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蔦哲一朗監督「黒の牛」、第26回全州国際映画祭でNETPAC賞 Q&A付上映即完売、坂本龍一楽曲使用経緯も明かす

2025年5月8日 13:00

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第26回全州国際映画祭、授賞式の模様
第26回全州国際映画祭、授賞式の模様

蔦哲一朗監督の長編第2作「黒の牛」が、韓国・全州で開催中の第26回全州国際映画祭で特別賞のNETPAC賞を受賞した。

全編フィルム撮影にこだわり8年の歳月をかけ完成させた「黒の牛」は、禅に伝わる悟りまでの道程を十枚の牛の絵で表した「十牛図」から着想を得た物語。主演はツァイ・ミンリャン監督作品で知られるリー・カンション田中泯が禅僧を演じ、音楽は生前参加を表明していた坂本龍一の楽曲を使用。撮影も長編劇映画では日本初となる70ミリフィルムを一部使用している。

NETPAC賞は、アジア映画と映画製作者への理解と評価を促進する世界的組織が主催するNETPACによる賞で、コンペティション部門以外の作品の中で最も優秀なアジア映画に贈られる。5月6日の授賞式出席がかなわなかった蔦監督の代わりに、映画祭プログラマーが賞を受け取った。

映画祭会期中、蔦監督と共同脚本の久保寺晃一が登壇したQ&A付きの上映は、チケット発売後すぐにソールドアウトと高い関心を集めた。5月4日の韓国初上映後のQ&Aでは、まず最初に2023年3月に死去した坂本龍一さんの音楽についての質問が寄せられた。

蔦監督は生前の坂本さんと実際に会うことはできなかったそうだが、「映画のパイロット映像を坂本さんに見ていただく機会があり、すごく気に入ってくださって。これが長編映画として撮れることになった際には、音楽を作ってくださる、そういうお話になっていました。しかし、残念ながら2023年3月頃、この映画が撮り終わった時に、坂本さんは亡くなられてしまって、一緒に作業することはかないませんでした。そういった状況の中で、ご親族の好意で、坂本さんの既存曲をこの映画のために使わせていただきました」と経緯を明かす。

「もし、坂本さんと一緒に映画を作れたら……とイメージしていたのは、今回の映画は雨音など環境音の表現が多いので、アンビエント音楽のような感じでお願いしたい、そういう希望がありましたが、実際には、亡くなられる前にリリースされた『12』というアルバムの最初の曲を使わせていただきました。色々聴かせていただいた中で、僕の中でこの曲が映画の世界観に合っているなと思いました。ただ、劇中には使わず、オープニングとエンドロールで使わせていただきました。坂本さんの音楽が、この映画を包み込んでくれているような感じです。まるで絵画の額縁のような形で、僕たちの映画をより豪華にしてくださったと思います」と、楽曲が作品にもたらした影響も語った。

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そのほか、観客から映像のこだわりや音響効果、牛の演技についてまで様々な質問が寄せられた。「十牛図」を題材にした理由について蔦監督は「まず、映画をすべてフィルムで撮りたいというモチベーションがありました。そして、僕は牛の神々しさ、神聖な感じに魅力を感じていたこともあります。今回は白黒で撮影することに決まって、黒光りした牛を撮るとビジュアル的にもどうなるか……そんな好奇心もありました。そして、『十牛図』に出合い、その普遍性、すべての映画当てはまるような要素や、人間の人生そのもの、さらには宇宙の神秘のすべてを含んでいるようなコンセプトだと思い、これを元に映画を作ったらどうなるのだろうか? と、まずは自分が見てみたかった映像を考えていきました」と説明した。

脚本を担当した久保寺は、「2017年に最初のライティングを始め、8年がかりでこの映画に携わり続けてきましたが、一貫して主人公が話さないのです。そこが重要だったので、セリフがない中で俳優の動きで表現をするというプランニングに非常に苦労しました」と振り返った。「黒の牛」は、2026年1月日本公開予定。

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