戦時下満洲、開拓団を救うためソ連軍に差し出された女性たちの物語「黒川の女たち」7月12日公開
2025年4月23日 13:00

戦時下の満州で、犠牲となった女性たちについてのドキュメンタリー「黒川の女たち」が、7月12日公開される。
80年前の戦時下、国策のもと実施された満蒙開拓により、中国はるか満洲の地に渡った開拓団。日本の敗戦が色濃くなる中、突如としてソ連軍が満洲に侵攻した。守ってくれるはずの関東軍の姿もなく満蒙開拓団は過酷な状況に追い込まれ、集団自決を選択した開拓団もあれば、逃げ続けた末に息絶えた人も多かった。そんな中、岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るために、敵であるソ連軍に助けを求めた。しかしその見返りは、数えで18歳以上の女性たちによる接待だった。接待の意味すらわからないまま、女性たちは性の相手として差し出されたのだ。
帰国後、女性たちを待っていたのは労いではなく、差別と偏見、誹謗中傷。同情から口を塞ぐ村の人々。込み上げる怒りと恐怖を抑え、身をひそめる女性たち。身も心も傷を負った女性たちの声はかき消され、この事実は長年伏せられてきた。しかし、幾重にも重なる加害の事実と、犠牲の史実を封印させないために、黒川の女性たちは手を携える――。

2013年、公の場でこの事実を明かした女性たちのオーラルストーリーを丁寧に紡ぐドキュメンタリー。「ハマのドン」を監督した松原文枝監督のドキュメンタリー映画第2作で、大竹しのぶがナレーションを担当する。7月12日からユーロスペース、新宿ピカデリーほか全国順次公開。
映画の中で、佐藤ハルエさんがひ孫の赤ちゃんに「笑った、笑った」と満面の笑みを浮かべて喜ばれて、手を合わせるシーンが大好きなんです。この世界に生まれて来てくれて有難うという気持ちが伝わって来て、いつまでもそういう時代が続いて欲しいなと願います。自分たちの孫やひ孫が幸せであり続けるために。過去をきちんと知り、未来を考えることをしなくてはいけないと思います。
――大竹しのぶ
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