小島一慶 : ウィキペディア(Wikipedia)

小島 一慶(こじま いっけい、1944年〈昭和19年〉10月2日 - 2020年〈令和2年〉4月23日)は、日本のフリーアナウンサー。元TBSアナウンサー、司会者。俳人(「玉藻」同人)。

本名の漢字表記は同じだが、名前の読みは「かずよし」である。長崎県長崎市出身。

来歴

母子家庭育ちで週刊現代 1985年3月23日号 p.54 - 58「人間解剖 - 小島一慶の誌上DJ」、本人曰く「貧しかった」週刊宝石 1986年12月19日号 p.204 - 207「人物日本列島 小島一慶」。一家には、旅回りの役者だった祖父、博打打ちで「明烏のおはつ」と呼ばれていた祖母もいた。祖父が時折酒乱で暴れていたことから母は耐えられず別居して、子供のころの小島も身に危険を感じると母の元へ逃げ込んでいたということもあった。

幼稚園時代から演劇に熱中するようになり、また浪曲が好きで、子供の頃は浪曲師か役者になりたいと思っていた。中学入学後はすぐに演劇部に入部、長崎県立長崎東高等学校に在学していた高校生時代も部活は演劇部で、高校で生徒会長になった時には演劇部の予算を4倍にしたことがあった週刊宝石 1990年04月19日号 p.190 - 193「人物日本列島 小島一慶」。

しかし高校3年生のある日に東京に出て来た時に、芸術座で菊田一夫の右腕として演出の仕事をしていたある先輩に会った時に「役者になっても、10年は食っていけないぞ」と言われた時に、貧しかった家庭で育った自分の境遇を考えて「これは辛い」と思い方向転換を決意、「サラリーマンになろう。なるにしても、面白いことが出来るサラリーマンになる」と思うようになる著書『僕も人前ではしゃべれなかった : 口のきき方、つき合い人間学』「快適処世術」の章より。。ラジオドラマの『鞍馬天狗』で芥川隆行のナレーションに魅了されたことがあったことからナレーターになることを考え付いたが、ナレーターがサラリーマンの何物かその時はわからず、更に考えて思い付いたのが、舞台中継もナレーションも出来るだろうとしたアナウンサーだった。アナウンサーを目指すようになったのは、少年時代よく聴いていた『コーセー 今週のベストテン』や『ラ・セーヌ ヒットソングアワー』(ニッポン放送)のことも頭にあったという。

日本大学芸術学部入学後はアナウンス研究会に入会。就職活動ではTBSの他NHK、日本テレビ、フジテレビ、ニッポン放送など総なめにするつもりで受験するも全て不合格、卒業論文の単位だけ残して留年することにし、留年中はTBSでアシスタントディレクターのアルバイトをしていた。そして次の年はTBSだけを受験、合格して入社に至る。

1968年(昭和43年)4月、TBSにアナウンサー13期生として入社(同期には松永邦久・池田園子・石井和子・見城美枝子・郷司淑子・菅原牧子)。深夜放送『パックインミュージック』の火曜日を担当したほか、『一慶・美雄の夜はともだち』のパーソナリティを先輩アナの林美雄と交替で務めたりと、ラジオにおいて精力的に活躍していた。先輩アナの久米宏が『ぴったし カン・カン』を降板した際には小島が引き継いだ。

上司から営業部門への異動が打診されたが、1990年3月にTBSを退社。

TBS退社後はテレビ朝日と専属契約を結び、テレビ朝日専属キャスターとして『ホットライン110番』の司会を務める。しかし1991年、不倫騒動で全番組を降板し小島一慶 コールガール騒動から暴行容疑で告訴まで, 2012年10月23日, 日刊ゲンダイ、長期休養する。

その後はTBSを中心に他局の情報番組・ニュース番組・テレビショッピング番組などにも出演。また、TBSテレビの『どうぶつ奇想天外!』のナレーション、TBSラジオの『明日も元気!』にも出演していたが、婦女暴行容疑で刑事告訴されたことを受け、2008年12月31日で両番組の出演を降板、所属事務所の佐藤企画からも契約満了と同時に退職した。本件は示談が成立し告訴は取り下げられている日刊ゲンダイ - 2012年10月23日。

2014年に復帰。3月には赤坂BLITZでパックインミュージックのイベントを白石冬美と行った谷口隆一, 伝説の深夜放送 パック・イン・ミュージック復活 3月生放送・「ナチチャコ」CDも発売 , 2014.2.14 08:52 , MSN産経ニュース。その後も、古巣のTBSラジオを中心に活動していた。

2020年4月23日午後5時55分、肺がんのため、東京都内の病院で死去フリーアナウンサーの小島一慶さん 肺がんで死去 75歳「ぴったし カン・カン」2代目司会などで人気 - Sponichi Annex 2020年4月26日。。

人物

妻はTBSアナウンサー同期の池田園子。

趣味は麻雀で、大学生の時にアルバイト先で麻雀を覚えて以来病み付きのようになったとのこと。若手の頃は、ディレクターやスタッフ、TBSの在る赤坂の町内会の人達ともよく雀卓を囲んでいたという。また、パチンコ好きなところもある週刊現代 1994年7月11日号 p.46 - 49。

俳句も趣味でレジェンドアナウンサー対談 第3弾ひでたけのやじうま好奇心(ニッポン放送)2017年10月17日更新、2017年12月6日閲覧。 、俳句結社「玉藻」の星野高士に師事小島一慶の俳句で遊ぼう!!東京カルチャーセンター葛西、2017年12月6日閲覧。 、カルチャー教室で講師もしている。

