米インディーズ映画界で活躍するフィルムメーカー。ニューヨーク大学映画学科卒業後、2000年にデビュー作「Four Letter Words(原題)」(00)を発表。監督第4作「チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密」(12・日本劇場未公開)でインディペンデント・スピリット・アワードのロバート・アルトマン賞を受賞する。3台のiPhoneのみで撮影したことで話題を呼んだ「タンジェリン」(15)は同賞で作品賞、監督賞を含む4部門にノミネート。続く「ザ・フロリダ・プロジェクト(原題)」(17)も高く評価され、ウィレム・デフォーがゴールデングローブ賞などの助演男優賞に軒並みノミネートされるなど広く注目を浴びた。ほぼ全作品で、製作、監督、脚本、撮影、編集を兼ねている。
米アリゾナ州出身。11歳で子役としてTVドラマに出演し始め、アニメ作品の声優業を経て、「サーティーン あの頃欲しかった愛のこと」(03)でスクリーンデビューを果たす。以降、俳優として映画「サンダーバード」(04)、「マーサ、あるいはマーシー・メイ」(11)や大ヒットTVシリーズ「24 TWENTY FOUR」シーズン5(06)などに参加。
長編監督デビュー作「シークレット・オブ・モンスター」(15)でベネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門監督賞を受賞し、続く「ポップスター」(18)は同映画祭のコンペティション部門に出品される。
エイドリアン・ブロディを主演に迎えた長編第3作「ブルータリスト」(24)でベネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。アカデミー作品賞、監督賞ほか10部門にもノミネートされた。
米カリフォルニア芸術大学を卒業後、ディズニー・アニメーション「オリバー ニューヨーク子猫ものがたり」(88)で脚本家としてキャリアをスタート。その後、コロンビア大学スクール・オブ・アーツでミロス・フォアマンに師事する。初監督作「君に逢いたくて」(95)でサンダンス映画祭の監督賞を受賞するなど、高く評価される。「17歳のカルテ」(99)ではアンジェリーナ・ジョリーにアカデミー助演女優賞、「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」(05)ではリース・ウィザースプーンに同主演女優賞をもたらした。その後も、西部劇からロマコメ、スリラーまで多彩なジャンルの作品を監督。マーベル・コミックスの人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公にしたシリーズ第2弾「ウルヴァリン:SAMURAI」(13)の監督に起用され、シリーズ最終章「LOGAN ローガン」(17)では、監督・製作総指揮・共同脚本を兼ね、スーパーヒーロー映画として史上初めてアカデミー脚色賞にノミネートされた。
仏パリ出身。父は脚本家ミシェル・オーディアール。10代の頃は教師を目指していたが、大学生の時に映画の編集助手になり、ロマン・ポランスキー監督の「テナント 恐怖を借りた男」(76・日本劇場未公開)などに携わる。その後、脚本家に転向し、クロード・ミレール監督の「死への逃避行」(83)では、父ミシェルと共同で脚本を執筆した。初長編監督作「天使が隣で眠る夜」(94)でセザール賞の新人監督賞を受賞、続く「つつましき詐欺師」(96・日本劇場未公開)でカンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞した。米映画「マッド・フィンガーズ」をリメイクした「真夜中のピアニスト」(05)はベルリン国際映画祭に出品され、09年の「預言者」(09)でカンヌの審査員特別グランプリを受賞する。その他「リード・マイ・リップス」(01)や「君と歩く世界」(12)など全ての監督作で脚本も手がけている。
Photo:Getty Images/ロイター/アフロ
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