妻夫木聡、魂の叫び「なんくるないで済むかぁ! なんくるならんどぉ!!」 映画「宝島」本予告公開
2025年7月23日 07:00

大友啓史監督(「るろうに剣心」シリーズ、「レジェンド&バタフライ」)がメガホンをとった映画「宝島」の本予告編が、このほど公開された。
原作は、戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描き切った真藤順丈氏による同名小説。妻夫木聡のほか、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太らが共演し、アメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描き出す。
本予告の冒頭は、1952年、沖縄がアメリカだった時代に、米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちの勇ましい姿が映し出される。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見るリーダーのオン(永山)は、彼らにとっての“誇り”だった。そのコザの英雄オンが失踪して20年――。かつてオンとともに自由を追い求めた幼馴染の3人、主人公のグスク(妻夫木)は刑事に、ヤマコ(広瀬)は教師に、レイ(窪田)はヤクザとなり、それぞれの道を歩み出す。
激動の時代、過酷な運命に立ち向かう彼らの正義と覚悟が交錯した先には、レイに銃口を向けられるグスクの姿が……。さらに映像のラストには、大迫力のコザ暴動のシーンが映し出される。観る者をその渦中へ引き込むほどの圧倒的な臨場感と緊迫感が漂うなか、「なんくるないで済むかぁ!なんくるならんどぉ!!」と振り絞るグスクの魂の叫びが胸に迫る。
完成した映画を観た妻夫木は、「圧倒されて、立ち上がれなかった。鼓動みたいなものが、ドクンドクンと動き出すのが聞こえた気がした。俺たちはここにいるんだ、生きてるんだという魂の叫び。人の生きる力をまじまじと感じさせられた」と語り、大友監督は「世界には、声にならない声が溢れている。その声を届けたい、心の奥底にある叫びと想いを表現したいと思った」と本作に込めた想いを話している。
その想いを直接会って届けるべく、妻夫木と大友監督は「宝島」全国キャラバンを敢行中。物語の舞台である沖縄を皮切りに全国を飛び回りながら、2人が訪れたエリアは先週までで10都市に達した。
妻夫木は各地で観客からの感動の声、熱い感想を直接受け取りながら「映画に共感・共鳴してくれて皆さんが家族になっていく感覚。映画はすでに完成しているけれど、皆さんに観ていただくことで何かが変わって、今もなお映画が成長している気がする。今一度、人の力を、映画の力を信じたいと思った」と熱いまなざしで思いの丈を述べていた。
2人の滾る想いを乗せて、全国キャラバンは映画公開に向けてまだまだ続いていく。
「宝島」は、9月19日から全国公開。
(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会
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