バディベール : ウィキペディア(Wikipedia)

デビッド・ガス・ベルDavid Gus "Buddy" Bell , 1951年8月27日 - )はMLBの元選手(内野手。主に三塁手)。後に監督を務める。右投右打。アメリカ合衆国・ペンシルベニア州ピッツバーグ出身。

父親のガス・ベル、息子のデビッド・ベル、マイク・ベルとともに「親子孫三代メジャーリーグ選手経験者レイ・ブーン(親)、ボブ・ブーン(子)、ブレット・ブーン、アーロン・ブーン(ともに孫)のブーン一家以来、MLB史上2組目。」であり、息子のデビッドとは「親子二代メジャーリーグ監督経験者ジョージ・シスラー、ディック・シスラー親子、ボブ・スキナー、ジョエル・スキナー親子、ボブ・ブーン、アーロン・ブーン親子に次ぐ、MLB史上4組目。」でもある。

人物・来歴

父ガスがパイレーツに在籍していた時に生まれる。のドラフト会議でクリーブランド・インディアンスに指名され、入団。4月15日にメジャーデビュー。当初は外野手で、翌から三塁に転向し、この年のオールスターに初選出を果たす。

オフにトビー・ハラーとのトレードでテキサス・レンジャーズに移籍。移籍初年度のには全162試合に出場して200安打、18本塁打、101打点を記録。ゴールドグラブ賞を獲得し、以後まで6年連続で同賞を受賞した。は自己最高の打率.329で2度目のオールスター出場を果たし、、にも2割9分台の高打率でオールスターに出場。1984年には打率.315・本塁打11・打点83でシルバースラッガー賞を受賞。

途中に、かつて父が在籍していたシンシナティ・レッズに移籍。には自己最多の20本塁打を放ち、秋に日米野球でメジャーリーグオールスターの一員として来日。

途中にヒューストン・アストロズに移籍したが、オフに解雇となる。ただしこの年には球場内外での優れた精神や人柄が評価されて「ルー・ゲーリッグ賞」を受賞。に古巣レンジャーズに復帰したが、開幕から不振が続き、シーズン途中の6月に現役引退した。

引退後、レッズのコーチに就任し、にはインディアンスに移る。にはデトロイト・タイガースの監督に就任し、まで務める。

にコロラド・ロッキーズの監督に就任したが、開幕から6勝16敗の時点で解任された。

からインディアンスのコーチに戻っていたが、5月31日にカンザスシティ・ロイヤルズの監督に就任。

8月1日に、そのシーズン限りでの辞任を発表。理由は成績不振でも球団の決定でもなく、自身がにガンの診断を受けたことで、家族との時間を過ごしたいという意向に基づくものである。(後任監督にはトレイ・ヒルマンが就任した。)

現在は、シカゴ・ホワイトソックスでバイスプレジデントを務めている。

親子孫三代メジャーリーガー

  • 先述の通り父ガスはレッズ等で活躍し、自身も活躍。そして息子デビッド・ベルが1995年に昇格したことでブーン・ファミリーに次ぐ史上2組目の「親子孫三代メジャーリーガー」となった。
  • 孫デビッドが1995年5月3日にメジャーデビューしたのを見届けるかのように、祖父ガスはその4日後5月7日に死去した。
  • 父ガスは通算206本塁打で、バディの通算本塁打201と合わせた407本塁打は、バディ引退時には親子合計の本塁打のメジャー記録だった。のちにブーン親子に抜かれ、現在はケン・グリフィー・シニアと同ジュニアのグリフィー親子がさらに大幅に更新している。
    • 現在ではボビー・ボンズ、バリー・ボンズのボンズ親子が合計1,094本と、ベル親子の記録を大幅に更新している。
  • 祖父ガスは7月4日に、デビッドは6月28日に、それぞれサイクルヒットを記録し、史上初(現時点で唯一)の「祖父と孫がサイクルヒット」を達成している。
    • ゲーリー・ウォード(1980年)とダリル・ウォード(2004年)が史上初(唯一)の親子サイクルヒット達成者となっている。

