アレクシス・コーナー : ウィキペディア(Wikipedia)

アレクシス・コーナーAlexis Korner、1928年4月19日 - 1984年1月1日)は、イギリスのミュージシャン。多くのブルース・ミュージシャンを育てた功績から、「ブリティッシュ・ブルースの父」と呼ばれる。

経歴

フランスのパリで生まれ、様々な国に引っ越した後、1940年5月にロンドンに移る。

1940年代後半にギターやピアノを始め、1950年代中期には本格的にブルースを演奏するようになる。ハーモニカ奏者のシリル・デイヴィスと共同で、ロンドンのソーホーにロンドン・ブルース・アンド・バレルハウス・クラブを開いた。同クラブはイギリスで最初のブルース・クラブであり、ビッグ・ビル・ブルーンジー、ソニー・テリー、ブラウニー・マギー、マディ・ウォーターズらがステージに立った。

1961年、デイヴィスとアレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッドブルース・インコーポレイテッド)を結成。1962年3月から毎週土曜日にウェスト・ロンドンのイーリング・ジャズ・クラブに出演した。初期のメンバーは、コーナー(ギター)、デイヴィス(ハーモニカ)、アート・ウッド(ボーカル)、チャーリー・ワッツ(ドラムス)ほか。多くの若手ミュージシャンが入れ替わり参加し、その中にはロング・ジョン・バルドリー(ボーカル)、ディック・ヘクストール=スミスグレアム・ボンド・オーガニゼーション、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズを経てコロシアムを結成した。(サクソフォーン)、ジャック・ブルース(ダブル・ベース)、ジンジャー・ベイカーワッツに席を譲られる形で加入した。(ドラムス)、グレアム・ボンド1962年末に脱退したデイヴィスの後任として加入。1963年4月にブルースとベイカーを強引に道連れにして脱退して、ジョン・マクラフリン(ギター)と4人でグレアム・ボンド・カルテットを結成。同年9月にマクラフリンが脱退するとヘクストール=スミスを迎えてグレアム・ボンド・オーガニゼーションとして活動した。(サクソフォーン)がいた。ブライアン・ジョーンズもコーナーのライブに参加したことがあり、その時にミック・ジャガーキース・リチャーズに見初められたことがローリング・ストーンズ結成のきっかけとなったBrian Jones : AllMusic - Biography by Richie Unterberger。

1967年のアルバム『I Wonder Who』には、後にペンタングルのリズム隊となるダニー・トンプソンとテリー・コックスが参加。この頃、後に有名になるフリーの名付け親となりデビューの後押しをしたFree : AllMusic - Biography by Jason Ankeny。

1968年、レッド・ツェッペリン加入前のロバート・プラントと共演した時の音源は、1972年に発売された編集盤『ブートレグ・ヒム!』に収録された。

1970年、ピーター・ソラップ(Peter Thorup、ギター)らとCCS(Collective Consciousness Society)を結成。レッド・ツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」のカヴァー「Whole Lotta Love」がヒットする。1971年6月、ハンブル・パイのスティーヴ・マリオット、グレッグ・リドリー、ジェリー・シャーリーと共にB.B.キングのアルバム『イン・ロンドン』収録曲「アレクシス・ブギー」のレコーディングに参加B.B. King - In London (Vinyl, LP, Album) at Discogs

1972年、ソラップ、ボズ・バレル当時はボズ(Boz)。(ベース)、イアン・ウォーレス(ドラムス)、メル・コリンズ(フルート、サクソフォーン)バレルら3人は元キング・クリムゾンのメンバー。1972年初めにキング・クリムゾンの解散が決まった後、契約履行の為に行なわれたアメリカ・ツアーでコーナーと一緒になり、意気投合してツアー終了後に合流した。とスネイプを結成し、翌年、アルバム『アクシデンタリー・ボーン・イン・ニューオーリンズ』発表。

1978年、教え子的存在のチャーリー・ワッツジャック・ブルース、イアン・スチュワートらとロケット88を結成して活動。

1984年1月1日、肺癌で他界。享年55歳。

ディスコグラフィ

  • Blues from the Roundhouse 10" (1957年) ※Alexis Korner's Breakdown Group名義
  • 『R&B フロム・ザ・マーキー』 - R&B from the Marquee (1962年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • Alexis Korner and Friends (1963年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • 『アット・ザ・キャバーン』 - At the Cavern (1964年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • 『アレクシス・コーナー・オール・スターズ』 - Red Hot from Alex (1964年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • 『アレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッド 』 - Alexis Korner's Blues Incorporated (1965年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • 『スカイ・ハイ』 - Sky High (1966年) ※ブルース・インコーポレイテッド名義
  • I Wonder Who (1967年)
  • 『ア・ニュー・ジェネレーション・オブ・ブルース』 - A New Generation of Blues (1968年)
  • Both Sides (1970年) ※New Church名義
  • 『C.C.S. (集合意識協会)』 - CCS 1st (1970年) ※CCS名義
  • Alexis Korner (1971年)
  • 『ブートレグ・ヒム!』 - Bootleg Him! (1972年)
  • CCS 2nd (1972年) ※CCS名義
  • 『アクシデンタリー・ボーン・イン・ニューオーリンズ』 - Accidentally Borne in New Orleans (1973年) ※with Peter Thorup、スネイプ
  • 『ライヴ・オン・ツアー・イン・ジャーマニー』 - Live on Tour in Germany (1973年) ※with Peter Thorup、スネイプ
  • The Best Band in the Land (1973年) ※CCS名義
  • Alexis Korner (1974年)
  • Get Off My Cloud (1975年)
  • The Lost Album (1977年)
  • Just Easy (1978年)
  • The Party Album (1979年) ※Alexis Korner and Friends名義
  • Me (1980年)
  • Rocket 88 (1981年) ※ロケット88名義
  • Juvenile Delinquent (1984年)
  • Testament (1985年) ※with Colin Hodgkinson
  • Live in Paris (1988年) ※with Colin Hodgkinson

注釈

出典

引用文献

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/02 08:18 UTC (変更履歴
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