ゆりやん「極悪女王」記者会見で大暴れ! 爆笑&感涙&竹刀打ちで世界にアピール
2024年9月12日 14:18
女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を描くNetflixシリーズ「極悪女王」の完成報告会見が9月12日、東京・文京区の後楽園ホールビル2階「後楽園飯店」で行われ、ダンプ松本役のゆりやんレトリィバァ、共演者で長与千種を演じた唐田えりか、ライオネス飛鳥に扮した剛力彩芽、総監督を務めた白石和彌が出席した。
男女不平等や女性蔑視が問題視されず、当たり前だった1980年代の日本。女子プロレスが空前のブームを巻き起こし、正統派レスラーとしての成功に憧れながらもクビ寸前だったダンプ松本が、さまざまな代償や葛藤を抱えながら、悪役に転身し“日本史上最も有名なヒール”に成り上がっていく半自伝ドラマ。鈴木おさむが企画・脚本・プロデュースを手がけた。
主人公のダンプ松本を体当たりで演じたゆりあんは、開口一番「この野郎! 見ないやつは、息の根を止めてやる!」と威嚇。オーディションで大役を勝ち取り、「アメリカで売れたいと思っていたので、Netflixでオーディションがあると聞いて『絶対これで売れる』と(笑)、私利私欲で(オーディションを)受けた」と、本気ともジョークとも受け取れるコメントで経緯を説明した。
体重を65キロから93キロに増加させる、過酷な肉体改造も経験し「自分にできるか悩む気持ちがあったが、こんなありがたいことはなかった」と述懐。「竹刀を持って暴れまわるのが楽しかった」と振り返ると、白石監督が自ら志願し、ゆりあんからヒット祈願の“竹刀打ち”を受ける場面も。
ゆりあんは白石監督の背中を、竹刀で力強く打ち、そのまま首を締めあげたが、次の瞬間には「白石監督がいなかったら、この作品に出ていなかったら、私たちはどうなっていたか--。もう、想像できないくらい大きな存在で、一歩を踏み出すきっかけになる作品になった」と感涙。記者会見の主役として“笑いと涙”を振りまく大暴れで、「極悪女王」の世界配信をアピールした。
唐田は、落ちこぼれとしてスタートしながらスターの階段を駆け上がる長与千種を演じ、伝説に残る“敗者髪切りデスマッチ”のシーンでは、実際に髪の毛を剃り上げた。抵抗がなかったかと問われると、「そんなことよりも、長与千種さんという人物に魅力を感じていたので。髪の毛はまた生えてきますし」と役作りに没頭した。
フライング・ニールキックも代役なしでやり遂げ「最初は代役を使うかって話になり、それが悔しくて、ひたすら練習した」と振り返り、「行けば勝手に感情が動かされる、熱量の高い現場。みんなが現場を燃やしていて、自分はすごくありがたい現場にいるんだと思った」としみじみ。「長与さんを演じながら、諦めないという強さを改めて学びました。きっと心が震える作品になっている」と熱く語った。
長与とともに国民的アイドルレスラー「クラッシュ・ギャルズ」を組んだライオネス飛鳥役の剛力は、「環境の変化もあり、いままでにないことに挑戦したい気持ちで、オーディションを受けた」といい、「不安がなかったわけではないが、これから先の自分を想像すると高揚感が湧き、その気持ちがブレることはなかった」と唐田同様、本作への並々ならぬ思いを明かした。
唐田とのタッグで披露するジャイアントスイングも大きな見せ場で、「なかなか増量できず、実際に唐ちゃん(唐田)を回せるか不安もあったが、プロレス技は息が合っていないと成立しないので、唐ちゃんの思いを受け取りながら」と挑戦を振り返り、「お芝居とプロレスはどこか似ている。相手への向き合い方について、考え方が変わった気がしました」と演技観の変化も明かした。
文字通り、身を削る熱演を披露したキャスト陣に対し、白石監督は「皆さんが、すごいうねりの中で自分の命を燃やし、人生を捧げてくれた。そんな人たちと作品をつくれる幸運に恵まれた」と感謝の言葉。「こんな大変なプロジェクトになるとは想像してしなかった」と完成までの紆余曲折を振り返り、「自分自身も燃焼し駆け抜けることができた。こんな作品はもう、つくれないかもしれない」と感無量の面持ちだった。
Netflixシリーズ「極悪女王」は9月19日より世界独占配信。
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