ウルフ : ウィキペディア(Wikipedia)
『ウルフ』(原題: Wolf)は、1994年のアメリカ映画。脚本のジム・ハリソンが狼化妄想症を患ったという経験が、ストーリーに反映されている。
あらすじ
満月の夜、中年の編集者:ウィルは車で狼を轢いてしまい、道路脇に遺骸を移動させようとしたところ、生きていた狼に手を噛まれ、狼はそのまま逃げ去ってしまった。
ウィルは、出版社の社長から自邸のパーティに招かれ、左遷を言い渡される。後任は彼の部下で、若いスチュアートだった。ショックからか、ウィルは体調不良を感じたところ、社長令嬢のローラがそれを助けた。孤独なローラとの間に、心の交流が生まれる。
帰宅後、丸一日眠ったウィルは、視力・聴力が良くなり、仕事の能率も大幅に上がった。若々しくなったことで自信をつけたウィルは、スチュアートの裏切りに、いよいよ反撃する。ところが、鋭敏になった嗅覚によって、ウィルは妻:シャーロットとスチュアートの不倫関係に気が付く。スチュアートを噛み、妻とは別居しホテルに移り住んだ。そして、左遷を撤回させ、スチュアートを逆に追い落とし、自らクビを言い渡す。
ローラとは親密になるが、ウィルは自分の動物的な行動や、夜の記憶が無いことを不安に感じるようになる。そこで、人狼研究の専門家を訪ね、変身を妨げる護符を譲り受ける。
そんな中、シャーロットが殺害される。ローラと一夜を過ごしたウィルには鉄壁のアリバイがあるはずだった。警察の聴取に応じようとしたローラは、署で会ったスチュアートの様子を見て、全てを悟る。
登場人物
- ウィル・ランダル
- 演 - ジャック・ニコルソン
- 中年の編集者。狼に噛まれたことで体質が変化する。
- ローラ・アルデン
- 演 - ミシェル・ファイファー
- 社長令嬢。
- スチュアート・スウィントン
- 演 - ジェームズ・スペイダー
- ウィルの後任。シャーロットと不倫している。
- シャーロット・ランダル
- 演 - ケイト・ネリガン
- ウィルの妻。
- ブリッジャー
- 演 - リチャード・ジェンキンス
- 刑事。
- レイモンド・アルデン
- 演 - クリストファー・プラマー
- 出版社を買い取った男。
- ビジャブ・アレセアス
- 演 - オム・プリ
- 博士。
キャスト
役 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
ソフト版 | テレビ朝日版 | ||
ウィル・ランダル | ジャック・ニコルソン | 小林修 | 石田太郎 |
ローラ・アルデン | ミシェル・ファイファー | 島本須美 | 勝生真沙子 |
スチュアート・スウィントン | ジェームズ・スペイダー | 金尾哲夫 | 宮本充 |
シャーロット・ランダル | ケイト・ネリガン | 一柳みる | 弥永和子 |
ブリッジャー刑事 | リチャード・ジェンキンス | 福田信昭 | 池田勝 |
レイモンド・アルデン | クリストファー・プラマー | 中村正 | 納谷悟朗 |
メアリー | アイリーン・アトキンス | 森ひろ子 | 藤夏子 |
ロイ | デヴィッド・ハイド・ピアース | 宮本充 | 田原アルノ |
ビジャブ・アレセアス博士 | オム・プリ | 千葉耕市 | 田村錦人 |
医師 | ロン・リフキン | 小島敏彦 | 出演シーンカット |
モード・ワギンス | 火野カチコ | 磯辺万沙子 | |
ウェイド刑事 | 秋元羊介 | 伊藤和晃 | |
ジョージ | ピーター・ゲレッティ | 小山武宏 | |
ゲイリー | スチュワート・J・スリー | 秋元羊介 | |
その他 | 翠準子沢海陽子定岡小百合中澤やよい岩田安生小形満大川透小野英昭 | 中田和宏中博史檀臣幸松本大坪井智浩小野未喜津村まこと | |
演出 | 佐藤敏夫 | 福永莞爾 | |
翻訳 | 木原たけし | たかしまちせこ | |
調整 | 熊倉亨 | 高橋久義 | |
効果 | VOX | ||
プロデューサー | 吉岡美惠子 | 圓井一夫山川秀樹 | |
制作担当 | 神部宗之菊地由香 | ||
制作 | 東北新社 | グロービジョン | |
- テレビ朝日版:初放送1997年8月31日 『日曜洋画劇場』 21:02-23:09
日本語版スタッフ
受賞・ノミネート
賞 | 部門 | 受賞者 | 結果 |
---|---|---|---|
グラミー賞 | 映画・テレビサウンドトラック部門 | エンニオ・モリコーネ | ノミネート |
サターン賞 | ホラー映画賞 | ノミネート | |
主演男優賞 | ジャック・ニコルソン | ノミネート | |
主演女優賞 | ミシェル・ファイファー | ノミネート | |
助演男優賞 | ジェームズ・スペイダー | ノミネート | |
脚本賞 | 、 ウェズリー・ストリック | 受賞 | |
メイクアップ賞 | リック・ベイカー | ノミネート |
備考
当初ローラ役にはシャロン・ストーンがあてられていたが、ストーンが降板したため、最終的に ミシェル・ファイファーが演じることとなった
試写会におけるエンディングの評判がよろしくなく、撮り直しになったため、この映画の公開は当初の予定より6か月から8か月ほど遅れた。
出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/08/23 11:02 UTC (変更履歴)
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