杵屋六左衛門 : ウィキペディア(Wikipedia)

十四代目 杵屋 六左衛門(じゅうよだいめ きねや ろくざえもん 1900年(明治33年)10月6日 - 1981年(昭和56年)8月23日)は、江戸長唄の十四世宗家家元。重要無形文化財保持者(人間国宝)。本名は杵屋 安彦(きねや やすひこ)。父の代までは三味線方の家系だったが、彼の代から唄方に転向した。

来歴

  • 1900年(明治33年)10月6日 - 東京都中央区日本橋に十三代目杵屋六左衛門(寒玉)の長男として生まれる。
  • 1911年(明治44年) - 十四代目杵屋喜三郎を襲名。
  • 1916年(大正5年) - 十四代目杵屋六左衛門を襲名、杵屋十四世宗家家元になる。唄方に転向し、四代目吉住小三郎(慈恭)に師事。
  • 1927年(昭和2年) - 帝国劇場邦楽部長に就任( - 1931年)。
  • 1944年(昭和19年) - 旧制東京音楽学校教授に就任。
  • 1945年(昭和20年) - 長唄協会会長に就任(後に名誉会長)。
  • 1958年(昭和33年) - ブリュッセル万博に文化使節として参加。
  • 1974年(昭和49年) - 重要無形文化財保持者に各個認定される(いわゆる人間国宝)。
  • 1981年(昭和56年)8月23日 - 死去、満80歳。

新橋芸妓組合の長唄の師匠として、「東をどり」の新作舞踊の作曲も手掛ける。

受章等

  • 受賞
    • 1956年 - 文部大臣賞
    • 1957年 - 第10回毎日演劇賞音楽賞(東をどり「母を恋ふる記」の作曲)
    • 1958年 - 第13回毎日映画コンクール音楽賞(『楢山節考』)
    • 1961年 - 日本芸術院賞
  • その他
    • 1966年 - 日本芸術院会員
    • 1974年 - 人間国宝

作曲

  • 『大江山酒呑童子』
  • 『能阿』
  • 『母を恋ふるの記』
  • 『壇の浦』

他400曲あまりを作曲する。また映画『楢山節考』の音楽も手がけている。

家族

  • 長男 十五代目杵屋喜三郎(唄方、人間国宝)
  • 次女 十五代目杵屋六左衛門

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/11/25 17:00 UTC (変更履歴
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