統合失調症の姉を、両親は精神科の受診から遠ざけた――「どうすればよかったか?」本予告公開、映画を観た者は“問い”にどう向き合ったのか?
2024年11月8日 12:00

面倒見がよく優秀な姉に統合失調症の症状が現れた。父と母は玄関に南京錠をかけ、彼女を閉じ込めた――家族という他者との20年にわたる対話の記録をとらえたドキュメンタリー映画「どうすればよかったか?」の本予告編が、このほど公開された。あわせて、本作を鑑賞し「どうすればよかったか?」という問いに向き合った人々のコメントが披露された。
本作は、統合失調症の症状が現れた姉と、彼女を精神科の受診から遠ざけた両親を、弟である監督自身が記録していく。カメラを通した家族との対話は20年に及び、“どうすればよかったか?” という正解のない問いが容赦なく響きつづける破格のドキュメンタリーとなっている。山形国際ドキュメンタリー映画祭2023や、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル2024で上映されるやいなや大きな話題となり、劇場公開を待ち望む声も多く聞かれた作品だ。

面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明(本作の監督)は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。

特報予告編は、YouTubeへのアップから1カ月で17万回以上の再生回数に。今回披露された本予告編では、より深く家族の葛藤に切り込み、解決への糸口がなかなか見えない現実が露わになっている。
「どうすればよかったか?」は、12月7日よりポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町、第七藝術劇場、12月14日よりシアターキノほか全国順次公開。

一緒に暮らしているがゆえに、どうしようもなく孤立していく人たち。
25年間にも及ぶ、すれ違う会話の集積が問いかける。
では、家の中に閉じ込められた困難に、社会は、他者は、何ができるのか。
どうすればよかったのか。――わたしたちはこの映画から、対話を始めたい。


(C)2024動画工房ぞうしま
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