フアン・ディエゴ : ウィキペディア(Wikipedia)

フアン・ディエゴ・クアウトラトアツィンJuan Diego Cuauhtlatoatzin 1474年 - 1548年)は16世紀メキシコのインディオの農夫。グアダルーペの聖母の出現の幻視者。フアン・ディエゴは50歳の頃、キリスト教の洗礼を受けた。

生涯

1531年12月9日、フアン・ディエゴは教会に行く途中、テノチティトラン(現在のメキシコシティ)付近のテペヤクの丘で不思議な女性の姿を目にした。その女性は自分と同じインディオの姿であった。

女性は聖母マリアと名乗り、フアン・ディエゴに「この丘に聖堂」を建てるように告げ、また病身の親戚の回復も告げた。事実、親戚は病から回復した。彼は教会の長上に伝えた。しかし教会の司教、聖職者らは彼の話を信じていなかった。フアン・ディエゴは司教から出現の証拠を示すように言われた。

困ったフアン・ディエゴはテペヤクの丘に戻り、聖母に経緯を話した。

すると聖母はフアン・ディエゴにバラを摘むよう伝えた。彼は丘を見渡すと、ばらが咲いていた。当時のメキシコシティ周辺にはバラは自生していなかった。

彼はばらを摘み、自分が羽織っていたリュウゼツランの繊維で作ったマントに包み、司教ら届けた。

フアン・ディエゴは教会の床にマントを広げると、そこに彼が見た聖母が描かれていた。司教らは驚き、フアン・ディエゴが見た聖母の出現を本物と認めた。

その噂は人々に伝わり、テペヤクの丘に大聖堂が建立されフアン・ディエゴは自分の体験を人々に伝えた。

1548年、死去。2002年、教皇ヨハネ・パウロ2世によって列聖された。

関連項目

  • 聖母の出現

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/04 10:09 UTC (変更履歴
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