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ジャ・ジャンクー監督がAIを活用して生み出した“ロボットと人間の対話”公開 架空の映画&名言を含むセリフは自動生成

2025年4月15日 15:00

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「新世紀ロマンティクス」(5月9日公開)
「新世紀ロマンティクス」(5月9日公開)
(C)2024 X stream Pictures All rights reserved

中国の巨匠ジャ・ジャンクー監督の最新作「新世紀ロマンティクス」の本編映像が、このほど公開された。劇中に登場する“ロボットと人間の対話”シーンをとらえている。

本作は、2001年、2006年、2022年の3つの時代に渡って主人公・チャオの旅路を追っていく作品。チャオを演じるのは、ジャ・ジャンクー監督の妻でもあるミューズ、チャオ・タオ。両者が組んだ過去の傑作「青の稲妻」「長江哀歌」「帰れない二人」などの本編映像と共に未使用映像やドキュメンタリー映像も駆使して、ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在まで、中国激動の22年間が描かれる。

映像は、2006年、三峡ダム建設により水没する運命にある古都・奉節(フォンジエ)をとらえた場面からスタート。行方のわからなくなった恋人・ビンを探してさまようチャオは、携帯電話を充電するために立ち寄った食堂で、壁に貼られた簡易スクリーンを見つける。そこには、鈍い金色の金属に覆われた人型ロボットたちが映る、ハリウッド映画と思しき映画の一場面が映し出されていた。

「紳士淑女の皆さん、新世代のロボットが我が街にやってきました。彼らは街の友人であり、どんな言語にも対応。友だちにも、家族にもなれます」

場内に流れ出す英語のナレーションに、チャオは静かに画面を見つめる。 「ためらいは無用。ロボットと新しい世紀を始めましょう」と、新時代の希望と期待が高らかに宣言され、チャオはわずかに微笑みを浮かべる。そして、クローズアップになった一体のロボットがこう語る。

「私の利点は、悲しまないこと」

笑顔の人間とロボットが固く握手を交わすシーンで2006年の「対話」は幕を閉じる。悲しまないと言い放つロボットと、悲しみを内に抱えるチャオ。その対比が、後の2022年のシーンに繋がっていくのだ。

時は流れ、2022年。チャオは再び故郷・大同(ダートン)に戻り、スーパーマーケットのレジ係として働いている。仕事を終え、店舗を出ようとするチャオに、白く丸みを帯びたフォルムの接客ロボットが「今日はどんな気分ですか?」と声をかける。胴体には大型のタッチパネル、目の部分にはつぶらな瞳が表示されたディスプレイ。06年の映画で描かれたロボットとは違い、どこか親しみを感じさせる見た目だ。

目線を落とし、困ったように瞬きをするチャオに「すみません。表情が読み取れません。」とかわいらしい声で謝るロボット。その一言に、チャオはマスクを外す。 「悲しそうに見えます。マザー・テレサによると、痛みとなるまで愛すると、それ以上の痛みはないと」。音もなく苦笑するチャオに、ロボットはさらに続ける。

「マーク・トウェインは言いました。人類は一つの有効な武器を持っている。それは“笑い”だと」

チャオはゆっくりとうつむき、小さく息をついた後、顔をあげる。そしてロボットに微笑みを返す。無感情なはずのロボットの言葉が、チャオの心の輪郭に静かに触れる――かつて「悲しまないこと」が利点とされたロボットが、今は表情から感情を読み取り、“悲しみ”に寄り添おうとする存在になっている。テクノロジーと人間の関係性が変化していることを示唆した瞬間だ。

画像2(C)2024 X stream Pictures All rights reserved

ジャ・ジャンクー監督は、本作に登場するロボットの描写について「人間の感情に語りかけてくる“無感情な存在”の言葉が、逆にチャオの孤独や内面を浮き彫りにしてくれたと思います」とコメント。ちなみに、06年のシーンで食堂にて放映されている映画は、実はAIに生成させた映像で、実在しない「架空の映画」。さらに、劇中でチャオに話しかける接客ロボットのマザー・テレサやマーク・トウェインの名言を含むセリフも、AIに自動生成させた言葉を脚本に取り入れたものだ。

無機質な存在が語る“言葉”を通して、むしろ人間の感情が浮かび上がる――そんな逆説的な構図から、テクノロジーへの依存を深めていく時代に対するジャ・ジャンクー監督の冷静な視線を感じられるだろう。同時に、映画の製作過程で積極的にAIを活用する姿勢は、限りなく人間に近い“無感情な存在”と共存していく意志が垣間見える。

新世紀ロマンティクス」は、5月9日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

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