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【第78回カンヌ国際映画祭】クリステン・スチュワート、スカーレット・ヨハンソンら俳優による監督作品が高評価

2025年5月25日 02:45

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クリステン・スチュワートとイモージェン・プーツ
クリステン・スチュワートとイモージェン・プーツ
写真:REX/アフロ

今年の第78回カンヌ国際映画祭では、若手俳優による監督作品も目立つ。コンペティションではフランスの俳優、アフシア・エルジの「La Petite dernière」、ある視点部門ではクリステン・スチュワートの「The Chronology of Water」、スカーレット・ヨハンソンの「Eleanor the Great」、ハリス・ディキンソンの「Urchin」が並んだ。

俳優がキャリアを積んだのちメガホンを握るのは珍しくはないが、近年はそれがどんどん早くなってきている印象だ。しかもそれぞれ作品のカラーや主張がはっきりしているのが頼もしい。

エルジは本作がすでに長編4作目に当たる。移民家庭の17歳の主人公が、パリで学生生活を送るなかでこれまで想像もしなかった別の世界を垣間見る。主人公の心情が堅実で丁寧な演出により浮き彫りにされ、高評価を得ている。

スチュワートは短編に続き今回が初長編。父親からの性的虐待を受けてきたヒロインが、成人してからも精神的なトラウマを抱え、その影響が及ぼす傷を見つめる。

スチュワートの独創性はむしろ映像表現にある。肉体的な感覚を、観ている者に彷彿させるような荒々しさをもった表現、サウンドをともなった演出が、観る者を高みから引き摺り下ろすような強さがある。

一方、ヨハンソンはこれが初長編ながらベテランのような円熟した語り口を見せた。長年、苦楽を共にしてきた盟友を失い孤独になった80代のエレノアが、若いジャーナリスト志望の学生と出会い、交流を深める。新たに生きる楽しみを見出すなかで、ふと成り行きで「ホロコーストの生還者」という体験談を口にしてしまうものの、じつはそれは彼女自身ではなく亡くなった友の身の上に起こったことだった、という物語。ときにユーモアを込めながらも、孤独な老人の心情を細やかに掬い取り、成熟と深みを感じさせる。

ディキンソンはロンドンを舞台に、職なし家なしの放浪生活を送る青年の葛藤を見つめる。境遇はまったく異なるものの、自身のパーソナルな思いが込められた作品なのだとか。酒やドラッグの誘惑から抜け出せず、ルーザーとして生きる人間がますます社会の辺境に追いやられる悪循環を描き、主演のフランク・ディランがある視点部門の男優賞に輝いた。(佐藤久理子)

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