ベル・ファミリー通算成績

名前現役年主な守備位置試合安打本塁打打点盗塁打率
ガス・ベル(祖父)1950年~1964年外野手1,7411,82320694230.281
バディ・ベル(父)1972年~1989年三塁手2,4052,5142011,10655.279
デビッド・ベル(兄)1995年~2006年三塁手1,4031,23912358919.257
マイク・ベル(弟)2000年三塁手195240.222

詳細情報

年度別打撃成績

CLE1325054664911921191693656113483295.255.310.363.672
1566896318616923714248597150349264713.268.325.393.718
11647142351111151714946138235132914.262.322.352.674
1536195536615020410208596510451617211.271.332.376.708
15966160475170262722160385644324912.281.329.366.695
129538479641402341120464188545516314.292.351.426.777
14260655671157278621862139239104324.282.328.392.720
TEX16272067089200423183021015471030434516.299.327.451.778
1295344907616124417244833140401103916.329.379.498.877
974153604410616110154643301042103306.294.364.428.792
148614537621592721322967540570825013.296.376.426.803
156678618751713531425466350650544824.277.332.411.743
148630553881743651125383212963835421.315.382.458.840
843513133374133410532320433112114.236.308.335.643
CIN67284247285415269136011234202710.219.311.368.679
'85計151635560611282851019668331667314824.229.309.350.659
155655568891582932025375283673454914.278.362.445.807
143597522741481921722270411271313914.284.369.425.794
216354310000103000271032.185.270.185.455
HOU74289269246810171013711011910298.253.301.375.677
'88計953523232778101711140110326203210.241.295.344.639
TEX3490824154001930010700104.183.247.232.479
MLB:18年2405100098995115125144255620136541106557960808368438776255.279.341.406.747
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

内野守備
年度球団一塁(1B)二塁(2B)三塁(3B)遊撃(SS)
試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率
1972CLE--61013021.000-
1973--1541443632244.958-
1974--1151122741531.963-
1975--1531463302529.950-
1976251001.000-1581043302023.956-
1977--1181112531523.960-
1978--1391253551530.970-
1979TEX--1471123641522.96933356529.980
1980--120123282826.98130000----
1981--96662811418.961113011.000
1982--1451313961335.976401001.000
1983--1541233831729.967-
1984--1471293232028.958-
1985--83701921622.942-
CIN--6754105913.946-
'85計--1501242972535.944-
1986-101001.0001511052901028.975-
1987--14293241717.979-
198828210.909-1362412.968-
HOU743014.977-6631114128.924-
'88計951224.964-79371381310.931-
1989TEX171001.000-9312001.000-
MLB1263424.971101001.000218317984925254430.964413669210.981
外野守備
年度球団左翼(LF)中堅(CF)右翼(RF)
試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率試合刺殺補殺失策併殺守備率
1972CLE-63160733.982651143011.000
1973-110001.000110001.000
19771123010.958--
MLB1123010.95864161733.982661153011.000
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞

表彰

  • シルバースラッガー賞:1回(1984年)
  • ゴールドグラブ賞:6回(1979年~1984年)
  • ルー・ゲーリッグ賞:1回(1988年)

記録

  • MLBオールスターゲーム選出:5回(1973年、1980年、1981年、1982年、1984年)

年度別監督成績

年度球団地区年齢その年の満年齢で表記。試合勝利敗戦勝率順位/チーム数備考ポストシーズン勝敗
|rowspan="3"|DETAL 東45歳16253109.3275 / 5 
|46歳1627983.4883 / 5 
|rowspan="1"|AL 中47歳1375285.3805 / 5途中解任
|rowspan="3"|COLNL 西49歳1628280.5064 / 5 
|50歳1627389.4515 / 5 
|51歳22616.2734 / 5途中解任
|rowspan="3"|KCAL 中54歳1124369.3845 / 5途中就任
|55歳16262100.3835 / 5 
|56歳1626993.4265 / 5 
通算:9年1243519724.418  

関連項目

  • メジャーリーグベースボールの選手一覧 B
  • 親子メジャーリーグ選手一覧

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2021/12/07 10:10 UTC (変更履歴
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.

「バディベール」の人物情報へ