山元護久 : ウィキペディア(Wikipedia)
山元 護久(やまもと もりひさ、1934年〈昭和9年〉9月19日 - 1978年〈昭和53年〉4月22日)は、京都府出身の放送作家、児童文学者。
経歴
日本画家の山元桜月の私生児として京都に生まれる。早稲田大学第一文学部独文科在学中から、早大童話会より改名した少年文学会に所属。同会からの派生団体では『小さい仲間』のほか、小沢正と創刊した童話研究誌『ぷう』に参加。
早稲田大学卒業後放送作家となり、童話や絵本、子供向けテレビ番組で活躍。特に井上ひさしとの共作『ひょっこりひょうたん島』が人気を呼んだ。
1976年4月から『おかあさんといっしょ』の人形劇『ゴロンタ劇場』の原作・脚本を担当していた。しかし、放送期間中の1978年4月22日、仕事の打ち合わせ中に脳出血で43歳で急逝。
作品
台本構成
- 井上ひさしとの共作
- 『ひょっこりひょうたん島』
- 『アンデルセン物語』(東映劇場用アニメ版)
- 『長靴をはいた猫』
- 『ネコジャラ市の11人』(山崎忠昭と三人の共作)
- 『忍者ハットリくん』(テレビドラマ版。共作ペンネームは服部半蔵)
- 『ピュンピュン丸』(共作ペンネームはエンリコ・トリゾーニ)
- 山元の単独執筆
- 『アリババと40匹の盗賊』
- 『おかあさんといっしょ』
- 『できるかな』
- 『ママとあそぼう!ピンポンパン』
著書
- 『はしれロボット』(斎藤とおる絵、小峰書店、創作幼年童話) 1962
- 『NHKひょっこりひょうたん島』全4巻(井上ひさし共著、川本哲夫絵、日本放送出版協会) 1964 - 1965
- 『それゆけねずみたち』(司修絵、あかね書房 、日本の創作幼年童話) 1969
- 『長靴をはいた猫』(井上ひさし共文、東映動画作、小学館、小学館の絵文庫) 1969、のち復刊ドットコムより再刊
- 『ぼくらの夏 : 民族を結ぶ物語』(共著、関英雄等編、鈴木義治等絵、小峰書店、現代日本の童話) 1970
- 『のりものはかせのほん』(加藤晃制作、あかね書房、つくるほん) 1970
- 『かいぞくのほん』(加藤晃制作、あかね書房、つくるほん) 1970
- 『はつめいはかせのほん』(加藤晃制作、あかね書房、つくるほん) 1970
- 『たんけんかのほん』(加藤晃制作、あかね書房、つくるほん) 1970
- 『おふろ』(加藤晃え、フクインカン、スーパーブックス) 1970
- 『ピストルをかまえろ』(池田竜雄え、小峰書店、こみね幼年どうわ) 1970
- 『アリババと40人の盗賊』(東映動画作品、小学館、小学館の絵文庫) 1971
- 『ネコジャラ市の11人』(井上ひさし共原作、上地ちづ子文、谷口健雄絵、講談社、カラーテレビ版名作絵ばなし) 1971
- 『いたずらきかんしゃゆうだちせんたくや』(北田卓史他絵、団伊玖磨他監修、小学館、こどものメロディー) 1971
- 『図解 冒険ハンドブック』(枝常弘等絵、講談社、少年少女講談社文庫) 1973
- 『そのてにのるな! クマ』(枝常弘え、学習研究社、新しい日本の童話シリーズ) 1973
- 『あいうえお : もじのえほん』(やまもともりひさ名義、むらかみつとむえ、あかね書房) 1974
- 『えほんあいうえお』(やまもともりひさ名義、むらかみつとむえ、あかね書房) 1974
- 『さーかす 1・2・3』(やまもともりひさ名義、むらかみつとむえ、あかね書房、かずのえほん) 1975
- 『ちびくろサンボ』(赤坂三好絵、小学館) 1975
- 『まる・さんかく・しかくさん』(やまもともりひさ名義、むらかみつとむえ、あかね書房、かたちのえほん) 1976
- 『ことばあそび : あいうえおうのぼうけん』(やまもともりひさ名義、かとうあきらえ、主婦と生活社、知識絵本) 1976
- 『雨はまちかどをまがります』(佐々木マキえ、理論社、おはなしBook) 1976
- 『こぶとりじいさん』(村上豊え、高橋書店、日本むかしばなし) 1977
- 『かたかなアイウエオ : もじのえほん』(やまもともりひさ名義、むらかみつとむえ、あかね書房) 1977
- 『そばかすみっこのぼうけん』(加藤晃絵、ポプラ社、ポプラ社のともだち文庫) 1978
- 『けいじ・ぶちゃねこドラのこのなぞをとけ』(やまもともりひさ名義、かとうあきらえ、旺文社、旺文社こどもの本) 1978
- 『なまいきスリッパ』(ふるかわひでお絵、太平出版社、太平ようねん童話、おはなしワンツースリー) 1981
- 『かいぞくふとっちょジェイク』(北田卓史絵、ひさかたチャイルド、ひさかたメルヘン) 1982
- 『がんばれねずみたち』(高橋透絵、ひさかたチャイルド、ひさかたメルヘン) 1982
- 『ひょっこりひょうたん島』全13巻(井上ひさし共著、筑摩書房、ちくま文庫) 1990
- 『ひょっこりひょうたん島 : ものがたり絵本』(井上ひさし共原作、武井博文、高瀬省三絵、日本放送出版協会) 2003
翻訳
- 『宝島』(スティーブンスン原作、世界文化社、少年少女世界の名作 第14巻) 1970
- 『ぼくらはめいせんしゅ』(ケスラー、旺文社、旺文社こどもの本) 1977
作詞
- 「12月だもん」(作曲:山本直純)
- 「ひみつのアッコちゃん」 - 井上ひさしとの共作(作曲:小林亜星)
- 「ミスター・アンデルセン」 - 井上ひさしとの共作(作曲:宇野誠一郎)
- 「キャンティのうた」 - 井上ひさしとの共作(作曲:宇野誠一郎)
- 「ズッコのうた」 - 井上ひさしとの共作(作曲:宇野誠一郎)
- 「エッちゃん」(作曲:宇野誠一郎)
- 「ピンポンパンのうた」(作曲:渡辺岳夫)
- 「ピンクの貯金箱」(作曲:服部克久)
- 「かぜよふけふけ」(作曲:小森昭宏)
- 「とんちんかんちん一休さん」(作曲:宇野誠一郎)
- 「ピンポンパンだよ!ピン」(作曲:渡辺岳夫)
- 「そばかすつけた女の子」(作曲:服部克久)
- 「あつまりましたよッ!ピンポンパン」(作曲:服部克久)
関連項目
- 日本の小説家一覧
- 児童文学作家一覧
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/01/28 00:46 UTC (変更履歴)
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