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宇和川輝監督長編デビュー作「ユリシーズ」公開決定 マドリード、バスク、岡山――3つの土地で撮影された追憶の物語

2025年4月23日 14:00

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ポスタービジュアル
ポスタービジュアル
Ⓒikoi films 2024

マルセイユ国際映画祭、サン・セバスチャン国際映画祭、東京フィルメックス、全州国際映画祭など世界の映画祭に選出された、宇和川輝監督の長編デビュー作「ユリシーズ」の劇場公開が決定した。ポスタービジュアル、場面写真、英文学者の小川公代らからのコメントが公開された。

宇和川監督は、ラドゥ・ジュテ、マティアス・ピニェイロマリアノ・ジナスら映画史の最前線で活躍する映画作家を講師に迎え、先鋭的な映画作家育成プログラムによって世界中から注目されるスペイン、サン・セバスチャンのエリアス・ケレヘタ映画学校(Elías Querejeta Zine Eskola)の修士課程を日本人ではじめて修了した。スペインと日本を行き来し映画制作を続けてきた宇和川の個人史と、ホメロス「オデュッセイア」の大胆な翻案をかけあわせた73分の本作は、さまざまな土地に瞬く親密な時間をつなぎとめ、寄る辺なき現代を生きるすべての者に向けた物語。

画像2Ⓒikoi films 2024

本作は3つの土地で撮影され、3部構成となる。第1部ではスペイン、マドリード在住のロシア人アレフティーナとその息子ディミトリが父親の帰りを待つ。第2部ではバスク地方、サン・セバスチャンに暮らすエナイツが日本人のイズミと出会う。第3部では岡山県北中部の真庭市で、カズコが亡き夫のお盆を孫のヒカルと迎える。異なる国、言語、思い出をさまよう。

ポスタービジュアルでは、スペインのアニメーション作家ラウラ・イバニェスが本作のために書き下ろしたイラストを基に、装丁家の二宮大輔が日本語タイトル・クレジットを配置し、「ユリシーズ」の越境的な作風を体現している。7月19日からポレポレ東中野、8月シネ・ヌーヴォにて公開。

▼コメント
ひとは人生の岐路にたつとき、どんな選択をするのだろう。
わたしたちの生は、刻一刻、死に近づいている。
生きている瞬間を想う。死者を想う。
だから「今を楽しめ」。
とめどなくあふれでてくる生の瞬間、瞬間が、わたしたちの手から零れおちそうになる。そのかけがえのない生を、大切な誰かが生きた証を、失われつつある風景とともに丁寧に保存したい。
――「ユリシーズ」はそんな衝動に突き動かされている。静謐さのなかに生活音が響くとき、それらは普遍とむすびつく。
五感を研ぎ澄ませて見てほしい。
小川公代(英文学者)
異国での生活によって生まれた「移動」と「ズレ」こそが、宇和川輝の映画の原動力だ。
多言語的で文学的な遊び心(…)最小限の物語を洗練された構図で描き出している。
ルイーズ・マルタン・パパジアン(マルセイユ国際映画祭プログラマー)
幽霊たちが代わるがわる我々の視界をすり抜けていく「ユリシーズ」は、
「現在」について、若者たちについて、彼らに課された「旅の義務」について、そして旅の喜びについて物語る。強いられた現代のオデュッセウスたち。彼らこそが、神話の最後の具現者なのだ。
Caimán cuadernos de cine(スペインの映画誌)

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