出演番組

TBS

  • ヤングポップス1010(1969年、ラジオ)
  • 日産ミュージックナイター(1969年、ラジオ)
  • ヤングサウンズ・フェスティバル(1970年、ラジオ)
  • ヤングタウンTOKYO(1970年、ラジオ)
  • パックインミュージック(1970年、ラジオ)
  • 深夜版ラジオマンガ「走れダンテス」(TBSラジオ)
  • モーニングジャンボ(1971年、テレビ)
  • TBS今週のベスト10(1973年、ラジオ)ポップス担当
  • 永六輔の土曜ワイドラジオTokyo「人間ばんざい」(1973年、ラジオ)
  • 一慶のヤングポップス(1973年、ラジオ)
  • りりィ一慶サタデーフォーク(ラジオ)
  • 東京赤坂歌謡曲(1974年、ラジオ)
  • 寺内貫太郎一家 第14話(1974年、テレビ)
  • TBS今週のポップスベスト10(1975年、ラジオ)
  • 歌謡新人戦(1975年、ラジオ)
  • 一慶・美雄の夜はともだち(1976年 - 1978年、ラジオ)
  • 三枝・一慶の二人旅(1977年、ラジオ)
  • 森田公一の青春ベストテン(1977年、ラジオ)
  • 飛べ!孫悟空(1977年、テレビ)
  • ロッテ 歌のアルバム 千と一慶生放送(1977年、テレビ)
  • 小島一慶の耳コミランチタイムぴぃぷる(1979年、ラジオ)
  • グランドポップショウ(1979年、ラジオ)
  • ザ・ベストテン(テレビ)ラジオベストテン情報TBSラジオ担当
  • ペア対抗クイズ合戦(1979年、テレビ)
  • JAL・ミュージック・ツアー(1980年、ラジオ)
  • とっておき90分〜ポップスベストテン〜(1981年、ラジオ)
  • サウンド・ストームDjango(1982年、ラジオ)
  • 社長ゲームハイ&ロー(1982年、テレビ)
  • アスカ・ラジオマップ(1983年、ラジオ)
  • ザ・チャレンジャー(1983年、テレビ)
  • 情報デスクToday(1984年、テレビ)
  • ぴったし カン・カン(1984年、テレビ)
  • ラジオマクロス みんなデカルチャー(1984年、ラジオ)※提供ナレーション
  • 一慶の歌謡大放送(1986年、ラジオ)
  • 新まんがなるほど物語(1988年、テレビ)
  • 夜はこれから(1989年、ラジオ)
  • 麻梨子産業株式会社(ラジオ)
  • ザ・ヒットパレード ベストソングブック(ラジオ)

フリー転身後の出演番組(テレビ朝日専属契約→フリーとして)

報道・情報ワイドショー番組

期間番組名役職
1990年4月1990年9月CNNデイブレイクメインキャスター兼『ANNニュースフレッシュ』担当キャスター※いずれも金曜日担当
1991年3月ホットライン110番月・火曜日担当司会

その他

  • こだわりTV PRE★STAGE 月曜日
以下はフリー転身後の出演番組

報道・情報番組

期間番組名役職
1994年4月1995年9月ニュースもぎたて朝一番(テレビ東京)キャスター
1999年10月2007年9月ともちゃん家の5時(山梨放送)北口家の父『いっけい』を肩書きでのレギュラー出演

バラエティ・紀行関連・ラジオ番組・その他

  • おまたせ一慶まっぴるま!(TBSラジオ)
  • 自然がいちばん!地球塾(TBSテレビ)
  • 週刊有線カウントダウン(1994年4月 - 2000年9月、TBSラジオ)
  • ザ・ワイドショー(日本テレビ)
  • おもしろ倶楽部(テレビ岩手)
  • どうぶつ奇想天外!(TBSテレビ)ナレーション
  • バリキン7 賢者の戦略(1997年、TBSテレビ)ナレーション
  • アステラス製薬 明日も元気!(TBSラジオ)
  • 日本有線大賞ラジオ実況(TBSラジオ)
  • 日本レコード大賞ラジオ実況(1999年 - 2007年、TBSラジオ)
  • はぴねすくらぶテレビショッピング(長時間バージョン)
  • ともちゃん家の5時(山梨放送)毎週土曜日
  • 動物オリンピック(NHK Eテレ)
  • オジサンズ11 (日本テレビ) ※準レギュラー

出演映画

  • 北京原人 Who are you?(1997年)江戸良一 役
  • EKOEKO AZARAK エコエコアザラク(2001年)司会者 役

音楽

出演映像作品

  • 一慶・泰葉のTHE VHD WORLD(制作協力:パック・イン・ビデオ、制作・著作:日本ビクター。1986年にVHDで発表。非売品)

ビブリオグラフィ

著書

  • 僕も人前ではしゃべれなかった : 口のきき方、つき合い人間学(1988年、文化創作出版〈マイブック〉)
  • 結婚ショートスピーチ集 : 心にのこる!すぐに使える実例110 90秒・120秒(1991年、徳間書店〈トクマのP&Pブックス〉)

関連項目

  • 小西克哉
  • 林美雄
  • 松宮一彦
  • 生島ヒロシ
  • 浦口直樹同じ長崎県長崎市出身の小島の後輩アナウンサーであった
  • 九州鉄道記念館 - 本館1Fジオラマ「九州の鉄道大パノラマ」演出時のナレーションを担当。

参考文献

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/03/24 02:46 UTC (変更履歴
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.

「小島一慶」の人物情報へ