スペイン・バスク、ミシュラン常連店の革新的な料理誕生プロセスを映す「ムガリッツ」9月公開
2025年6月24日 12:00

世界屈指の“異端の名門“との呼び声も高い、スペインの有名店ムガリッツの革新的な料理の誕生プロセスを追ったガストロノミック・ドキュメンタリー「MUGARITZ. NO BREAD NO DESSERT」が「ムガリッツ」の邦題で、2025年9月に日本公開される。併せて、本予告映像及びシーン写真1点が披露された。
スペイン・バスク地方、ガストロノミーの中心地。ミシュランガイドに「レストランを超えた存在」と評され、2つ星を獲得した名門<ムガリッツ>の名前は、21世紀に入る頃から、業界で大きな注目を浴び始めた。グラスなどを並べずアーティスティックなオブジェだけを載せたテーブル、カトラリーを排して手や舌を直接使って味わう一皿など、その革新的な厨房に潜入したカメラは、研究開発チームやシェフたちが実験的な料理を作り上げるメニュー開発の様子に密着する。
ムガリッツは、毎年11~4月の6か月間は休業し、この期間はスタッフ総出で、メニュー開発に専念する。その年に誕生した料理が翌年以降に提供されることはなく、革新的なメニューはつねに更新され続ける。監督は、「REC」シリーズなどのホラー作品で知られるパコ・プラサ氏。もともとムガリッツの熱心なファンだった彼が、その創造の秘密を解き明かすべく厨房に潜入、ついにその全貌が明かされる。なお、本作は第72回サン・セバスティアン国際映画祭カリナリーシネマ部門・ベストフィルムを受賞している。
ムガリッツのオーナーシェフはアンドニ・L・アドゥリス。革新的な料理法や「分子ガストロノミー」を先駆けて取り入れ、世界中の料理界に大きな影響を与えた有名な三つ星レストラン<エル・ブジ>など、名だたるレストランで修行後、1998年3月にムガリッツを開店。なお、6カ月もの月日をかけて完成したメニューは、シーズンが終わると、まるで祭りのようにすべて火を放たれるという。ユニークな料理は何一つ再現不可能という理由からだ。翌年ゼロから再出発し、定番となる料理はない。なぜなら「驚き」とは定義上、予測不能でなくてはならないからだという。
本予告は、ムガリッツの研究開発チームが、半年かけて新メニューを開発する様子を捉えたもの。この年、オーナーシェフのアドゥリスから出されたテーマは“目に見えぬ物“。「発酵は目に見えない」「養蜂は?」チームから次々と飛び出すアイデアと言葉。そのキーワードを手がかりにアドゥリスは<骨><白子><ひまわり><ミチェロンゴ><ディオス(神)>などのシンボリックなイラストを描き起こして壁一面を “アイデア“で埋め尽くすが、それでもまだ足りない――。
そして、まるで実験のような料理プロセスと、そこから生み出されるアートの結晶のような数々のメニューが絶え間なく映し出される。アドゥリスはアルゴリズムに頼らず「人を驚かせ、感動させ、怒りまで与えるメニュー」を生み出すため「全てを試して最高を選ぶ」。アンドニの哲学はどのようにして“皿“に並ぶのか。まるで新しい芸術が生まれる瞬間に居合わせるような、圧倒的高揚感が映し出された映像となっている。
9月よりシネスイッチ銀座ほか全国公開。
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