超人ハルク(1エピソード、1978年)
- センテニアル(1978年)
- ロックフォードの事件メモ(2話、1978年)
- 黄金銃の伝説(1979年)
- トラッパージョン、メリーランド(1エピソード、1979年)
- バーナビー・ジョーンズ(2話、1975年 - 1980年)
- 白い影(1エピソード、1980年)
- 事件記者ルー・グラント(1エピソード、1980年)
- マクレーンの法則(不明のエピソード、1981年 - 1982年)
- Dr.刑事クインシー(1エピソード、1982年)
- クック、他はしない(1983年)
- 隠蔽(1エピソード、1985年)
- 特攻野郎Aチーム(16話、1983年 - 1985年)
- 冒険野郎マクガイバー(1エピソード、1985年)
- リップタイド(1エピソード、1985年)
- ヒルストリート・ブルース(1エピソード、1986年)
- スモーキーマウンテンクリスマス(1986年)
- フランク·プレイス(1エピソード、1987年)
- ALF(2話、1987年)
- 本当だといい(1988年)
- イーグル2:インサイド(1989年)
- ラングメイでファイナルディシジョン(1990年)
- マグノリアの花たち(1エピソード、1990年)
- フルファイブ(1990年)
- 情熱の暑さの中で(1992年)
- ロザンヌ(2話、1991年 - 1992年)
監督
映画
- Punk(1986年、短編)
- Nowhere to Run(1989年)
- グッドバイ・ベトナム Eye of the Eagle 2:Inside the Enemy(1989年)
- Full Fathom Five(1990年)
- 運命の引き金 One False Move(1992年)
- Laurel Avenue(1993年)
- 青いドレスの女 Devil in a Blue Dress(1995年)
- 母の眠り One True Thing(1998年)
- ハイ・クライムズ High Crimes(2002年)
- タイムリミット Out of Time(2003年)
- ウルティマ、ぼくに大地の教えを Bless Me, Ultima (2013年)
テレビドラマ
- パートナーズ(不明のエピソード、1999年)
- ローマ(1エピソード、2007年)
- 富(1エピソード、2007年)
- パシフィック(1エピソード、2010年)
- フォーリング·スカイズ(1エピソード、2011年)
- マジックシティ(1エピソード、2012年)
- 砂上の楼閣(2話、2013年)
- ニュースルーム(1エピソード、2013年)
- HOMELAND(2エピソード、2013-2014年)
- ハウス・オブ・カード 野望の階段 (4エピソード、2013-2014年)
- グッド・ビヘイビア (1エピソード、2016年)
- マインドハンター (4エピソード、2019年)
脚本
- Punk (1986年)
- Eye of the Eagle 2: Inside the Enemy (1989年)
- Last Stand at Lang Mei (1990年)
- Devil in a Blue Dress (1995年)
Sante Fe New Mexican.com
受賞
- 映画『一歩間違えれば』
- 1992年 ロサンゼルス映画批評家協会賞「新世代賞」
- 1993年 コニャック祭グランプリ
- 1993年 インディペンデント·スピリット賞監督賞
- 1993年 MTVムービーアワード「ベスト·ニュー·フィルムメーカー」
参照
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/06/17 07:21 UTC (変更履歴)
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