第97回アカデミー賞、視聴者数7%減 米Huluのトラブルが直撃
2025年3月5日 09:00

第97回アカデミー賞授賞式の視聴者数が前年比7%減の1807万人となったことが明らかになった。近年続いてきた視聴者回復の流れに、4年ぶりの減少となる異変が起きた。
この数字は、米ニールセン社による従来のABCのテレビ放送の測定と、ディズニーによる米動画配信Huluのライブストリーミングデータを組み合わせたもの。コロナ禍が始まった2021年に過去最低の1040万人を記録した後、2022年には1660万人、2023年には1880万人、2024年には1950万人と順調に回復してきた映画界最大の祭典だったが、今年はその上昇傾向に陰りが見えた。
視聴者減少の最大の要因とされるのは、Huluで発生した深刻な技術的トラブルだ。授賞式開始からわずか30分以内に、3万4000人以上のユーザーが動画配信サイトDowndetectorでアクセス問題を報告。さらに最も注目される作品賞発表の直前にも再びトラブルが発生し、多くの視聴者が映画界最大の瞬間を見逃す事態となった。業界関係者は「これらの技術的問題がなければ、視聴者数はさらに高かった可能性がある」と指摘している。
また、今回の授賞式は3時間47分という長時間に及んだ。近年のアカデミー賞では珍しくない時間配分ながら、この長さも視聴者維持の障壁になったと見られる。ただしABCは昨年に続き、東部時間午後7時/太平洋時間午後4時という早めの開始時間を採用。放送の大部分をゴールデンタイムに収めることで、視聴者離れを最小限に抑える工夫を行った。
今年の授賞式で最も輝いたのは、ショーン・ベイカー監督の「ANORA アノーラ」だ。作品賞を含む5部門を独占し、ベイカー監督自身が作品賞、監督賞、編集賞、脚本賞という主要カテゴリーをひとりで制覇するという歴史的快挙を達成した。
初めてアカデミー賞の司会を務めたコメディアンのコナン・オブライエンは、機知に富んだユーモアでドルビー・シアターの観客を沸かせ、称賛の声が上がっている。
今回の視聴者数減少と技術的トラブルを受け、ABCと映画芸術科学アカデミーは今後の授賞式のあり方や配信方法について、対策を講じる必要に迫られている。
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